S・ジョブズ氏が語る「ポストPC時代」、Flash、グーグル--D: All Things Digital - (page 3)

文:Ina Fried(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2010年06月04日 11時38分

AppleとGoogleの関係悪化

 Jobs氏は「われわれと競争することを決めたのはGoogleの方だ。そして、Googleは実際にそうしている」と述べ、主に携帯電話ビジネスのことを言っていると説明した。「Chrome OS」については、「Chromeは、まだしっかりしたものになっていない」とした。

 Googleとの「プラットフォーム戦争」に直面しているのかという質問には、そういう考え方はしていないと答えた。

 「Microsoftとプラットフォーム戦争をしたと思ったことはない。もしかしたら、われわれが負けたのはそのせいかもしれない」とJobs氏は述べる。そうではなく、Appleはただ最高の製品を作ることに注力しているという。

 Googleとの競争については、それを始めたのはGoogleであってAppleではないとしている。

 「Googleはわれわれと競争することを決めたが、われわれは検索ビジネスに参入していない」(Jobs氏)

 GoogleのCEOであるEric Schmidt氏から連絡があったかと聞かれると、「ない。Googleはわれわれとの競争を始めて、その競争はどんどん激しくなった」と答えた。

企業向けの販売よりも消費者市場に力を入れる理由

 Job氏は「(消費者市場では)誰もが自分自身のために意思表示をする。十分な数の消費者が賛成してくれれば、われわれは朝から働くようになる」と述べた。しかし、企業ではそれほどではないと言う。企業では、製品を使う人と、どの製品を使うかを選ぶ人は同じではなく、Jobs氏によれば、購入の決定をする人々が「混乱していることがある」という。

AppleがFlashをサポートしない理由

 Jobs氏は、Appleは今もまだリソースに限りがある企業であるため、衰退しつつあるテクノロジではなく「成長段階」にあるテクノロジを選択することで、そのエネルギーを集約させることにしていると述べる。

 「われわれは、乗る馬を非常に慎重に選ぶことで、成功してきた」(Jobs氏)

 Jobs氏は、「iMac」にフロッピードライブを搭載しなかったことなど、Appleの過去の方策に触れた。

 同氏は「賢い選択をすれば、相当な手間を減らせる」と語り、Appleが単に問題ないというレベルではなく、素晴らしいものを作り出せるのはそれが理由だとした。

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