タキイ種苗が開発協力 AIが種の発芽検査を支援 作業効率5倍以上 ソフトウェアを2021年4月に一般販売開始

NTTテクノクロス株式会社(以下、NTTテクノクロス 本社:東京都港区芝浦、代表取締役社長:串間和彦)は、タキイ種苗株式会社(以下、タキイ種苗 本社:京都府京都市下京区、代表取締役社長:瀧井傳一)と協力し、AIが画像から植物の種の発芽率検査を支援するソフトウェア「AI発芽検査」の開発に成功しました。AI発芽検査は、2020年11月1日にタキイ種苗に先行導入し、2021年4月の一般販売に向けて開発・改良を行う予定です。
 AI発芽検査は、2020年10月14日~16日に幕張メッセで開催される「第10回 農業Week」で展示します。

■背景
 種苗法*1では、種が正常に発芽する割合を示した発芽率について、一定以上の水準を確保することが販売企業に義務付けられています。そのため、タキイ種苗では、品種開発・入荷検査・出荷検査などのタイミングで、年間10万点にわたり発芽率の検査を行い、品質の確保に努めています。しかし、検査は目視による手作業で行われるため、検査量に限りがありました。また、熟練の検査員になるには、期間を要するため、技能継承も課題になっていました。
 この度、NTTテクノクロスのAI技術と、タキイ種苗の検査業務ノウハウにより、これらの課題を克服し、ソフトウェアによる発芽検査を実用化しました。

■特長
(1)画像から十数秒で種100粒の発芽状態を検査
 発芽率の検査では、まず容器に1ミリ程度の種を100粒並べ、数日生育させます。そして、芽が正しく出ているかを1粒ずつ検査員が目視で判定し、100粒に対し、1分以上かけて検査していました。
 AI発芽検査では、撮影した種の画像からAIが学習データをもとに発芽状態を判定します(特許出願中)。この支援により、検査員は1回当たりの判定作業を十数秒に短縮できます。タキイ種苗で、キャベツの種を用いて行った事前の検証では、判定精度(検査員判定との一致率)98%を確認し、経験が浅い検査員の判定作業では、5倍以上の効率化を見込めることが分かりました。

(2)カメラとパソコンの小規模な設備で導入可能
 AI発芽検査は、デジタルカメラとパソコンのみで利用可能です。大規模な設備を必要とせず、低コストで簡単に導入できます。また、判定後の画像は保存可能で、検査の証跡として活用できます。

■各社の役割
NTTテクノクロス:AI発芽検査の開発、販売
タキイ種苗:AI発芽検査の開発協力(検査ノウハウの提供、検証環境の提供など)

■今後
 開発時の協力企業であるタキイ種苗に2020年11月1日に先行導入し、対応品目の拡大などの改良を続けます。一般販売は2021年4月開始予定です。

このプレスリリースの付帯情報

AI発芽検査のイメージ

(画像をクリックすると拡大画像をご覧いただけます。)

用語解説

*1:種苗法
 優良な品種を保護と、指定種苗の表示に関する規制などについて定めた法律です。指定種苗は、品種名、発芽率、生産地など定められた事項を適正に表示することが種苗業者に義務付けられています。

*「AI発芽検査」はNTTテクノクロス株式会社の商標です。
* 記載されている商品名・会社名などの固有名詞は一般に該当する会社もしくは組織の商標または登録商標です。

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