マクニカ、フレイルの初回スクリーニングを自治体向けに無償提供

~熊谷九州大学名誉教授と連携し、疫学研究に基づいた「フレイル予防・改善サービス」のデジタル化に向けて共同開発~

半導体、ネットワーク、サイバーセキュリティ、AI/IoTにおけるトータルサービス/ソリューション・プロバイダーの株式会社マクニカ(以下マクニカ、本社所在地:神奈川県横浜市、代表取締役社長:原 一将)は、熊谷 秋三九州大学名誉教授と連携し、疫学研究のエビデンスに基づいた「フレイル予防・改善サービス」のデジタル化に向けて共同開発を行います。そしてこの度、その一つであるフレイルの初回スクリーニングを希望する自治体向けに無償提供*することを発表いたします。

高齢化社会が進み、高齢者の体力が低下し虚弱な状態になる「フレイル」が社会課題の一つにあります。昨今の新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策により、人が集まる場所を避ける必要があり、高齢者が以前のように「通いの場」などで活動をすることが難しい状況が続いており、加えて、外出の自粛により行動範囲が限定的になっています。その結果、体を動かす時間の減少や、食事の偏り、会話機会の減少など、コロナ禍に伴った身体機能や認知機能に影響が出てきている高齢者が急激に増加しています(コロナフレイルとも言われています)。

フレイルに関する研究から、以下の3つのことが分かっています。
1) フレイルは、加齢に伴って増加する
2) フレイルは、要支援・要介護認定のリスク因子の一つである
3) フレイルは、対面(遠隔を含む)の運動介入により、フレイル・プレフレイルは改善できる

近年、増加の一途をたどる介護費を抑えるために、フレイル予防の重要性が注目されてきており、2020年度からは、厚生労働省の後期高齢者医療制度の健康診査において、健康診断とは別に後期高齢者質問票としてフレイルを含めた診断が開始されています。しかしながら、現在自治体より提供しているフレイル診断は後期高齢者のみです。また、診断結果を活用し、フレイル・プレフレイルの方に運動介入を行い、健康状態への改善を目指すところまで実施できている自治体はあまり多くありません。
 
マクニカでは、高齢者が心身ともに豊かで健康な生活を送ることを実現するため、フレイル予防・改善のデジタルサービスを開発し、多くの方へ安価に提供することを目指します。そしてこの度、フレイルの初回スクリーニングを自治体向けに無償提供することで、より多くの高齢者のフレイル状態を可視化し、併せて地域の企業や施設と連携し、運動プログラムを提供することにより、健康状態の改善、高齢者同士のコミュニケーションの活性化に貢献していきます。
 
 熊谷九州大学名誉教授は、これまでの学術的な実証に基づく経験値(篠栗PoC 、糸島PoC)を有しており、信頼性のある実験プロトコルで実証データを収集できるノウハウを有しております。ノンフレイルの方にはフレイル予防を、またプレフレイルおよびフレイルの方には、それ自体の改善のためのフレイル予防運動プログラムを用意し、フレイル状況に合った運動プログラムを体験 ・ 学習し、その経過の定期的な確認を通じて、高齢者の QoL の維持、active life 実現を目指されています。

今回の連携を通じて、熊谷九州大学名誉教授が提供している疫学研究のエビデンスに基づいた「フレイル予防・改善サービス」のデジタル化に向けて共同開発することにより、「いつでも・どこでも・だれでも」をコンセプトに、短期間に多くの高齢者に「フレイル予防・改善サービス」を提供し、高齢者のフレイル、増大し続ける介護費用という社会課題の早期解決を目指します。マクニカは、熊谷九州大学名誉教授のエビデンスに基づくフレイルプログラム及び長年のフレイル研究の知見によるアドバイスと、マクニカのデジタル、セキュリティの知見、システム運用の強みに基づき、サービスのシステム開発、実装、運用に加え、お客様の総合窓口としてトータルサポートします。なお、デジタルを活用した「フレイル予防・改善サービス」の初版については、2022年4月リリース目標にシステム開発・体制構築等を進めてまいります。


今回マクニカで開発するデジタルを活用した「フレイル予防・改善サービス」に含まれる、フレイルの初回スクリーニングを希望する自治体に無償で提供します。詳細は当社のWebページをご覧ください。
リンク

