さて中国でケータイを買う、というとなにやら難しいことのように思えるかもしれないが実は簡単だ。中国はSIMロックがないのでケータイ本体だけを買うことが当たり前だから。日本から中国へ行き、現地で買ったトンデモケータイにFOMAカードやソフトバンクのUSIMカードを入れて使うことも物理的にはできる(国際ローミング契約している場合)。本屋で本を買うのごとく、あるいは八百屋で野菜を買うのごとくケータイ屋でケータイを買えばすぐ使えるのが中国のいいところだ。ちなみにトンデモケータイのほぼ全てがGSM方式、ごく一部にCDMA方式がある。
中国のケータイショップも大手家電店から怪しい雑居ビル内の小店舗、路地裏の屋台までさまざまだが、概して店員さんの愛想はいい。もちろん無愛想な店員もいるけどそんな場合は他の店員を探そう。日本人だと伝えると結構珍しがられて店長がでてきて「まぁお茶を飲んでいけよ」なんてことも小規模なお店ではあるくらいだ。もっとも路地裏のゲリラ的なお店はいつでも逃げられるように店員が落ち着いていないので、気に入ったものが見つかればその場ですぐにお金を払わないといきなり屋台ごと走り去ってしまうなんてこともあった。広州の雑貨店で買った売れ残りの1000円ケータイなんてもの、プレハブというかテントのような店構えで何かあったときは夜逃げできるような作りであった。
でも、中には仲良くなった店員さんが「日本のケータイ見せて」なんて言うことも。一緒に記念撮影に応じてくれたり、置いてあるケータイの写真を撮影させてもらえることもある。台湾の夜市ではお店のにーちゃんが焼き鳥をおごってくれたこともあったなぁ。だが一方では、問屋のような店では撮影が厳禁だったりするので注意が必要だ。たとえば「おいしい林檎のカタチトンデモケータイ」を買ったときのこと。店員さんはとてもフレンドリー、りんごの香水をつけちゃうくらいの愛嬌のある女の子で、ケータイを一通りチェックしてさてお金を払おうと思ったときに、せっかくだからとショーケースの上に置かれたリンゴケータイの写真を1枚撮影した。と、ところが!
その瞬間、周りの店員も含めてそれまでの和気あいあいとした雰囲気が豹変。みんな顔が凍りつくではないか!!しかもケータイはパッケージごとマネージャーに取り上げられてしまい、いったい何が起きたかわからなかった。うしろで電話とかしているし……笑顔の女の子も下を向いたまま無口になってしまった。一体オレ、何をしちゃったんだろう?
その後店長らしき人が出てきてやっぱりこれはちょっとまずいケータイなので、記録として写真を取られると他の店にも迷惑がかかってしまう。なので撮影するような人には売れない、なんて言われてしまった!そこを必死に「日本から来ました。ごめん、よくわかっていなかった」と謝り、なんとか事なきを得たのだが、やはり観光地ではないところで気軽に写真を撮ることは気をつけるべきことなのだろう。何はともあれ買えてよかったよかったけど、あのときは本当に焦った焦った……。
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