2017年中堅・中小企業におけるストレージ導入の最新動向と今後の施策

ノークリサーチは中堅・中小企業におけるオンプレミスのストレージ導入に関する最新動向およびIT企業が取り組むべき施策の分析結果や提言事項を発表した。

<SDSなどの新しいストレージ機器形態を有望な企業セグメントに訴求する施策が大切>
■サーバ機器の導入シェアが強く影響、外資系新興ベンダがどこまで伸びるか?も注目点
■有望な企業セグメントを把握し、更新需要を主体とした提案から脱却することが求められる
■年商500億円以上の大企業層では「オールフラッシュ」が直近で最も多い記憶装置の形態
■「ソフトウェア・ディファインド・ストレージ(SDS)」や「統合ストレージ」は中堅企業層にも有効

PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2017年7月26日

2017年 中堅・中小企業におけるストレージ導入の最新動向と今後の施策

調査設計/分析/執筆: 岩上由高


ノークリサーチ(本社〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705:代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5244-6691URL:http//www.norkresearch.co.jp)は中堅・中小企業におけるオンプレミスのストレージ導入に関する最新動向およびIT企業が取り組むべき施策の分析結果や提言事項を発表した。本リリースは「2017年版 中堅・中小企業におけるストレージ導入の実態と展望レポート」のサンプル/ダイジェストである。
本リリースの内容は以下のURLにも掲載されております。
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<SDSなどの新しいストレージ機器形態を有望な企業セグメントに訴求する施策が大切>
■サーバ機器の導入シェアが強く影響、外資系新興ベンダがどこまで伸びるか?も注目点
■有望な企業セグメントを把握し、更新需要を主体とした提案から脱却することが求められる
■年商500億円以上の大企業層では「オールフラッシュ」が直近で最も多い記憶装置の形態
■「ソフトウェア・ディファインド・ストレージ(SDS)」や「統合ストレージ」は中堅企業層にも有効


対象企業: 日本全国/全年商/全業種の大企業、中堅・中小企業、小規模企業
対象職責: サーバ/ストレージの導入/管理について、決済判断/予算管理/計画立案/情報収集/選定/管理/運用の
いずれかを担う職責
調査実施時期: 2017年4月末~5月前半
有効回答件数: 700社(有効回答件数)
※調査対象の詳しい情報については右記URLを参照 リンク


■サーバ機器の導入シェアが強く影響、外資系新興ベンダがどこまで伸びるか?も注目点
以下のグラフは最も直近で導入または更新を行ったオンプレミスのサーバ/ストレージ環境におけるストレージ機器のベンダ名を尋ねた結果を年商別に集計したものである。本リリースの元となる調査レポートでは小規模企業、中堅・中小企業、大企業の全年商帯(7区分)に渡る集計結果が含まれる。(以下ではそのうちの3つの年商帯における結果のみを抜粋している)NECおよび富士通が他のベンダと比べて多く挙げられており、年商規模の小さな企業層においてはデルの回答割合が高い。
年商100億円以上の企業層では日本IBMと日立製作所が相対的に多く挙げられ、年商50億円未満ではバッファローやアイ・オー・データといった簡易なストレージ機器を主体とするベンダの存在も無視できない。また、富士通が仮想化環境向けのストレージ機器としてOEM採用しているティントリジャパンやHPEが買収したニンブルストレージジャパンなどの新興海外ベンダについては全体のシェア状況に大きな影響を与えるレベルにはまだ至っていない。依然として、オンプレミスにおける直近のストレージ環境は同じくオンプレミスのサーバ環境の影響を強く受けているといえる。


■有望な企業セグメントを把握し、更新需要を主体とした提案から脱却することが求められる
オンラインストレージサービスが急速に普及したことなどの影響もあり、昨今では「更新時期になれば、確実にファイルサーバの需要が見込める」という状況ではなくなってきている。そのため、ストレージ機器を販売するベンダや販社/SIerとしては年商/業種/所在地などの企業属性に基づく商圏の拡大を図ることが重要となってきている。こうした背景を受けて、本リリースの元となる調査レポートでは詳細な企業属性区分に基づく集計/分析を行っている。年商/業種/所在地の区分は以下の通りである。
以下の数表は直近のストレージ環境における「ストレージ機器の台数」を年商別ならびに業種別に集計したものだ。ここでの「ストレージ機器の台数」とは、企業に導入されているストレージ機器の合計台数ではなく、直近のオンプレミス環境におけるストレージ機器の台数を指す点に注意する必要がある。(「直近のオンプレミス環境」に関する詳しい説明は以下のレポート案内3ページを参照 リンク
年商別の数表が示すように、年商規模が大きくなるにしたがってオンプレミス環境の規模も大きくなり、「ストレージ機器の台数」も増えていることがあらためて確認できる。
ストレージ機器を販売するベンダや販社/SIerにとっては、直近のストレージ環境における台数の大きな企業セグメントが今後の有望な訴求先となる。例えば、業種別に見た場合は全体平均である「3.03台」以上の値を示す業種として組立製造業/小売業/一般サービス業の3つの業種が該当する。
ここでは「ストレージ機器の台数」を例に挙げたが、調査レポートでは接続形態(DAS、IP-SAN、FC-SANなど)、記憶装置(オールフラッシュ、ハイブリッドフラッシュなど)、今後のニーズ(ソフトウェア・ディファインド・ストレージの導入意向など)についても、詳細な企業セグメントに基づく傾向を確認することができる。


