2009年のソーシャルメディアに訪れる10の変化 - (page 4)

文:Ravit Lichtenberg 翻訳校正:川村インターナショナル2009年01月30日 07時45分

8. 米国全土、そして世界へ

 いくつかの例外を除いて、現在活動しているソーシャルメディアユーザーはアーリーアダプターだ。今後1〜2年の間に、ソーシャルメディアの便益は、キャズム(アーリーアダプターとアーリーマジョリティー間の深い溝)を越えてメインストリームに到達し、米国内のみならず世界中、特に東南アジアのようなコミュニティーが盛んな地域や、ブラジル、ロシア、ドイツといった国々で普及するだろう。企業は、さまざまな国における採用パターンの明示的および暗示的な違いを理解し、各国のニーズに合わせて製品を調整する必要がある。

9. ソーシャルメディアの新しい業務への備え

 マーケティング会社にとっては厳しい1年だった。企業はマーケティング費用を、さらにターゲットが絞り込まれたソーシャルメディアの目的地に振り向けようとしている。これは始まりに過ぎない。Spark Media Solutionsの設立者David Spark氏によると、企業は、Twitterにつぶやきを書き込んだり、Facebookのページを立ち上げたりする人間にお金を払っているだけはもう足りないという。ソーシャルメディアにおける新たな職務内容として求められるのは、ネットワークおよびアグリゲーションプラットフォーム内での関連性の高いインタラクションを計画し、製品、サービス、人を結び付けることができる、特定分野のエキスパートとなるだろう。

10. 利益を生み出す

 ソーシャルメディアの次段階には利益を上げる機会がたくさんある。アグリゲーションプラットフォーム、ソーシャルネットワーク、新しいモバイルベースおよびロケーションベースの機能の登場によって、ターゲットを絞ってパーソナライズされた広告や、「フリーミアム」パッケージ、戦略的パートナー同士の収益シェア、オフラインの世界からオンラインの社会活動への流入(現実の商品が仮想の商品を補完するような場合)が、必ず増える。

 ソーシャルメディアは、他者と交流するためのテクノロジの使い方をすっかり変えてしまった。しかしもう、今のままでは人々のニーズを満たすことができず、方向転換を迫られている。

 ソーシャルメディアの新しい形態は「全体を包括した製品」、ウェブ、モバイル、ライブに対応した、すべてがリアルタイムの完璧な体験を創出するものになるだろう。ユーザー1人1人が、魔法のごとく連動したツール、機能、アプリケーションを使って、自分自身の体験をつくり出すことができるようになる。いつでもどこでも、利用可能な情報の間をシームレスに移動することができ、自身で決めた多様なグループやネットワークと、豊富なコンテンツを共有する。こうしたニーズに耳を傾け、ニーズに基づいた製品を提供することができる革新的な企業は、単に生き残るだけでなく、今後数カ月間および数年間にかけて成長することだろう。人々は、魅惑的なソーシャルメディアの新しい金のなる木にどんどん押し寄せてくるからだ。

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