■無償提供の概要
□実施期間
2022年4月1日(金)~2023年3月31日(金)まで(予定)
※好評の場合には、無償提供期間延長を検討
※実際の無償提供開始時期は、デジタルを活用した「フレイル予防・改善サービス」リリース後となります。
□対象組織
地方自治体
□対象サービス
フレイルの初回スクリーニング
□主な内容
・Webアプリケーションで提供
・フレイルに関する6つの質問から健康・プレフレイル・フレイルの3段階の判定
・初回スクリーニングサービスを受けられた方の分析データの提供
□お申し込み方法
サービス担当窓口までお問合せください。
お問い合わせ窓口:Kfps-sales@macnica.co.jp
□お申し込み開始日
2021年10月27日~

■マクニカのヘルスケアへの取り組み
超高齢社会を背景とした社会保障費の削減、健康寿命の延伸、生涯現役社会の構築といった社会課題に対し、マクニカでは先進のテクノロジーとデータ活用によるヘルスケア事業に取り組んでおります。中でもCOVID-19パンデミックにより拡大が懸念されるうつ病を始めとするメンタルヘルスや慢性疾患(生活習慣病)における予防の実現に注力し、心身ともに豊かで充実した生活を支援してまいります。
これらを実現するため、マクニカでは50年近くにわたる商社事業で蓄積した先進技術のソーシング力、技術イノベーションの核となる半導体レベルの技術力、データマネジメント・セキュリティを軸とするIT技術力、グループ内約80人のデータサイエンティストと全世界2.5万人のデータサイエンティストのコミュニティを擁するAIのケーパビリティを融合することで、生活者のバイタル・メンタルデータの収集と、「データ×AI×専門性」によるヘルスケアソリューションの開発を進めております。



※本文中に記載の社名及び製品名は、株式会社マクニカおよび各社の商標または登録商標です。
※ニュースリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。 その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご承知ください。


【熊谷秋三九大名誉教授について】
1979年筑波大学大学院修士課程修了。筑波大学体育センター文部技官等を経て、佐賀医科大学助手、2003年より九州大学健康科学センター教授、2012年より健康科学センター長に就任する。2020年に九州大学を退職後、九州大学名誉教授となる。在職時のキャリアとして、文部省長期在外研究員としてスウェーデンヨテボリ大学へ出張研修(1990年)、ハンガリーセメルバイス大学招聘教授として渡航(2005年)、日本健康支援学会理事長を9期務めるなどがある。佐賀医科大学から博士(医学)を取得しているほか、高齢者体力つくり支援士(ドクター)の資格を保有。専門分野は身体活動疫学であり、福岡県久山町の住民を対象にした握力と総・原因別死亡との関連および運動習慣と認知症発症との関連に関する研究成果を公表(久山町研究)。さらに、地域在住高齢者におけるフレイル保有者は要支援・要介護認定のリスク因子であることを報告(篠栗町元気もん研究)する。主要著書として『健康と運動の疫学入門-エビデンスに基づくヘルスプロモーションの展開-』(2008年、医学出版)、『身体活動・座位行動の科学:疫学・分子生物学から探る健康』(2016、杏林書院)がある。

【株式会社マクニカについて】
マクニカは、1972 年の設立以来、最先端の半導体、電子デバイス、ネットワーク、サイバーセキュリティ商品に技術的付加価値を加えて提供してきました。近年は、従来からの強みであるグローバルにおける最先端テクノロジーのソーシング力と技術企画力をベースに、AI/IoT、自動運転、ロボットなどの分野で新たなビジネスを展開しています。今後は、「Co.Tomorrowing」をスローガンに、最先端のテクノロジーとマクニカが持つインテリジェンスをつなぎ、ユニークなサービス/ソリューションを提供する存在として、社会的価値を生み出し未来社会の発展へ貢献していきます。当社は、横浜に本社を構え、世界23ヶ国85拠点をベースにグローバルなビジネスを展開しています。
詳細はWebサイト(リンク)をご覧ください。


<本件に関する報道関係者からのお問い合わせ先>
株式会社マクニカ  リンク
経営企画部 広報企画課 宮原 e-Mail:macpr@macnica.co.jp
〒222-8561 横浜市港北区新横浜1-6-3 マクニカ第1ビル

このプレスリリースの付帯情報

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お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。

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