世界最大のモビリティー見本市の第66回IAA国際商用車ショーがハノーバーで開幕

ドイツ自動車工業会 2016年09月23日 19時35分
From 共同通信PRワイヤー

世界最大のモビリティー見本市の第66回IAA国際商用車ショーがハノーバーで開幕

AsiaNet 65844(1207)

【ハノーバー、ベルリン(ドイツ)2016年9月22日PR Newswire=共同通信JBN】
ウィスマン会長:新しいアイデアがこの業界を推進している

ドイツ自動車工業会(VDA)のマティアス・ウィスマン会長は「われわれは大きな変化の時代に生きている。その変化を形作っているのは企業である。IAA国際商業車ショーで330以上のワールドプレミアと100以上の欧州プレミアが登場した。IAAの訪問者は日々のイノベーションの成果に驚嘆するだろう。輸送、流通、モビリティーにとって世界で最も重要な見本市には50カ国以上から2000以上の展示者が参加し、最も国際的なものになった」と強調した。同氏はハノーバーで開催された第66回IAA国際商業車ショーの開会式で、政界や業界の約700人の高官や幹部に語った。ウィスマン会長はニーダーザクセン州のシュテファン・ワイル首相と欧州委員会のギュンター・オッティンガー委員(デジタル経済・社会担当)とともに第66回IAA商業車ショーを開幕した。連邦政府のアレクサンドル・ドブリント交通・デジタルインフラ相は連邦交通インフラストラクチャー計画に関する連邦議会での審議が終了後、直ちに展示会を訪れる。

ウィスマン会長は「IAAは、車両から交通、流通まで、さらにトラック、バン、バス、トレーラーのメーカーから多くの中規模サプライヤーまで、業界におけるあらゆるバリュークリエーション・チェーンを横断するユニークな組織である。IAAは新規設立の企業など新しいグループにも開放されている」と強調した。

ドイツ自動車産業の労働力の4分の1、すなわち約18万人の従業員は商用車部門で働いている。ウィスマン会長はドイツの産業競争力強化を目指すAlliance for the "Future of Industry"(「産業の将来」のためのアライアンス)で、VDAと他の協会およびIG Metallとが緊密に協力していることに注意を喚起した。このため、IAAは、このアライアンスが9月25日までドイツ全土で開催した「Week of Industry」の重要な参加メンバーだった。

ウィスマン会長は、商用車によってわれわれは多方面で快適な日常生活を楽しむことができると、商用車の決定的な経済的重要性を強調、「商用車は年間1人当たり99リットルのビールをショップに届けている。靴、書籍、衣類であろうが、電子商取引の売上高は2000年に比べ17倍に増加した。バンがなければこれは想像もできなかった」と語った。若い世代ですら商用車が提供するロイヤルサービスから恩恵を受けていることについて、ウィスマン会長は「なぜなら、バスが毎日270万人の子供を学校や家庭に送り届けているからである。若者が卒業すると、当然ながら商用車が新しい家への最初の引っ越しを手伝ってくれる。年間約200万件の引っ越しが商用車の助けを受けて行われている」と説明した。

しかし、商用車はしばしば危険な状態や緊急時における「応急手当車両」ともなる。救急車や救助サービスは年間1170万回出動し、消防トラックは年間20万件以上の火災を消火している。

ウィスマン会長は「商用車がなければ生活は中世に引き戻されることになる。ごみ収集、道路掃除、冬季の道路除雪など一切できなくなる。明白なことに、商用車なしの生活は快適でもないし安全でもない」と語った。

会長は、現代の商用車に装備されている高度な安全装置を指摘した。例えば横滑り防止装置(ESP)、車線逸脱防止支援システム、緊急ブレーキ支援システムは現在、標準装備となっている。会長は、これは道半ばにすぎないとし「もっと必要である。長期目標は明白である。自動化による無事故ドライブである。多機能カメラ、レーダー、超音波は有用である。これら多くのイノベーションを今回のショーで見ることができる。自動運転はこのIAAの最優先事項であり、極めて重要な目標である」と語った。

次に重要なものはコネクティビティーである。会長は「将来、車両は交通全体と接続される。車両は互いにリアルタイムで、交通渋滞や嵐の可能性を知らせ合うことになる。400以上のセンサーが現在のセミトレーラーですでに使用され、データを収集している。車両は1億行に上るソフトウエアを開発しており、これはジェット機よりも多い」と語った。

