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2012年中堅・中小企業における「CRM」の利用実態とユーザ評価

ノークリサーチは2012年の国内中堅・中小市場における「CRM」の社数ベースの導入シェアおよびユーザ企業による製品/サービス評価に関する調査を実施し、その分析結果を発表した。

<スマートデバイス/ソーシャル/クラウドと差別化要因が多く、導入シェアは流動的>
■ASP/SaaS形態の伸びは一段落、パッケージの導入も堅調で導入社数シェアは流動的
■スマートデバイスの活用は「社内向け」だけでなく、「社外向け」にも注目することが有効
■導入効果を得るまでには時間を要するため、「導入/サポートの価格」も重要な評価項目
■他システムとの連携に加え、将来的な「ソーシャル+クラウド」の活用が差別化要因となる

PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2012年11月1日

2012年中堅・中小企業における「CRM」の利用実態とユーザ評価

調査設計/分析/執筆: 岩上由高


ノークリサーチ(本社〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705:代表:伊嶋謙ニTEL:03-5244-6691URL:http//www.norkresearch.co.jp)は2012年の国内中堅・中小市場における「CRM」の社数ベースの導入シェアおよびユーザ企業による製品/サービス評価に関する調査を実施し、その分析結果を発表した。本リリースは「2012年版中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」の「CRM」カテゴリに関する速報である。


<スマートデバイス/ソーシャル/クラウドと差別化要因が多く、導入シェアは流動的>
■ASP/SaaS形態の伸びは一段落、パッケージの導入も堅調で導入社数シェアは流動的
■スマートデバイスの活用は「社内向け」だけでなく、「社外向け」にも注目することが有効
■導入効果を得るまでには時間を要するため、「導入/サポートの価格」も重要な評価項目
■他システムとの連携に加え、将来的な「ソーシャル+クラウド」の活用が差別化要因となる


対象企業: 日本全国/全業種の500億円未満の中堅・中小企業
対象職責: 以下のいずれかの権限を持つ社員
「情報システムの導入や運用/管理の作業を担当している」
「情報システムに関する製品/サービスの選定または決裁の権限を有している」
調査実施時期: 2012年8月
有効回答件数: 1400社(有効回答件数)
※調査対象の詳しい情報については右記URLを参照リンク


■ASP/SaaS形態の伸びは一段落、パッケージの導入も堅調で導入社数シェアは流動的
以下のグラフは年商500億円未満の中堅・中小企業に対し、「導入済みの製品/サービスのうち最も主要なもの」を尋ねた結果(導入社数ベースのシェア)である。※調査実施に選択肢として挙げた製品/サービスの一覧は本リリースの末頁を参照
2011年の調査では「Salesforce CRM」「Microsoft DynamicsCRM」「顧客奉行21」の順であったが、2012年は「SMILEシリーズ」「Salesforce CRM」「顧客創造日報シリーズ」の順となっている。(次頁のグラフが示すように、導入済みの製品/サービスを全て挙げる設問では「SMILEシリーズ」が首位となっている)
2011年の調査では「Microsoft DynamicsCRM」に「Microsoft Dynamics CRM Online」を含めているが、2012年は「MicrosoftDynamicsCRM」と「Microsoft Dynamics CRM Online」に分けている。(パッケージとASP/SaaS形態を分けて捉えるため)両者を合わせたシェアは8.5%となる。「SMILEシリーズ」は2011年の4位から首位、「顧客創造日報シリーズ」はシェア上位圏外から3位へと順位を上げている。CRMは多数の製品/サービスが少しずつシェアを分け合う状況のため、少しの変動でもシェアが上下しやすい傾向がある。「Salesforce CRM」に代表されるASP/SaaS形態の普及が早期に進んだが、以前の勢いが一段落し、パッケージの導入が若干だが盛り返した状況となっている。
以下のグラフは「導入済みの製品/サービス(いくつでも)」を尋ねた結果である。(導入済みの製品/サービスを全て挙げる複数回答設問)
主要な製品/サービスを1つ回答する設問の結果と比較した場合、シェア上位の製品/サービスに変化はないが、4位以降では若干の違いが見られる。これは複数の製品/サービスを併用するケースが多いわけではなく、CRMの導入件数自体が少ないために少数の併用ユーザ企業の影響を受けやすいものと考えられる。

