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ノークリサーチQuarterly Report特別編1「中堅・中小企業の事業継続投資に関する変化と今後」2012年冬版

株式会社ノークリサーチでは中堅・中小市場における第17回目のIT投資実態調査を行った。

中堅・中小企業における事業継続関連のIT活用に関する意識や現状は大きく変化
▼震災後の一年を通じて、計画/担当を明確にした事業継続への取り組み意向が高まる
▼業務システム保全だけでなく、停電/節電や遠隔での業務遂行など新たな対策が必要
▼事業継続関連のIT投資負担増に備え、平常時の基礎体力向上がより重要となってくる

PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2012年3月12日

ノークリサーチQuarterly Report特別編1  2012年冬版(Vol 017)

調査設計/分析/執筆: 岩上由高

中堅・中小企業の事業継続投資に関する変化と今後


株式会社ノークリサーチ(本社〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1 東京芸術センター1705:代表伊嶋謙ニ03-5244-6691URL:http//www.norkresearch.co.jp)では中堅・中小市場における第17回目のIT投資実態調査を行った。東日本大震災から一年が経過したが、未だ多くの方が避難生活を余儀なくされ、がれき撤去や放射能除染などの課題も山積している。今回のリリースに際して早期の復興を改めて祈念すると共に、本調査結果が日本全体のIT活用活性化に向けた何らかの一助となれば幸いである。
調査対象企業: 年商500億円未満の国内民間企業1000社の経営層および管理職
調査対象地域: 日本全国
調査対象業種: 組立製造業/加工製造業/建設業/流通業/卸売業/小売業/IT関連サービス業/一般サービス業/その他
調査実施時期: 2012年2月下旬~3月初旬


中堅・中小企業における事業継続関連のIT活用に関する意識や現状は大きく変化
▼震災後の一年を通じて、計画/担当を明確にした事業継続への取り組み意向が高まる
▼業務システム保全だけでなく、停電/節電や遠隔での業務遂行など新たな対策が必要
▼事業継続関連のIT投資負担増に備え、平常時の基礎体力向上がより重要となってくる


▼震災後の一年を通じて、計画/担当を明確にした事業継続への取り組み意向が高まる

以下のグラフは年商500億円未満の中堅・中小企業に対し、「事業継続を実現するためのIT活用の状況」について尋ねた結果である。ここでの「事業継続」とは『自然災害(地震、津波など)や経済環境の急激な変化(円高、原油高、電気料金値上げなど)が起きた際にも、平常時と極力変わらないビジネス活動ができるようにするための取り組み』を指し、「事業継続を実現するためのIT活用」とは、データのバックアップや遠隔地へのシステム複製などといったITインフラ整備の観点からの取り組みを指す。
これまでの中堅・中小企業におけるIT活用は「その都度の対応」「部分最適での対応」がなされる場面も少なくなかった。だが、東日本大震災以降も各地で地震が続いており、中堅・中小企業においても「どのような災害やトラブルを想定し、それに対してどこまで対処するのか?」というスキームを明確にした上で取り組む必要性を強く認識するようになってきている。そうした背景を受けて、下記の調査結果においても「担当/計画を明確にした上で既に実施している」や「担当/計画を明確にした上で準備を進めている」といった回答の割合が高くなってきている。事業継続に関連するIT活用を提案する側としては、商材の訴求だけでなく、「地震による被害への対処のみとするのか、その後に起きる停電まで考慮するのか?」「1日以内の復旧を目指すのか、数日間業務が停止する状態もやむを得ないとするのか?」といった基本的な経営判断を汲み取った上での提案が必要となる。


▼業務システム保全だけでなく、停電/節電や遠隔での業務遂行など新たな対策が必要

以下のグラフは年商500億円未満の中堅・中小企業に対し、「東日本大震災以降、事業継続を実現するためのIT活用に必要な費用に関する考え方に生じた変化」(上段グラフ)とその理由(下段グラフ)を尋ねた結果である。
「従来とほぼ同程度の費用が必要」が最も多いものの、「以前に想定していたよりも高額の費用が必要」といった回答も2割弱~3割程度に達している。その理由としては「自然災害(地震、津波)だけでなく、停電や節電に関する対策を講じる必要があるから」や「データ保護だけでなく、個々の社員が遠隔でアクセスできる手段が必要となるから」が多く挙げられている。これらは東日本大震災直後に発生した交通網の麻痺や、その後の計画停電といった経験が大きな要因になっていると考えられる。
従来の事業継続対策は「業務システムの保全(サーバ側)」に重点が置かれていたが、東日本大震災がもたらした広域災害によって、中堅・中小企業の認識も大きく変わってきている。今後は「電力供給が不足ないしは途絶する可能性の考慮」といったIT以前の社会インフラの観点や、「従業員が出社できない状況の想定」といったエンドポイント側の視点も考慮する必要がある。
事業継続に関連するIT活用を提案する側としては、新たに必要となったこれらの対策ポイントをカバーしつつ、中堅・中小企業に極力負担をかけない事業継続対策ソリューション提供の工夫が求められてくる。


▼事業継続関連のIT投資負担増に備え、平常時の基礎体力向上がより重要となってくる

以下のグラフは年商500億円未満の中堅・中小企業に対し、「事業継続を実現するためのIT活用に必要な初期導入費用として許容可能な金額」および「事業継続を実現するためのIT活用に必要な年額運用費用として許容可能な金額」を尋ね、その結果を「以前に想定していたよりも高額の費用が必要(グラフ中では「以前より高額」と表記)」と考える企業と、「従来とほぼ同程度の費用が必要(グラフ中では「従来と同程度」と表記)と考える企業に分けて集計したものである。
ここでの「事業継続を実現するためのIT活用に必要な初期導入費用/年額運用費用」とは個々のソリューション単位ではなく、事業継続に関連するIT投資(ハードウェア、ソフトウェア、サービス、コンサルティングなど)を全て合算したものを指している。
いずれの年商帯においても、「初期導入費用」「年額運用費用」において従来よりも高額な費用を見込んでいる企業が存在することがわかる。ただし、この結果は前頁のグラフにおいて「以前に想定していたよりも高額の費用が必要」と考える企業が従来と同程度と考える企業と比べてどれくらいの費用が必要と考えているか?を示した結果であり、中堅・中小企業全体の事業継続に対する投資が増額していることを示すわけではない点に注意が必要である。
この結果は、「今後、中堅・中小企業が広域災害も踏まえた事業継続対策に取り組む場合、その負担額がどれくらい増えるか?」を示したものと捉えるべきである。ITを提供する側としてはこの負担増を極力軽減し、同時に平常時の収益増/業務効率改善などによって中堅・中小企業の基礎体力を向上させる取り組みが必要となってくる。


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