■年商500億円以上の大企業層では「オールフラッシュ」が直近で最も多い記憶装置の形態
本リリースの元となる調査レポートでは「直近のストレージ環境」における接続形態や記憶装置について、以下のような選択肢を設けて詳細を尋ねている。
ストレージ機器の接続形態
DASストレージ:
サーバ機器とストレージ機器を1対1で接続する形態
共有SASストレージ:
ストレージ機器と複数のサーバ機器をSAS経由で接続する形態(ブレード型で多く用いられる)
IP-SANストレージ:
iSCSI、FCoEなどIPネットワーク経由で複数のサーバ機器とストレージ機器を接続する形態
FC-SANストレージ:
ファイバーチャネルネットワーク経由で複数のサーバ機器とストレージ機器を接続する形態
ストレージ仮想化装置:
複数のストレージ機器を束ねて単体のストレージ機器のような管理/運用を実現するハードウェア
ファイルサーバ:
LAN(IPネットワーク)経由で複数のサーバ機器やパソコンからファイルの読み書きができる形態
外付けストレージ:
USBケーブルなどを用いて簡易なストレージ機器をサーバ機器と直接接続する形態
ストレージ機器の記憶装置
ディスクストレージ:
記憶装置として磁気ディスクを用いたストレージ機器
オールフラッシュストレージ:
記憶装置としてフラッシュメモリを用いたストレージ機器
ハイブリッドストレージ(キャッシュ型):
フラッシュメモリをキャッシュのみに用いるストレージ機器
ハイブリッドストレージ(階層型):
磁気ディスクとフラッシュメモリを併用するストレージ機器
外付けディスク:
記憶装置として磁気ディスクを用いた簡易なストレージ機器
外付けSSD:
記憶装置としてフラッシュメモリを用いた簡易なストレージ機器
以下のグラフは上記のうちで、ストレージ機器の記憶装置ついて尋ねた結果の一部を年商100~300億円未満(中堅Mクラス)、年商300~500億円(中堅Hクラス)、年商500億円以上(大企業クラス)について抜粋してプロットしたものだ。
ディスクストレージが依然として最も多いが、年商規模が大きくなるにつれてオールフラッシュストレージの割合も高くなっていることがわかる。とくに大企業クラスではオールフラッシュストレージがディスクストレージをわずかに上回っている。
ハイブリッドストレージの中では階層型よりもキャッシュ型が多く選ばれている。昨今ではハードディスクとSSDを同一筐体内に混在させ、SSDをキャッシュまたはアクセス頻度の高いデータの格納先として利用(階層化)できるストレージ機器も多い。
階層化に要するコスト(データをどの階層に配置すべきか?の判断)を考慮すると、SSDをキャッシュとして利用する方が扱いやすいと考えるユーザ企業が多いことが上記の結果の背景にあると考えられる。


■「ソフトウェア・ディファインド・ストレージ(SDS)」や「統合ストレージ」は中堅企業層にも有効
さらに、本リリースの元となる調査レポートでは「今後、導入したいと考えるストレージ機器の形態」について、以下の選択肢を列挙して尋ねている。
ソフトウェア・ディファインド・ストレージ(サーバベース型):
通常のサーバ機器を複数並べ、ソフトウェアによる制御によって拡張性の高いストレージ環境をサーバのみで実現する手法
ソフトウェア・ディファインド・ストレージ(仮想アプライアンス型):
ストレージの高度な機能をストレージ機器と分類してソフトウェアとして実装する手法
統合ストレージ:
DASストレージやFC-SAN/IP-SANストレージとしての役割とファイルサーバとしての役割を同時に担うことのできるストレージ機器
階層化ストレージ:
複数種類の記憶装置を階層状に並べることによって処理の高速化を図ったストレージ機器
ハイブリッドフラッシュストレージ(専用型):
記憶装置として磁気ディスクとフラッシュメモリの双方を用い、フラッシュメモリの利用を前提にゼロから設計されたストレージ機器
ハイブリッドフラッシュストレージ(転用型):
記憶装置として磁気ディスクとフラッシュメモリの双方を用い、従来のストレージ機器の設計をベースとしているストレージ機器
オールフラッシュストレージ(専用型):
記憶装置としてフラッシュメモリのみを用い、フラッシュメモリの利用を前提にゼロから設計されたストレージ機器
オールフラッシュストレージ(転用型):
記憶装置としてフラッシュメモリのみを用い、従来のストレージ機器の設計をベースとしているストレージ機器
フラッシュメモリによるキャッシュ(サーバ側):
フラッシュメモリをサーバ側のキャッシュとして用いることで、頻繁に用いるデータの読み書きを高速化する手法
フラッシュメモリによるキャッシュ(ストレージ側):
フラッシュメモリをストレージ側のキャッシュとして用いることで、頻繁に用いるデータの読み書きを高速化する手法
以下のグラフは上記に列挙した項目のうち、「ソフトウェア・ディファインド・ストレージ(サーバベース型)」と「統合ストレージ」に関する結果を年商50~100億円(中堅Lクラス)、年商100~300億円(中堅Mクラス)、年商300~500億円(中堅Hクラス)について抜粋してプロットしたものだ。
中堅企業層に対しても、「ソフトウェア・ディファインド・ストレージ(サーバベース型)」や「統合ストレージ」の訴求が有効であることが確認できる。ただし、前者についてはサーバ機器をストレージ機器として利用できることによる費用面でのメリットを期待した結果と考えられる。ただし、サーバ機器であれば何でも良いというわけではなく、サーバ機器にはメモリや搭載ディスクなどの面で相応の性能が求められてくる。「ソフトウェア・ディファインド・ストレージ(サーバベース型)」の拡販に際しては管理/運用の容易さや拡張性/柔軟性など、費用面のメリットだけに偏らない訴求を行うことが大切となってくる。


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株式会社 ノークリサーチ 担当:岩上 由高
〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705
TEL 03-5244-6691 FAX 03-5244-6692
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