■スマートデバイスの活用は「社内向け」だけでなく、「社外向け」にも注目することが有効
以下のグラフは「導入済みの製品/サービスのうち最も主要なもの」の端末環境を尋ねた結果である。
「スマートフォン」については2011年では10.0%、2012年では9.5%、「タブレット型端末」については2011年では5.5%、2012年では8.4%となっている。スマートフォンについてはほぼ横ばい、タブレットは増加といった傾向といえる。CRMは営業社員が社外で利用することも多いため、スマートデバイスとの親和性も高い。
ここでのスマートデバイス利用率は従業員を対象とした「社内向け」における結果を示している。だが、CRMにおいては一般の消費者も含めた顧客を対象とした「社外向け」でのスマートデバイス活用が重要となることも多い。特にスマートデバイスとSNSを組み合わせた顧客動向の把握は大きな差別化要因の一つになってくると予想される。

■導入効果を得るまでには時間を要するため、「導入/サポートの価格」も重要な評価項目
本調査では
「導入/サポートの価格は妥当か」
「機能が足りているか」
「動作が軽快かどうか」
「自社の要件に合致しているか」
「初めてのユーザもすぐに操作を習得できるか」
「慣れたユーザにとって操作が煩わしくないか」
「他システムとの連携手段が整っているか」
「不具合や誤動作はないか」
「プログラミングによる機能の追加/変更(カスタマイズ)がしやすいか」
「設定変更などプログラミングを伴わない形での機能の追加/変更がしやすいか」
といった数多くの項目について五段階評価で製品/サービス別にユーザ企業による評価を行っている。
以下および次頁にかけてのグラフは「導入済みの製品/サービスのうち最も主要なもの」の評価をユーザ企業に尋ねた結果のうち、以下の三項目についての結果を製品/サービス別にプロットしたものである。ただし、CRMについては導入件数自体がそれほど多くないため、以下の評価については参考値としての意味合いが強い点に注意が必要である。
「導入/サポートの価格は妥当か」
「自社の要件に合致しているか」
「他システムとの連携手段が整っているか」
CRMの活用においては単に製品/サービスの導入だけでなく、顧客応対部門や営業組織における改革が必要となることも少なくない。そのため、十分な導入効果を得るにはある程度の期間を要することもある。中長期の視点で無理のない活用をするためには「導入/サポートの価格は妥当か」や「自社の要件に合致しているか」といった評価項目が重要となる。
前者は「SMILEシリーズ」や「顧客創造日報シリーズ」、後者では「Microsoft Dynamics CRM」や「SMILEシリーズ」の評価が比較的高い。
また、「他システムとの連携手段が整っているか」もユーザ企業のニーズが高く、この点については「Microsoft DynamicsCRM」が高い評価を得ている。
【評価ポイント算出方法】
五段階評価結果を「大変不満:-5ポイント」「多少不満:-3ポイント」「どちらでもない:0ポイント」「まあまあ満足:3ポイント」「大変満足:5ポイント」と重み付けし、ある評価項目「項目a」について、「A社の「大変不満」という回答件数= H1」「A社の「多少不満」という回答件数= H2」「A社の「どちらでもない」という回答件数= H3」「A社の「まあまあ満足」という回答件数= H4」「A社の「大変満足」という回答件数= H1」と定義した場合に、以下の計算式によって算出している。
A社の項目aに関する評価ポイント
= ( H1×(-5) + H2×(-3) + H3×0 + H4×3 + H5×5) ÷ A社の項目aに関する回答件数合計
(各製品/サービスの利用件数自体が少ない場合には、その点に留意が必要である)


