ニューヨーク発--テレビメーカーとして知られているVIZIOが公式にPC市場へと参入することになった。
同社はWindowsコンピュータの3種類のまったく異なるラインを発表した。それぞれウルトラブックと中型のノートPC、そしてオールインワン型のデスクトップPCだ。
VIZIOは既に、1月にラスベガスで開催されたConsumer Electronics ShowでPC市場への参入を表明していたが、6月14日にニューヨークで行った報道機関向けのイベントが公式な新製品発表の場となった。
VIZIOは2011年からタブレット製品に手を出しているものの、主にテレビ市場において積極的な戦略を展開していることで知られている。同社はここ10年の間に市場を急成長させてきた薄型テレビのコモディティ化を推し進め、ソニーやシャープといったメーカーからシェアを奪ってきた企業と評されることも多いはずだ。もちろん、PCは既にコモディティ化が進んでおり、Appleは別にして、大手メーカーはすべて非常に薄い利幅を強いられている。
そのVIZIOが目指そうとしているのはAppleなのかもしれない。同社の最高技術責任者(CTO)であるMatt McRae氏は、先のニューヨークでのイベントにおける新製品紹介の場で、現行のPCはごく平凡なものでしかなく、コンシューマーのことを念頭に置いて作られていないと述べている。
同社が発表した新製品は、ユニボディ構造や、外からは見えないヒンジ、フルHDディスプレイといった、ハイエンドのコンポーネントとセンスの良いデザインを組み合わせたものとなっている。その外見はMacによく似ているものの、ミニマリズムの果てにある美という、ノートPCやオールインワン型のデスクトップPCが追求している現在のトレンドに従っている。特にオールインワン型のモデルでは同社のテレビ開発経験が活かされており、ディスプレイへのHDMI入力や、リモコン、Blu-rayといったオプションが用意されている。
また、ホームエンターテインメント分野におけるVIZIOの技術がいかんなく発揮されており、ファンクションキーをショートカットとして使用することで、Netflixや、EAのダウンロードゲームサービスであるOriginといったオンラインエンターテインメントハブを直接呼び出せるようになっている。
薄型軽量のノートPC2機種は、Intelが提唱するウルトラブック戦略を構成する製品であり、どこから見てもシャープな感じを受ける製品となっている。McRae氏によると、こういったハイエンドなコンポーネント(もちろんIvy Bridgeも含まれている)をスリムなボディに組み込むために、Intelは同社のエンジニアリングリソースを惜しみなく提供してくれたという。
VIZIOのPCに興味を持たれた方のために書いておくと、同社は輸送用コンテナを利用したミニ店舗を建設中であり、それらをフェスティバルや公開イベントに持ち込んだり、店舗内に設置する(Walmartの敷地内に仮設ミニショップとして設置することも含めて)ことでコンシューマーが同社のPCを体験できるようにする予定だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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