高出力100mW DFBレーザダイオードチップを量産化


● 業界最高水準の光出力を誇る100mWのDFBレーザダイオードチップを2024年1月より量産化
● 800Gbpsを超える大容量通信に対応する高性能な光トランシーバへの採用に期待
● 高出力化および高効率化によりデータセンタにおけるエネルギー消費量の削減に貢献

 古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区大手町2丁目6番4号、代表取締役社長:森平 英也)は、業界最高水準の光出力を誇る100mWのDFBレーザダイオードチップについて、2024年1月より量産を開始します。

■背景
 クラウドサービスの普及や生成AIの登場を背景にデータセンタなどで通信トラフィックが増大するなか、従来の400Gbps以下から、800Gbpsや1.6Tbpsといったさらなる伝送速度の高速化が求められています(図1)。
 データセンタにおいては、強度変調方式の光トランシーバが広く用いられており、近年では、小型・高集積、低消費電力、低コストという強みを持つシリコンフォトニクス技術が注目され(注1)、単一波長で高出力な光源としてDFBレーザダイオードチップが多く採用されています。
 こうしたなか、伝送速度の高速化により高速強度変調時の光損失が増大することから、搭載されるDFBレーザダイオードチップに対してもさらなる高出力化が求められる一方、データセンタやネットワーク基地局では、光トランシーバなどの使用量が増加しており、エネルギー消費量の増加が問題となっています。



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図1 イーサネット向け光トランシーバ需要予想(LightCounting社)




■内容
 当社は長年培ってきたInP(Indium Phosphide、注2)半導体チップ技術の活用により、2022年9月に業界最高水準となる100mWの高出力DFBレーザダイオードチップの開発に成功し(図2)、2024年1月から量産を開始します。本製品の高効率化により、当社従来品と比較して電力変換効率が16%から22%に改善されました(図3)。これにより、800Gbpsを超える大容量通信に対応する高性能な光トランシーバへの採用やデータセンタにおけるエネルギー消費量の削減が期待されます。
 なお、本製品は今年10月2日から4日に英国・グラスゴーで開催されるECOC 2023にて展示する予定です(FITEL-FURUKAWA ELECTRIC EUROPEブース内・ブース番号230、ECOC 2023:
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 当社はレーザ事業のリーディングカンパニーとして今後も高性能な半導体レーザ光源製品の研究・開発・製品化を行い、光通信の発展を通じて真に豊かで持続可能な社会の実現に貢献してまいります。





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図2 駆動電流-光出力比較、チップ温度75℃




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図3 電力変換効率比較、チップ温度75℃


主な製品仕様


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(注1)シリコンフォトニクス技術:シリコン電子デバイスの製造技術をベースとした高密度光デバイス集積プラットフォームの形成技術。広く普及しているシリコン電子デバイスの製造技術を応用できることから低コスト・高密度化を実現できる。



(注2)InP(Indium Phosphide):レーザダイオードチップ、高速トランジスタの製造に使用されるIII-V族半導体の一種。

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古河電工グループのSDGsへの取り組み
当社グループは、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を念頭に置き、2030年をターゲットとした「古河電工グループ ビジョン2030」を策定して、「地球環境を守り、安全・安心・快適な生活を実現するため、情報/エネルギー/モビリティが融合した社会基盤を創る。」に向けた取り組みを進めています。ビジョン2030の達成に向けて、中長期的な企業価値向上を目指すESG経営をOpen,Agile,Innovativeに推進し、SDGsの達成に貢献します。

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