Googleは、リアルタイムかつ組織的なインターネット上のコミュニケーションを求める需要に応じる上での、同社の回答姿勢を明らかにし始めた。
Googleは米国時間5月28日午後、サンフランシスコで開催の同社開発者カンファレンス「Google I/O」において、「Google Wave」の初の公式デモンストレーションを行った。「未来の電子メール」とも宣伝される、Google Waveは、電子メール、インスタントメッセージング、写真の共有、さらにおそらくは、開発者の協力を得ながら、ソーシャルネットワーキングの世界とのつながりまで統合し、電子メールの受信箱の再発明に挑む、同社の社内で複数年にわたって進められてきたプロジェクトの成果となる。
Google Waveは、「会話タイプのコミュニケーションと、コラボレーションタイプのコミュニケーションを結合する」試みであると、同社により、2004年にマッピング分野のベンチャー企業Where 2 Technologiesを買収された後、同プロジェクトを兄弟のJens氏と共に立ち上げた、Lars Rasmussen氏は語っている。Rasmussen氏は兄弟で、電子メールとインスタントメッセージングという、インターネット上で最も一般的に用いられているコミュニケーション技術のうちの2つが、比較的古来より用いられてきた、手紙と電話というオフラインコミュニケーション技術に基づいているとの事実に触発されたと述べている。
Rasmussen兄弟には、「Googleの社内でも、最も独立した、独自に開発を進められる一部門」を立ち上げる権限が与えられたことを、同社共同創設者のSergey Brin氏は、デモンストレーションに続いて行われた記者会見の席で明らかにした。「Google Maps」プロジェクトの根底にある技術開発で、Rasmussen兄弟が成功を収めたのを見て、Brin氏は、インターネット上のコミュニケーションの再発明に取り組む話を持ちかけられた時、「この2人に今回も期待して賭けてみる」気になったようだ。
Rasmussen兄弟は、アイデアがトレンディに流れていくインターネット上のディスカッションを組織化した、「Google Wave」を開発するに至った。Google Waveは、ややTwitterのようでもあり、FriendfeedやFacebookにも似通いつつ、そのすべてを同一のサービスにまとめたような存在だ。Google Waveでは、オンラインのコンタクト先へ、ダイレクトにメッセージを送りつつ、リアルタイムに返信を受け取ったり、写真やドキュメントを共有したり、会話に加わるメンバーを、必要に応じて追加したり、削除したりできるようになっている。
そういう意味からすると、Google Waveでは、まったく公開されたディスカッションが進むわけでないものの、まったくプライベートにディスカッションが行われるわけでもない。ユーザーは、メッセージをタイプしたり、写真をアップロードすることで、「ウェーブ」を作り出し、お好みのコンタクト先を、このウェーブに追加していくことができる。後ほど、他のコンタクト先を追加することもできるし、最初にウェーブを作り出して招待してくれたスターターが、新規のコンタクト先の追加を禁止しない限りは、後ほど追加された人が、他のコンタクト先を自由に加えていくことも可能である。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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