会長はコネクティビティーが交通をより安全かつより効率的にすると指摘、「プラトゥーニング、すなわちフリーウエー上で電子的に接続されたトラックのコンボイは燃料および二酸化炭素(CO2)排出で最大10%を削減する」との例を挙げた。デジタル化された貨物積載所は空荷を最小限に抑えることに役立つ。予定走行時間を厳密に算出することによって、高速道路出入り口や配送センターでのより効率的な時間帯の利用が可能になる。特にドライバーはデジタル化の恩恵を受ける。会長は「高速道路沿いで無料駐車スペースを探す面倒がなくなる。完全にコネクテッドされたトラックは事前にオンラインで駐車地点を予約できる」と語った。

自動化とコネクティビティーの長所を全面的に活用するため、法的枠組みは開発に追い付かなければならない。「包括的な欧州ソリューション」がデジタルインフラを拡大し、データセキュリティー問題に対処するために、特に必要である。会長はギュンター・オッティンガー委員(デジタル経済・社会担当)の支援に謝意を表明し「われわれ欧州が国境を越えて協力すれば、われわれは望み通りにデジタル変革の形成に参加するチャンスがある」と強調した。

ウィスマン会長は貨物輸送のCO2排出量をさらに削減するには強調した取り組みも必要であるとし「欧州の商用車メーカーはこの問題で具体的な提案をしてきた。包括的かつ統合的アプローチは新しいトラックのCO2排出量を2020年までに、2005年と比較してさらに20%削減させることができる。これを実現するには、輸送および流通におけるすべてのプレーヤーが協力しなければならない。また、われわれは際限のない官僚的規制ではなく、実績のある市場動向を支持していることは明白である」と語った。

会長は「ドライブトレインに関し、われわれは将来、広範な混合型を体験することになる。ディーゼルは今後も長距離輸送で主要な役割を果たしていく。最新の廃棄後処理技術はディーゼルを効率的かつ経済的にするだけでなく、クリーンにもする。現在のEuro VIトラックとバスは極めて低いレベルの汚染物質を排出する道路上のスターである」と語った。

会長は同時に、代替パワートレインがますます重要になっていると語った。例えば天然ガスはすでにバスで使用されており、トラックのCO2排出量軽減の可能性を提供した。しかしながら、優れたタンクや供給インフラは幅広い展開にとって不可欠である。

会長は「ハイブリッドおよび電気駆動も、特に配送や地元流通に使用される軽商用車において、ますます重要になっている。なぜなら電子商取引の拡大に伴い、大都市が依然として拡張し続けているからである。コネクティビティーと電動モビリティーが一緒になって、都市物流は将来、より速く、排出量なしになる」と強調した。

会長は「気候防衛を真剣に考える人はまた、ロングトラックを真剣に受け止めなければならない」と語った。ドイツで現在行われている野外実験は全体的に肯定的な結果を生み出している。輸送される貨物1トン当たりCO2の最大25%が削減される。さらに鉄道から道路への移行はなかった。ウィスマン会長は「重要で説得力のある発見があった。われわれはドイツで、すなわち野外実験でその価値をすでに実証した認可を受けた道路網上での通常の運用を必要としている。この道路網は拡大することが可能である」と語った。

ハノーバーのシュテファン・ショストク市長からの歓迎あいさつに続き、「Commercial vehicle 4.0: networker between markets and people(コネクテッドカー4.0:市場と人々を結ぶネットワーク)」のトピックでディスカッションが行われ、これにはギュンター・オッティンガー欧州委員(デジタル経済・社会担当)、シュテファン・ワイル(ニーダーザクセン州首相)、フランク・アペル(DPDHL Group最高経営責任者(CEO))、ウォルフガング・ベルンハルト(Daimler AGの取締役、Daimler Trucks & Buses責任者)、アンドレアス・レンシュラー(フォルクスワーゲン取締役(商用車担当))の各氏が参加した。ディスカッションに続き、展示会の公式徒歩見学が行われた。

▽問い合わせ先
Eckehart Rotter
German Association of the Automotive Industry (VDA)
Press Department
Tel.: +49 30 897842-120
E-mail: rotter@vda.de

ソース:German Association of the Automotive Industry (VDA)

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