抗体を活用した医療・健康事業の新会社を設立~日米で事業展開、新規事業領域強化を目指す~


 ヤマハ発動機株式会社は、このたび、血液中の抗体を分析して健康状態を可視化する抗体プロファイリング事業を展開する「チューニングフォーク・バイオ」(米国デラウェア州、引地裕一CEO)を設立しました。新会社の主な対象市場は、米国と日本です。同社が保有する抗体解析技術を用いて特定の疾患に発現している抗体を選び出し、被験者の抗体(タンパク質の一種)と照合することで、健康状態を分析します(抗体プロファイリング)。これにより、医療機関が行う健康診断や最適な薬の選択、製薬会社の創薬研究などへの活用を実現します。

 「チューニングフォーク・バイオ」は、公立大学法人福島県立医科大学 医療-産業トランスレーショナルリサーチセンター(以下、TRセンター)と連携して事業を展開します。
 「TRセンター」は、タンパク質を高密度(1万数千種類以上)でスライドガラス上に転写する技術を活用し、タンパク質マイクロアレイを開発しました。マイクロアレイ上のタンパク質(抗原)と血液中に含まれる抗体との結合状態を計測することで個人が持つ抗体を網羅的に探索することが可能です。搭載可能なタンパク質は、ヒトだけでなくウイルスやバクテリアなどのタンパク質を含めると総計2万種類を超え、世界最高レベル*です。
 「チューニングフォーク・バイオ」は、タンパク質マイクロアレイのデータを独自の生命情報科学技術(バイオインフォマティクス)によって解析し、健康状態や診断などの指標(バイオマーカー)として適した抗体を選び出し、診断に適用できるシステムを構築します。
 個人の抗体を疾患データや健常データと比べることで、健康上のリスクを可視化。疾患の発症の抑止や、個人の状況に合わせた最適な薬の選択に貢献し、人々の前向きな人生設計を支える診断サービスの提供を目指します。

 当社はこれまで、産業用ロボットの技術を応用した細胞ピッキング&イメージングシステム「CELL HANDLER(TM)」を中心に医療・健康事業を展開し、細胞研究の効率化に貢献してきました。
 今回発表の新会社「チューニングフォーク・バイオ」は、「CELL HANDLER(TM)」をきっかけとした福島県立医科大学との繋がりから始まりました。新会社による事業開始は、同大学とのオープンイノベーションをビジネスとして社会実装する試みとなります。ヤマハ発動機が99%出資し、2023年5月に米国で法人登記を完了。米国法人を親会社として、7月には研究開発拠点として日本法人も立ち上げました。

 当社は、2022年2月発表の中期経営計画(2022~2024年)において、新規事業と成長事業を戦略事業領域と位置づけ、将来のコア事業に育てるための経営資源を積極的に配分するポートフォリオマネジメントを進めています。その中で、医療・健康分野を戦略事業領域のひとつと位置づけ、将来のコア事業とするための体制強化、需要創出による事業拡大を目指しています。
※ 当社調べ




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