2013年中堅・中小企業における「バックアップ」関連の利用実態とユーザ評価

ノークリサーチは2013年の国内中堅・中小市場における「バックアップ」関連の利用実態とユーザ評価に関する調査を実施し、その分析結果を発表した。

<現在はパッケージ主体の状況だが、今後の変化には常に注意を払っておく必要がある>
■バックアップ手段はパッケージが主体、H/W付属ツールやサービス活用は一部に留まる
■サーバ向けは「Backup Exec」「CA ARCserve Bakcup」「Fast Back」が社数シェアの上位
■ PC向けについては分散したPC内データの集約なども加味したバックアップ提案が重要

PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2013年10月1日

2013年中堅・中小企業における「バックアップ」関連の利用実態とユーザ評価

調査設計/分析/執筆: 岩上由高


ノークリサーチ(本社〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705:代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5244-6691URL:http//www.norkresearch.co.jp)は2013年の国内中堅・中小市場における「バックアップ」関連の利用実態とユーザ評価に関する調査を実施し、その分析結果を発表した。本リリースは「2013年版中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」の「バックアップ」カテゴリに関するサンプルおよびダイジェストである。


<現在はパッケージ主体の状況だが、今後の変化には常に注意を払っておく必要がある>
■バックアップ手段はパッケージが主体、H/W付属ツールやサービス活用は一部に留まる
■サーバ向けは「Backup Exec」「CA ARCserve Bakcup」「Fast Back」が社数シェアの上位
■ PC向けについては分散したPC内データの集約なども加味したバックアップ提案が重要


対象企業: 日本全国/全業種の500億円未満の中堅・中小企業
対象職責: 以下のいずれかの権限を持つ社員
「情報システムの導入や運用/管理の作業を担当している」
「情報システムに関する製品/サービスの選定または決裁の権限を有している」
調査実施時期: 2013年7月
有効回答件数: 1400社(有効回答件数) ※調査対象の詳しい情報については右記URLを参照 リンク


■バックアップ手段はパッケージが主体、H/W付属ツールやサービス活用は一部に留まる
2012年まではPC向けのバックアップを主な対象として製品/サービスのシェアや評価について取り上げてきたが、2013年以降はサーバ向けも対象に含めた形で調査を行っている。本リリースは「2013年中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」の「バックアップ」関連カテゴリのサンプル/ダイジェストという位置付けとなっている。以下では、上記レポートを「本レポート」と略記する。
以下のグラフは何らかのバックアップ関連の施策を既に行っている年商5億円以上~50億円未満の中堅・中小企業に対して、その実現方法を尋ねた結果である。次頁以降ではこうした「バックアップ」カテゴリのシェアや評価に関する詳細について記述している。
※本レポート内では「サーバ向け」「PC向け」のバックアップ製品/サービスに関する年商別傾向などが掲載されているが、それ以外の企業属性(業種別/従業員数別/地域別など)での集計結果や末尾に掲載された具体的な製品/サービスを任意に組み合わせた集計などは別途有償オプションとして提供が可能。
前頁のグラフは「サーバ向けの主要な製品」(本リリース末尾の選択肢一覧で「主にサーバ向け」に分類されているもの)や「PC向けの主要な製品」(本リリース末尾の選択肢一覧で「主にPC向け」に分類されているもの)、ハードウェアやOSに付属するツールなど様々なバックアップ手段の中でどれが多く選択されているか?を示した結果である。(複数の手段を利用している場合は両方とも回答する複数回答形式であるため、各手段の割合を合計した値は100%を超える点に注意)「サーバ向けの主要な製品」および「PC向けの主要な製品」が大半を占めており、その他の手段はごく一部に留まっている。
「その他の製品/サービス」の中には「セキュリティ製品/サービスに含まれる機能を利用」「ハードウェアに付属のバックアップサービスを利用」「アプライアンス形態のバックアップ機器」といった手段も含まれている。
この結果を踏まえると、中堅・中小企業におけるバックアップの実現手段についてはサーバ向けおよびPC向けの主要な製品(ソフトウェアパッケージ)が主体となっており、ハードウェアやOSに付属のツールやアプライアンスなどは一部に留まっている状況といえる。
※本レポート内では年商5億円以上~50億円未満以外の年商帯におけるデータに加え、業種別/従業員数別/地域別などによる集計データも含まれる


■サーバ向けは「Backup Exec」「CA ARCserve Bakcup」「Fast Back」が社数シェアの上位
以下のグラフは「サーバ向けの主要な製品」(本リリース末尾の選択肢一覧で「主にサーバ向け」に分類されているもの)に限定して年商500億円未満の中堅・中小企業に対して導入済みの製品を尋ね(複数回答可)その結果を集計したものである。(複数の製品を利用している場合は両方とも回答する複数回答形式であるため、全シェア合計は100%を超える点に注意)
「Backup Exec」「CA ARCserve Backup」「Fast Back」が比較的高いシェアを占めている。年商別のグラフはここでは割愛をしているが、「Backup Exec」が年商500億円未満の幅広い年商帯で導入されているのに対し、「CA ARCserve Backup」は年商50億円以上の中堅企業における導入が比較的多くなっている。「Fast Back」も幅広い年商規模で導入されているが、年商5億円未満の小規模企業での導入も見られる。


