パリ協定の気候目標を満たすためには、先見の明のある政策が必要
AsiaNet 64193(0499)
【メルボルン(オーストラリア)2016年4月22日AAPメディアネット・インターナショナル=共同通信JBN】政治指導者による大胆な政治公約は、グローバルCCSインスティテュート(Global CCS Institute)のブラッド・ペイジ最高経営責任者(CEO)によると、地球温暖化対策に関するパリ協定の野心的目標を達成するための唯一のルートである。
155カ国がこの歴史的協定に署名する意思を表明する中で、ペイジ氏は、実証済みの炭素回収・貯蔵(CCS)技術によって二酸化炭素(CO2)排出に対処するための緊急の行動を呼び掛けている。
ペイジ氏は「現実世界のこれらの厳しい気候上の目標を達成するため、われわれは世界経済のあらゆる可能なセクターからの排出を減らさなければならない。そして、それを緊急かつ先入観なしに行わなければならない」と語った。
「全ての低炭素技術は、再生可能エネルギー、原子力、エネルギー効率、CCSを含めた話し合いの一部でなくてはならない」
「これらの野心的な目標を達成するためには、今後30年にわたり多くの政治的な勇気ある行動と、技術の進歩、政策設計、資金調達に関する大規模な国際協力への揺るぎないコミットメントが必要である」
「世界的には、2030年までに2400以上の新たな石炭火力発電所を建設することが既に計画されている。これは今後数十年先もなお稼働している数百の既存施設については言及していない。CCSはこれら施設に事実上、既に閉じ込められている排出を抑えるために不可欠である」
「衰えることのない石炭発電をガスに置き換えたとしても、温室効果ガス排出を制限し、所定の目標を十分に満たすには、世界的には不十分である。ガス火力発電所は完全な排出削減能力を実現するにはなおCCSを必要とする」
「これらの現実を踏まえると、2007年からの世界的なCCS投資は200億米ドルに満たないということを認識することは重要である」
「比較のために、再生可能な発電技術は、政策の不一致により、同じ期間で約100倍に上る投資の恩恵を受けている」
「電力分野以外では、世界のCO2排出の4分の1(25%)は鉄鋼、セメント、石油化学精製、化学製品、肥料製造などの産業分野に由来している」
「CCSはこれらの産業プロセスからの排出の大規模な削減を達成し得る唯一の技術である」
「COP21の交渉の成功から分かるように、世界が気候変動で効果的な行動を実現する唯一の方法は、国際協力への断固とした長期的なコミットメントを通じてである」
ソース:Global CCS Institute
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