UMITのチロル・キャンパスでの共同研究の結果は個別の前立腺がん検査アプローチを支持
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【ハル(オーストリア)2017年7月4日PR Newswire=共同通信JBN】チロル健康・生命科学大学(Tyrolean Health and Life Sciences University、UMIT)、オンコチロル・センター(Oncotyrol center)、インスブルック医科大学、トロント大学の研究者たちがBMC Public Healthで発表したシミュレーション研究は、前立腺がん検査の最適化利用を紹介している。
(Photo: リンク )
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UMITの公衆衛生、医療サービス研究、医療技術評価学科長で、医療意思決定学会次期会長のウーベ・ジーベルト教授は「大半の医療処置と同様、検査には利点とリスクがある。このことは一般の注目を徐々に集めている。前立腺がん検査の主なリスクは過剰診断と過剰治療である。これは、男性が生存中に症状を訴えることもなく、検査せずに発見もされない臨床的に無関係の腫瘍の診断と治療にかかわるものである。現在のところ、臨床的に無関係の腫瘍から臨床的な関係を見分けるための信頼できる方法はない。その結果、臨床的に無関係なものも治療されることになり、その患者は不幸なことに勃起不全、失禁、腸管機能不全などの合併症の長期治療を受けることになるのも珍しくない」と説明する。
オンコチロルの研究プロジェクトの研究者たちが個人医療のために開発したシミュレーション・モデルは、検査参加者の生活の期間・質に対する検査のポジティブ、ネガティブな影響をシュミレーションし、どのような環境下で検査の害が利点を上回るかを分析している。プロジェクトのコーディネーターであるニコライ・ミュルベルガー准教授は研究結果をまとめ「研究結果は、検査への参加が前立腺がんによる死の危険を減らし、参加した男性の余命を延ばすことを示唆している。しかし、生活の質への影響も考慮に入れると、主として遺伝的に前立腺がんリスクの高い男性が検査によって利益を受ける一方で、前立腺がんリスクが平均的な男性では、検査の全体的な害の方が上回っていることが示されている。さらに、このシミュレーションは、遺伝的リスクの高い男性での検査の利点も、治療に関連する長期的な副作用に対する個人的な評価に強く依存すると予測している」と語る。
研究チームの泌尿器専門医であるボルフガング・ホーニンガー教授とヘルムート・クロッカー教授は、この研究を前立腺がん検査の標的利用への重要な貢献だとみている。インスブルック医科大学泌尿器科長のホーニンガー教授は「この研究は過剰診断の問題を強調し、個人的なリスク要因と選好に対する検査の利点の依存性を示している。そのため、これは患者カウンセリングの改善に寄与し、われわれ全員が重要問題だと考えているスクリーニング検査の個人利用をサポートするものである」と説明する。
▽問い合わせ先
Prof. Dr. Uwe Siebert
public-health@umit.at
+43-50-8648-673930
ソース:UMIT - The Health & Life Sciences University
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