logo

新日鉄住金 全国発明表彰「日本経済団体連合会会長賞」を受賞

新日鐵住金株式会社 2016年05月26日 13時36分
From Digital PR Platform


新日鐵住金株式会社(代表取締役社長:進藤孝生 以下、「当社」)は、公益社団法人発明協会による平成28年度全国発明表彰において「環境負荷軽減型超ハイテンPWS用鋼線材の発明」にて「日本経済団体連合会会長賞」を受賞しました。また受賞企業代表者に対する賞として、当社代表取締役社長が「発明実施功績賞」を受賞しました。

全国発明表彰は、発明の奨励・育成を図り、我が国科学技術の向上と産業の発展に寄与することを目的として行われている伝統と権威のある賞です。なお、表彰式は本年6月15日に、ホテルオークラ東京にて行われます。受賞した発明の概要は以下のとおりです。

1.受賞案件
 「環境負荷軽減型超ハイテンPWS用鋼線材の発明」

2.受賞内容
【日本経済団体連合会会長賞】
 技術開発本部 鉄鋼研究所 棒線研究部長 山崎 真吾
 君津製鐵所 品質管理部 線材管理室主幹 磯 新
 知的財産部 知的財産第二室主幹 西田 世紀
 君津製鐵所 線材部 線材技術室 大羽 浩

【発明実施功績賞】
 代表取締役社長 進藤 孝生

3.開発の背景
本発明は、橋梁を支えるパラレルワイヤストランド(PWS)用の高強度ワイヤの素材となる線材に関する発明であり、鋼成分へのボロン添加と、圧延工程インライン型の溶融塩浴熱処理(DLP)の組み合わせにより、線材のLP処理(溶融鉛を使った熱処理)を廃して鉛フリー化とCO2排出量削減による環境負荷低減を実現すると共に、橋梁用ワイヤの強度・延性を向上させたことを特徴としています。
橋梁用ワイヤの強度(引張強さ)は1930年以降、約70年に亘って1570MPaレベルでしたが、明石海峡大橋にて、世界で初めて1770MPaの高強度ワイヤが採用されました。2020年頃には1960MPaワイヤが採用される見通しで、高強度化の流れが加速しています。
従来、橋梁用ワイヤ(直径約5mm)は、直径12mm程度の線材にLPを施し、伸線と溶融亜鉛めっき処理を行い製造されていました。近年、主にアジア地区で長大橋のプロジェクトが多数立ち上がり、1770MPa以上の高強度ワイヤには多くの需要が見込まれています。一方で、LPを実施できる工場が少ないこと、環境負荷物質の鉛を用いるLP設備の新規設置が困難であったことから、生産性の高い鉛フリー熱処理であるDLPの適用が強く望まれていました。

4.開発技術の概要
DLPの場合、圧延直後に線材をリング状に巻き取り、溶融塩に浸漬して熱処理を行うため、当該用途の特殊な鋼成分の線材では、リングの粗密による僅かな温度差でも金属組織の不均一が生じ易く、伸線したワイヤの延性が安定しませんでした。
本発明では線材段階での金属組織の健全化に、当該分野では適用例の無い、鋼成分へのボロン添加が有効であることを見出し、1960MPaワイヤの高延性化を可能としたことで、世界で初めて鉛フリー熱処理による高強度ワイヤ用線材の量産に成功しました。

5.今後の展開
本発明により製造された1770~1960MPa高強度ワイヤ用線材は2008年から出荷され、既に世界の吊橋・斜張橋のセンタースパン長さTOP10の案件に複数件、適用されております。
世界では、明石海峡大橋より支間長の長い橋梁が数多く計画されており、そのような橋梁には高強度ワイヤと安定した素材供給が求められることから、本技術の重要度がより増すと見込まれ、これらの長大橋プロジェクトの推進を通じて各国のインフラ整備に貢献して参ります。


(お問い合わせ先)総務部広報センター TEL:03-6867-2146
以 上

本プレスリリースは発表元企業よりご投稿いただいた情報を掲載しております。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。