■背景
新型コロナウイルスの感染防止の観点から、医療現場や飲食店・商店などでは、互いに隔離された環境でのコミュニケーション需要が高まっています。飛沫感染などのリスクを抑えるには、たとえばドライブスルーなどでは窓を完全に閉めた状態で会話することが望まれますが、密閉することで音が伝わりづらくなり、互いの声を聞き取りづらくなることが課題でした。ウインドウスルー会話装置は、閉めた状態の窓ガラスやアクリル板に機器を押し当てることでスムーズな会話を実現し、コミュニケーションを妨げることなく、新型コロナウイルスの感染拡大防止に貢献します。
■特長
(1)ガラス越しでもスムーズな会話が可能
ウインドウスルー会話装置は、NTTメディアインテリジェンス研究所が開発したウインドウトーク※1技術を搭載した受話器型の機器です。閉めた状態の窓ガラスやアクリル板に機器を押し当てながら話すと、内蔵のエキサイター(振動素子)がガラスやアクリル板を振動させ、声を相手に伝えることができます。相手の声は機器内蔵のマイク(振動ピックアップ)により集音し、イヤホンマイクで聞くことができます。このようなマイクとスピーカーを備えた機器を利用して双方向に会話をする場合、エコーやハウリングが発生し、会話の妨げになることがあります。しかし、ウインドウスルー会話装置はウインドウトークの技術であるエコーキャンセラ※2により、窓などを開けなくても双方向のスムーズな会話を実現します。
(2)難しい接続や設定が不要
ウインドウスルー会話装置の利用者は、通信回線や通信機器との接続は不要で、受話器型の機器をガラスなどの片面側から押し当てるだけでイヤホンマイクを介して会話ができます。さらに、相手側は、機器が押し当てられたガラスなどに向かって話しかけるのみで、機器などは一切不要です。
ウインドウスルー会話装置は、単三電池2本で10時間程度連続利用できるため、電源供給を気にすることなく、持ち運びの利用や急に必要になった時の利用にも対応できます。
■仕様
大きさ:225 × 70 × 58 mm
重さ:220 g(電池含まず)
電源:単三電池2本(充電池対応)
■利用シーン
・ドライブスルー方式の外来診療(PCR検査など)
・介護や医療現場における面談
・商店などにおける接客
■各社の役割
ドコモ:
ドコモでは、法人のお客さま向けにウインドウスルー会話装置を販売するほか、業界ごとの利用シーンにあわせてカスタマイズして提供することも可能です。
たとえば、ウインドウスルー会話装置を利用したい場所に合うように形状を変えたり、ガラスに固定したり、ご希望のデバイスにウインドウスルー会話装置のソフトウェアを組み込んだりすることで、さまざまな業界、場所でご利用いただけます。
ドコモはパートナー各社と協業してお客さまのニーズに合わせたウインドウスルー会話装置を市場に展開していきます。
NTTテクノクロス:
NTTテクノクロスは、NTTメディアインテリジェンス研究所が開発した技術を製品化しました。法人・個人経営のお客さま向けに、1台から販売します。
■販売価格
価格は販売店や販売形態によって異なります。詳細は各社にお問い合わせください。
■お申込み方法
ドコモ:
「ドコモのホームページ 法人のお客さま」 お問い合わせページリンク
NTTテクノクロス:
ウインドウスルー会話装置 お問い合わせページリンク
■商品ホームページ
ドコモリンク
NTTテクノクロスリンク
※1: ウインドウトーク
日本電信電話株式会社 サービスイノベーション総合研究所は、エコーキャンセラを用いて窓越しの人の声のみを抽出する技術を「ウインドウトーク」として発表しました。リンク
※2: エコーキャンセラ
エコーキャンセラは、スピーカーから出力された声をマイクが集音することで、音が重なって聞こえるエコー状態や、エコーがループして過大な音が発生するハウリング状態の発生を防ぐ技術です。スピーカーの代わりにガラス面を振動させると、マイクはその振動と人の声の振動が重なった状態で拾います。
※「ウインドウスルー」はNTTテクノクロス株式会社の商標です。
※ 記載されている商品名・会社名などの固有名詞は一般に該当する会社もしくは組織の商標または登録商標です。
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