大鵬薬品、Arcus Biosciences社の抗TIGITプログラムを アジアで独占的に開発・販売するオプション権を行使

大鵬薬品工業株式会社 2021年11月30日 15時00分
From 共同通信PRワイヤー

2021年11月30日
大鵬薬品工業株式会社
Arcus Biosciences, Inc.

 
大鵬薬品工業株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小林将之、以下「大鵬薬品」)と米国のArcus Biosciences社(アーカスバイオサイエンシス社、以下「Arcus社」)は、Arcus社が開発中の抗TIGIT抗体 domvanalimab (開発コード:AB154)およびAB308に対して大鵬薬品が日本とアジア(中国と一部の地域除く)で独占的に開発・販売する権利を取得したことをお知らせいたします。これは、2017年9月に両社が締結したオプション契約に基づき、大鵬薬品がオプション権を行使したもので、2018年のetrumadenant (アデノシン受容体阻害剤、開発コード:AB928)、2019年のzimberelimab (抗PD-1モノクローナル抗体、開発コード:AB122)に次いで3回目の行使となります。

大鵬薬品はこのオプション権行使の対価として、Arcus社へオプションフィーの支払いを行い、今後、臨床試験、承認、販売のマイルストーン達成に付随した支払い、承認された場合には純売上高に対するロイヤリティの支払いを行います。

domvanalimabは、Arcus社が開発を進めているFc機能を持たないタイプの抗TIGIT抗体製剤です。TIGITはPD-1と同様にT細胞やNK細胞などの免疫細胞に発現する免疫チェックポイント受容体です。腫瘍細胞に発現するリガンドであるCD155と結合することで抗腫瘍免疫の活性化を抑制し、さまざまながん種における予後不良に関連することが示唆されています。domvanalimabは、CD155がTIGITと結合するのを阻害することで免疫細胞の抑制を解除、さらにはCD155が免疫細胞の活性化受容体であるCD226と結合できるようになり、抗腫瘍免疫を活性化すると考えられています。
domvanalimabは主に抗PD-1抗体や抗PD-L1抗体との併用での開発が進められています。現在、PD-L1発現率50%以上の局所進行または転移性の非小細胞肺がんを対象に、一次治療薬としての承認を目指して、zimberelimab併用のランダム化第Ⅱ相臨床試験(ARC-7試験)、およびグローバル第Ⅲ相臨床試験(ARC-10試験)が実施されています。また、抗PD-L1抗体デュルバルマブとの併用で、非小細胞肺がんを対象に第Ⅲ相試験(PACIFIC-8試験)が計画されています。その他のがん種においても開発が行われる予定です。

大鵬薬品は、両社の提携を通じてdomvanalimabの開発と商業化を加速化し、一日も早く患者さんと医療関係者にお届けできるよう尽力してまいります。

 
【AB308について】
AB308は、Arucs社が開発を進めているFc機能を持つタイプの抗TIGIT抗体製剤です。現在海外では、zimberelimabとの併用で固形がんおよび血液がんを対象に第Ⅰb相試験が行われています。

【zimberelimab について】
zimberelimabはArcus社と大鵬薬品が開発中の抗PD-1モノクローナル抗体製剤であり、既に承認されている抗PD-1モノクローナル抗体と遜色ない臨床効果と安全性プロファイルを示しています。domvanalimabとの併用での開発に加えて、Arcus社はさまざまながん種を対象に、Arcus製品との併用にて、第Ⅰ/Ⅱ相試験を実施しています。日本国内では現在、大鵬薬品が自社開発品との併用にて、第Ⅰ相プラットフォーム試験を実施しています。

【大鵬薬品について】
大鵬薬品は、大塚ホールディングス株式会社の事業会社で「私たちは人びとの健康を高め 満ち足りた笑顔あふれる 社会づくりに貢献します。」を企業理念とし、「がん」、「免疫・アレルギー」、「泌尿器」の3領域に注力する研究開発型スペシャリティファーマです。特にがん領域においては、国内におけるリーディングカンパニーの一つとして知られており、グローバル化も積極的に推進しています。がん領域以外におきましても生活の質の向上に貢献できる製品を販売しています。また、コンシューマーヘルスケア事業でも生活者志向を第一に愛情豊かな暮らしを支える製品作りに注力しています。大鵬薬品の詳細については、リンクをご参照ください。

【Arcus社について】
Arcus社は、がん患者さんのための差別化された分子薬や併用療法の臨床開発を進めているグローバルなバイオ製薬企業です。世界中の業界パートナー、患者さん、医師とのパートナーシップのもと、Arcus社は、明確な特徴を持つ生物学や経路に対するファーストもしくはベストインクラスの医薬品の開発を促進し、がん患者さんがより長く生きることが可能になるような、生物学に基づく新たな併用療法を研究しています。2015年に設立された同社は、これまでにTIGIT、PD-1、アデノシン軸(CD73とデュアルA2a/A2b)、そして直近ではHIF-2alfaを標的とする、6つの治験薬を臨床試験へと進めています。Arcus社の臨床および前臨床プログラムの詳細については、www.arcusbio.com をご覧いただくか、Twitter をフォローしてください。

 

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