慢性心疾患に対する造血幹細胞療法の第III相試験を開始 慢性心筋虚血治療に患者の自家造血幹細胞を使用

バクスター株式会社 2012年03月07日 12時00分
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2012年2月28日、米国イリノイ州ディアフィールド発

この資料は、米バクスターインターナショナルインクが2012年2月28日(米国現地時間)に発表しましたプレスリリースを日本語に翻訳再編集し、皆様のご参考に供するものです。この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。

バクスターインターナショナルインク(NYSE: BAX)は、慢性心筋虚血(CMI)患者の運動能力の改善を目的とした、成人患者の自家CD34陽性造血幹細胞による治療の有効性と安全性を評価する第III相主要試験を開始したことを本日発表しました。

慢性心筋虚血は、冠動脈疾患の中でもっとも重症な疾患のひとつであり、長期的な心筋障害と身体的な障害をもたらします。重度の難治性狭心症に基づいて診断されることが多く、従来の内科的治療や外科的手術では治療効果が得られない、激しい胸部不快感をともないます。

「慢性心筋虚血成人患者の自家造血幹細胞を用いて血流を回復させる試みは、再生医療のアプローチに基づいた、大変興味深いコンセプトです。この第III相試験の目的は、救命や生命維持に寄与する製品を開発するという当社のミッションに沿ったものであり、慢性心筋虚血治療に新たな価値をもたらすことができるかの判断材料となります」と、バクスターのチーフ・サイエンティフィック・オフィサー(CSO)であるノーバート・リーデル(Norbert Riedel, Ph.D.)は述べています。

本第III相試験は、米国の50施設で実施し、約450人の被験者の登録を予定しています。被験者は、自家CD34陽性造血幹細胞による治療群、プラセボ対照群、および標準治療群(非盲検)のいずれかに無作為に割り付けられます。慢性心筋虚血患者の身体機能改善におけるCD34陽性造血幹細胞療法の有効性を主要評価項目とし、治療開始後12ヵ月の総合的な運動能力の変化を測定することにより評価します。副次的評価項目は、治療開始後12ヵ月の狭心症発作の減少と造血幹細胞の標的部位への投与における安全性です。

造血幹細胞動員、アフェレーシス(自家細胞の採取)、細胞の精製を行った後、患者の心臓組織の標的部位にCD34陽性造血幹細胞またはプラセボを10回注入する単回治療を行います。有効性は、治療開始後1年間の総合的な運動能力の変化により評価し、また、安全性データは治療開始後2年間収集します。造血幹細胞の精製は、NeoStem, Inc.の子会社であるProgenitor Cell Therapy(PCT)社の米国のGMP施設において行われます。試験の詳細または被験者登録については、 リンク (英語)または リンク (英語)をご覧ください。

第III相試験は、第II相試験の結果を踏まえて実施されます。第II相試験では、重度の慢性難治性狭心症患者において、自家CD34陽性造血幹細胞の投与により、運動能力が改善し、狭心症発作が減少する可能性が示唆されました。

「第II相試験では、従来の治療法では効果が得られなくなった患者においてはじめて、運動能力の改善と胸痛の軽減という評価基準を達成し、自然治癒のメカニズムを活用したこの新たな治療法の有効性に関するエビデンスが得られました」と、バクスターの新製品開発担当バイスプレジデントのダグラス・ロサルド(Douglas Losardo, MD)は述べています。

骨髄由来の造血幹細胞であるCD34陽性細胞は、血管を新生する内皮前駆細胞(EPC)により構成されています。CD34陽性細胞に関する非臨床試験では、心筋虚血モデルにおいて、毛細血管密度の増加と心機能の改善が確認されています。

■バクスターインターナショナルインクについて
バクスターインターナショナルインクは、その子会社を通して、血友病や免疫不全症、感染症、腎疾患、外傷などに対する医薬品・医療機器を開発および製造販売し、患者さんの救命や生命維持に貢献しています。多様性に富んだグローバルヘルスケア企業として、医薬品、医療機器、およびバイオテクノロジーの専門技術を活用し、世界の医療の向上に寄与する製品を創出します。

■バクスター株式会社について
バクスター株式会社は、腎不全、血友病、輸液、麻酔、疼痛管理の領域に特化した世界的なヘルスケアカンパニー、米バクスターインターナショナルインクの日本法人です。医薬品、医療機器、バイオサイエンステクノロジーを中心とした医療サービスを患者さんや医療現場に提供し、医療に新たな価値を創造します。

This release includes forward-looking statements concerning the use of adult autologous stem cells to treat CMI, including expectations with respect to the related phase III clinical trial. These statements are based on assumptions about many important factors, including the following, which could cause actual results to differ materially from those in the forward-looking statements: clinical results demonstrating the safety and effectiveness of the use of autologous stem cells to treat CMI; timely submission of regulatory filings; satisfaction of regulatory and other requirements; actions of regulatory bodies and other governmental authorities; the enrollment of a sufficient number of qualified participants in the phase III clinical trial; the successful provision of stem cell processing by PCT, a third party; and other risks identified in Baxter’s most recent filing on Form 10-K and other SEC filings, all of which are available on Baxter’s website. Baxter does not undertake to update its forward-looking statements.

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