広告主の金の無駄づかいについて、Schmidt氏は、「TVにわたしが絶対に興味を持ちそうにない広告が表示されるのはなぜか」と疑問を投げかけている。
Schmidt氏は、利益性はGoogleの真意に付随する有用なツールに過ぎないと主張した。
Schmidt氏は、インタビュー中、Googleの真意について何回も触れた。
たとえば、Schmidt氏は、「すべてを金に換えることがGoogleの目標ではない。世界を変えることが目標だ」と述べている。もう少し具体的にという質問に対し、Schmidt氏は「よりよくすることだ」と答えている。
さらに、Googleの「悪者になるな」というモットーは、誤解されることが多いが、本当だと言う。
「Googleには、悪の許容範囲を計る道具はない」とSchmidt氏は語っているが、実際にGoogleで何度も議論されている。
「Googleに入社したときはたわごとだと思った。ふつうの企業ではこうしたことはないからだ。冗談だろう。LarryとSergeyが思いつきそうなことだ」と、Googleの共同創設者であるLarry Pages氏とSergey Brin氏について触れながら、Schmidt氏は述べている。「6カ月後、あるエンジニアが『それは悪だ』と言った。部屋で爆弾が爆発したようだった。全員が道徳、倫理について話し合い、その製品を中止した」
世界をよりよく変えようとする以外にも、Googleには、決してウォールストリートの優先順位リストの上位には載りそうにない動機がある。
ウォールストリートからの批判は「Googleが反応すべきシグナルではない」とSchmidt氏は言う。「Googleが反応するのはエンドユーザーの満足だ」
Googleには、株式公開企業の行動の原動力となっている四半期の売上高にさほど注意を払わなくても済む経済的な余裕があると、Schmidt氏は付け加えている。
「Googleには十分なレバレッジがあるから、時間に余裕がある。ほとんどの企業は、Googleのような投資はできない。今すぐに金を儲ける必要があるからだ。そのような短期的な視点では、代償を求められるときもある」とSchmidt氏は述べている。
それでもやはり、金は問題だ。GoogleはYouTubeで金を稼ぐ段階に移行することを決定した。「1月か2月にGoogleは大々的な会議を行った」とSchmidt氏は述べている。会議では、インタビュー後にレポーターに対して語ったところによれば、「おまえたちなら、もっとうまくやれるはずだ」といった感じのメッセージを伝えたという。YouTubeはこれまで「大成功」を納めてきたが、今度は利益化が優先事項になる。
しかし、Schmidt氏は具体的なYouTubeの利益プランについては触れなかった。「Googleには利益プラン、利用プラン、規模プラン、帯域幅プランがある」とSchmidt氏は言うが、YouTubeが「今では外部への帯域幅の大半を占めている。Googleはネットワークを一新する必要があった」ということ以外、何も言及しなかった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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