この戦略は功を奏しているようだ。Appleはこの1年間、同社製品群の総売上と市場シェアを拡大しており、この傾向はMacで特に顕著だ。IDCによれば、Appleは2009年第3四半期、前年同期比17%増となる約300万台の新しいMacを販売したという。IDCはまた、これは、約2%しか増加しなかった世界PC市場全体の成長率を大きく上回るとしている。Appleは直近の20四半期のうち、19四半期において市場全体の売り上げの成長率を上回った。
Appleは、総売上は増加したが、市場シェアについてはそれほど拡大していない。しかし、同社はささやかな前進を続けている。ここ1年間を見ると、Appleは2008年第3四半期に8.6%だった市場シェアを、2009年第3四半期にはどうにか9.4%まで押し上げている。Appleはコンピュータ市場全体で、Hewlett-Packard(HP)、Dell、Acerに続いて4位につけている。
2001年にAppleが第1号店をオープンしたとき、多くの人は、同社の小売戦略が少しでもうまくゆくのかと疑問を呈した。しかし、それから8年が経過し、直営店の数が279となった今、小売事業はAppleにとって大きな収入源となっている。Johnson氏によれば、Appleの2009会計年度における299億ドルの売上高のうち、66億ドルは直営店から発生したものだという。
直営店の中には、マンハッタンのプラザホテルの向かいでガラスキューブの下に位置するFifth Avenue店のように、観光スポットになっているところもある。
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