■他システムとの連携に加え、将来的な「ソーシャル+クラウド」の活用が差別化要因となる
以下のグラフはCRMの活用における今後の指針または重視事項を尋ねた結果である。
「様々な業務システムとの連携」が最も多く、「グループウェアのスケジューラとの連携」「メールとの連携」といった項目が続いている。このことから、ユーザ企業としては「他の様々なシステムとの連携」を求めている状況といえる。
一方、「ソーシャルサービス(FacebookやTwitterなど)との連携」や「パッケージとクラウドを適宜組み合わせた形態の活用」については10~20%と「他の様々なシステムとの連携」と比べるとやや少ない。
大企業向けではSAPがソーシャルサービスのデータを分析するクラウドサービス「SAP SocialMedia Analytics by NetBase」を提供したり、Oracleが同社のパブリッククラウドサービス体系である「Oracle Cloud」にソーシャルサービスのデータを活用する「Social Services」を新たに加えるといった動きが見られる。いずれも、社内の定型データに加え、社外の非定型データを業務プロセスの改善に活かそうとする取り組みといえる。
上記のグラフが示す通り、中堅・中小企業ではまだそうした動きは顕在化していない。だが、一般消費者に広く普及してきているスマートデバイスをビジネスに活かそうとする機運が高まる中、中堅・中小企業向けに「一般消費者が所有するスマートデバイスのCRMへの活用を実現するクラウドサービス」が広まる可能性も十分考えられる。
こうしたことから、CRMを開発/提供するベンダとしては現時点でニーズの高い「他の様々なシステムとの連携」だけでなく、「ソーシャルとクラウド」についても今後の差別化要因の一つとして動向を注視していく必要がある。


■調査対象製品/サービス一覧
本調査ではCRMを「営業支援システム(SFA)も含めた顧客情報を管理するアプリケーション」と定義している。
導入社数ベースシェアに関する設問に掲載した選択肢は下記の通りである。

PeopleSoft Enterprise CRM 日本オラクル
Siebel CRM 日本オラクル
Vantive 三井物産
BroadVision ブロードビジョン
eMplex エンプレックス
SMILE α 顧客管理OSK(大塚商会)
SMILE ie CRM/SFA OSK(大塚商会)
SMILE BS CRM OSK(大塚商会)
顧客奉行21 OBC
PCA顧客ピー・シー・エー
弥生顧客弥生
COMPANY CRMシリーズワークスアプリケーションズ
T-SQUARE 東芝ソリューション
eセールスマネージャーソフトブレーン
コムチュアCRMセレクトコムチュア
desknet’s CAMS ネオジャパン
desknet’s SSS ネオジャパン
Microsoft Dynamics CRM 日本マイクロソフト
サイボウズドットセールスサイボウズ
戦略箱ADVANCED インフォファーム
ひびきSALES ドリーム・アーツ
ウェブハローアシスト
BizBase アズベイス
顧客創造日報シリーズNIコンサルティング
NC営業サポートくんニッセイコム
CIRCULATE CRM JFEシステムズ
ワンズ営業日報ワンズファクトリー
Salesforce CRM / Sales Cloud / Service Cloud セールスフォース・ドットコム
Microsoft Dynamics CRM Online 日本マイクロソフト
Oracle CRM On Demand 日本オラクル
RightNowシリーズ日本オラクル
GRIDY SFA / ナレッジスイートブランドダイアログ
上記以外のパッケージ製品またはサービス
グループウェアに付属のワークフロー機能を利用
ERPを構成する機能モジュールの一つとして利用
独自開発システム(オープンソースをベースとしたもの)
独自開発システム(ベースとなるものがない完全なスクラッチ開発)


本リリースの元となっている「2012年版中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」の詳細は下記URLを参照
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