■ PC向けについては分散したPC内データの集約なども加味したバックアップ提案が重要
本レポートでは以下の8つの項目に関して、ユーザ企業に満足度/不満度を「大変満足」「まあまあ満足」「どちらでもない」「多少不満」「大変不満」「この項目は製品/サービスの評価に関係ない」の選択肢として尋ねている。
「導入時の初期費用は妥当か」
個別カスタマイズやシステム構築/運用の作業を含まない製品/サービスのみの導入費用に関する評価
「導入後の保守/サポート費用は妥当か」
個別カスタマイズやシステム構築/運用の作業を含まない製品/サービスのみの維持費用に関する評価
「バージョンアップ時の費用負担は妥当か」
個別カスタマイズやシステム構築/運用の作業を含まない製品/サービスのみのバージョンアップ費用に関する評価
「機能が足りているか」
個別カスタマイズや他製品との組み合わせは除き、製品/サービス本体が持つ機能を対象とした場合の評価
「自社の要件に合致しているか」
個別カスタマイズやシステム構築/運用を含まない製品/サービス本体が持つ要件適合性を対象とした場合の評価
「他システムとの連携手段が整っているか」
データのインポート/エクスポートの手段が製品/サービス本体に備わっているかに関する評価
「プログラミングによる機能の追加/変更(カスタマイズ)がしやすいか」
プログラミングの追加/変更に必要なツールやドキュメントが揃っており、追加/変更した部分がバージョンアップ時に競合を起こさないか?といった観点における評価
「設定変更などプログラミングを伴わない形での機能の追加/変更がしやすいか」
製品/サービス本体が備える設定項目を変えることで機能変更ができる、または製品/サービス自身が入出力画面やデータ項目を追加/変更できるツールを備えているかといった観点における評価
以下のグラフは「サーバ向けの主要な製品」および「PC向けの主要な製品」に関して、最も主要な製品に対するユーザ企業の評価をプロットしたものである。
「サーバ向け」「PC向け」のいずれも「自社の要件に合致しているか」「機能が足りているか」などの機能面では概ね高い評価を得ていることがわかる。一方、「サーバ向け」と「PC向け」を比べてみると「導入時の初期費用は妥当か」「導入後の保守/サポート費用は妥当か」「バージョンアップ時の費用負担は妥当か」といった費用面での評価において、サーバ向けよりもPC向けの評価がやや低くなっている。PC向けについてはPC台数に応じたライセンス費用となることが多く、台数が限られるサーバ向けと比べてユーザ企業から見た時のコスト負担が大きく見えやすい。バックアップ対策を提供する側としては、現状のPC環境のままでバックアップ手段を提案するだけでなく、ファイルサーバを導入して個々のPCに分散したデータを集約するなど、データ管理自体のあり方を改善する提案も織り交ぜていくことが重要と考えられる。


■調査実施時に選択肢として挙げた製品/サービス一覧
本調査ではバックアップを「PCやサーバのデータを複製/保存するアプリケーション」と定義している。導入社数シェア設問に掲載した選択肢は下記の通りである。これらの選択肢は過去の調査結果に基づき、自由回答で多く挙げられたものは選択肢として新たに取り上げ、逆に一定期間以上シェア数値がないものは割愛するといった形で年毎に調整を行っている。

<<主にサーバ向け>>
Backup Exec シマンテック
Backup Exec Small Business Edition シマンテック
NetBackup シマンテック
System Recovery Basic Edition/Linux Edition/Server Edition シマンテック
System Recovery Small Business Server Edition シマンテック
System Recovery Virtual Edition シマンテック
CA ARCserve Backup CA(コンピュータ・アソシエイツ)
CA ARCserve D2D CA(コンピュータ・アソシエイツ)
Acronis Backup&Recovery Server アクロニス
Acronis Backup&Recovery Virtual Edition アクロニス
Acronis vmProtect アクロニス
Fast Back 日本IBM
ShadowProtect Server ストレージクラフト
ShadowProtect Virtual ストレージクラフト
Air Back for Server アール・アイ
NetVault Backup デル・ソフトウェア(旧:クエスト・ソフトウエア、旧:バックボーン・ソフトウェア)
vRanger デル・ソフトウェア(旧:クエスト・ソフトウエア、旧:バックボーン・ソフトウェア)
ActiveImage Protector ServerEdition/Linux Edition ネットジャパン
ActiveImage Virtual Edition ネットジャパン
<<主にPC向け>>
System Recovery Desktop Edition シマンテック
Acronis True Image アクロニス
Acronis Backup&Recovery WorkStation アクロニス
ShadowProtect Personal ストレージクラフト
ShadowProtect Desktop ストレージクラフト
SecureBack3 アール・アイ
Air Back for PC アール・アイ
Active Image Desktop Edition ネットジャパン
<<その他>>
ASP/SaaS形態のバックアップサービス 
アプライアンス形態のバックアップ機器
セキュリティ製品/サービスに含まれる機能を利用
運用管理/資産管理の製品/サービスに含まれる機能を利用
ハードウェアに付属のバックアップ機能を利用
ハードウェアに付属のバックアップサービスを利用
インターネットプロバイダのバックアップサービスを利用
OSに付属のバックアップ機能を利用
上記以外のパッケージ製品またはサービス
独自開発システム(オープンソースをベースとしたもの)業務システム自体がオープンソースとなっている場合に相当
独自開発システム(ベースとなるものがない完全なスクラッチ開発)オープンソースのデータベースやアプリケーションサーバをベースに業務システム部分をゼロから構築した場合も含む


本リリースの元となっている「2013年版中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」の詳細は下記URLを参照
リンク

本データの無断引用・転載を禁じます。引用・転載をご希望の場合は下記をご参照の上、担当窓口にお問い合わせください。
引用・転載のポリシー: リンク


当調査データに関するお問い合わせ
株式会社 ノークリサーチ 担当:岩上 由高
東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705
TEL 03-5244-6691 FAX 03-5244-6692
inform@norkresearch.co.jp
www.norkresearch.co.jp

本プレスリリースは発表元企業よりご投稿いただいた情報を掲載しております。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]