メールの検索という点では「Gmail」のようなウェブメールサービスが現在隆盛ですよね。確かにウェブメールは、さまざまなところから見られるという点でとても便利です。しかし、その一方で、多くのメールをさばくことができないという点でユーザーは不満を持っています。
Thunderbird 3はGmailとの親和性が高いのですが、クライアントソフトとして、これまで以上に多くのメールを処理できるように検索機能を強化しています。
――ブラウザはさまざまなものがあり“戦争”と呼ばれるほどに市場シェアの奪い合いが展開されています。Thunderbirdのシェアというのはどのくらいでしょうか。
Ascher:正直に言うと私も把握していません。統計データを見たことがないのです。
瀧田佐登子(Mozilla Japan代表理事):日本のThunderbirdユーザーは300万人と推定されています。ただ、これが実際のユーザー数なのかどうかが分かりません。
というのは、企業で使われている場合もあると思いますが、企業で使われる場合、メールにThunderbirdが使われているかどうかが見えないようになっているために、企業も含めた実際のユーザー数が把握できません。
吉野公平(Mozilla Japanマーケティング部Webマーケティング):2009年2月のデータによると、Thunderbirdのシェアは11.4%とされています(このデータはアイシェアが調べたもので、個人ユーザーへのアンケートがベースになっている)。
Ascher:北米だと、Outlookと「Outlook Express」(Windows Mail)のシェアがもう少しあるような気がします。
Ascher:いいえ、Raindropは、Google Waveよりも先に開発を始めています(笑)。発表が後になっただけです。
RaindropとGoogle Waveは、その目的が似ています。というのは、メッセージングを新しくするために開発されているからです。IMはもちろん、「Facebook」などのSNS、「Twitter」に代表されるマイクロブログなど、さまざまなメッセージングがありますが、これらを統合してユーザーの利便性を高めるというものです。
違うのは、Google Waveが新しいプロトコルを活用しているのに対して、Raindropは、既存のプロトコルを活用しています。そこが大きな違いだと思います。
Thunderbirdはメールクライアントソフトですが、Raindropはメールも含めたメッセージングを提供するものです。Raindropの開発が進むにつれ、RaindropとThunderbirdの統合、あるいは協調という可能性はあると思っています。
Raindropに言えることは、このツールは、ウェブの開発者やデザイナーに向いているものだということです。それ以外の一般的なユーザーにはあまり向いていないかもしれません。
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