コロナ禍におけるフード業界の雇用実態と今後の展望 2019年7月度~2022年7月度アルバイト・パート募集時平均時給調査より



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株式会社リクルート(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北村 吉弘)の調査研究機関『ジョブズリサーチセンター(JBRC)』(リンク)が、フード業界の賃金状況と雇用実態および今後の展望についてまとめましたので、ご報告致します。

■解説: フード業界は再び人材の確保が急務に
アルバイト・パートの募集時平均時給は昨年後半から上昇を続けており、特にフード系の動きが顕著になっています。そこで、本レポートではフード業界の動向について、募集時平均時給調査と現場情報を元にお知らせします。
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ジョブズリサーチセンター長
宇佐川 邦子

○コロナ禍におけるフード業界の雇用動向
フード業界では、コロナ前にも人材不足で平均時給の増加傾向が続いていました。コロナ禍においては、初の緊急事態宣言を受けて2020年5月度に平均時給が大幅に減少しましたが、2021年後半にはコロナ前の水準まで回復し、直近の2022年4月~7月は4カ月連続で過去最高を更新しています。
通常3・4月は学生などの人材の入れ替わりにより求人が増加し、5月には減少しますが、今年は5月に入っても求人件数は維持。採用ニーズが回復してきた一方で、自社サイトだけでも採用人数が足りていた企業が、求人媒体を利用しないと足りなくなっているといった例も聞かれ、人材不足の状態に戻ったと言えるでしょう。

○今後の見込み
フード業界の人材不足は、今後さらに深刻化すると予想されます。コロナ禍によってフードの仕事から離れてしまった人材が存在するほか、インバウンドの回復を見越して宿泊・レジャー施設などでの人材需要が高まりつつあり、他業種との人材獲得競争も始まっています。当面の動きとしては、10月の地域別最低賃金の改定による時給アップや、12月の繁忙期に向けた採用強化が見込まれるでしょう。

○フード業界と人材の重要性
そもそもフード業界は従業員のアルバイト・パート比率が約8割※と高く、アルバイト・パート人材の確保がビジネスの行く末に直結します。しかし、労働力人口の減少やコロナ禍で生じた行動制限の影響を受けやすいといったイメージなどにより、フード業界における人材確保はより難しくなっています。ITの導入を進めるなど業務改革が進み始めた一方で、従業員の働く仕組みや雇用のミスマッチ改善についても再考する必要があるでしょう。そのようにしてフード業界で生産性が向上すれば、宿泊業など他のサービス産業全体を変える原動力にもなり得ると考えられます。(※労働力調査2021年平均より算出。77.3%。)

○フード業界の人材不足の要因
現在のフード業界の人材不足の原因は、大きく2点あると考えます。
1点目は、「質のミスマッチが大きい」という点です。感染リスクへの配慮やオンライン化により、現場での教育はどうしても限定的になっています。このため即戦力になる人材を募集したいところですが、フード業界で就業していた人材の多くは、シフトに入れないことが起こったコロナ禍に、他業界ですでに仕事を始めています。経験がありフルタイムで働ける人材の確保は、これまで以上に難しくなっています。
2点目は、「自然減」という点です。コロナ禍の約2年間、フード業界では行動制限などの影響を大きく受けたことにより、企業は採用を控えてきました。また、リモート授業が増えたことで大学生アルバイトの就業エリアが変化したり、家族の感染予防のために主婦が一旦離職してしまったりということも見られました。約2年間に渡る欠員を一気に確保することは難しく、今後も一定の時間を要すると思われます。
今後、人材不足に対応していくには、雇用のミスマッチを防ぐ手立てを実施している企業例などに目を向け、自社で取り入れられるものから取り入れていくという視点が必要になってくると考えます。

調査概要
調査方法:当社が企画運営する求人メディア 『TOWNWORK』 『fromA navi』に掲載された求人情報より、「アルバイト・パート」募集の求人情報を抽出し、募集時平均時給を集計
調査対象:2022年7月度
有効回答数:85万9,087件
調査実施期間:2019年7月度~2022年7月度 毎月1日~末日掲載分
調査機関:JBRC(ジョブズリサーチセンター)


詳細は下記リンクよりPDFをご覧ください
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プレスリリース提供:PR TIMES リンク

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