ギリシャの通信市場は急落後、小さく持ち直す

米国の市場調査会社テレジオグラフィー社はデータベースサービス「GlobalComms Database」のプレスリリースにおいて、2009年末にはギリシャの携帯電話の普及率は186%で西欧で最も高かったにもかかわらず、2010年末には141%に急落し、欧州20か国で5番目になったが、2011年第2四半期には1.8%、第3四半期には2.7%の増加に転じている、との調査結果を発表しました。

ギリシャの通信市場は急落後、小さく持ち直す


米国調査会社テレジオグラフィー社の年間購読サービス「グローバルコムデータベースサービス」のデータは、ユーロ圏の通貨危機によって最も大きな打撃を受けたギリシャの、通信市場の急降下の影響を明らかに描き出している。しかし、最新の市場傾向は、苦境にあるギリシャの通信市場が徐々に安定を取り戻しつつあることを示唆している。


ギリシャのモバイル事業者3社、Cosmote、Vodafone、Wind Hellasが、2011年第3四半期に獲得した加入者数は約2%増加した。しかし、加入者数は、2009年12月に比べるとかなり減少したままである。Cosmoteの総加入者数は、2009年12月に比べると約15%減少しており、Vodafoneは2009年末時点よりも38%、Wind Hellasは28%減少している。


「グローバルコムデータベースサービス」によれば、2009年末にはギリシャの携帯電話の普及率は186%で、西欧で最も高かった。2010年末には141%に急落し、欧州20か国で5番目になった。2011年第3四半期には、普及率139%で6位に下落した。このような下落は、ユーザID登録のスキームにおいて、経済不況下の消費者市場やビジネス市場でのSIMカードの需要を減少させ、プリペイドの顧客数の大幅減少をうながした。しかしモバイル加入者数は、1年3か月の減少の後、2011年第2四半期には1.8%、第3四半期には2.7%の増加に転じた。


固定とモバイルの統合(ホームゾーンサービス)での加入者数増加を狙って、またすべての通信セクターにおいて、Cosmoteの親会社であるOTEの最大のライバルとなるために、VodafoneはWind Hellasの買収を模索している。Vodafone/Wind Hellasの合併は、ギリシャの通信市場を複占(2社による独占)へと変容させるものであるために、EUの承認や、国内法や独禁法の手続きも必要となるだろう。欧州連合への正式な申請は、2011年末になるだろう。


「Vodafoneが買収によってWind Hellasから得る資産は、広範な固定網のバックボーンとローカル・ループ・アンバンドリング(local loop unbundling)ブロードバンド接続インフラである。合併によってできる会社は、Vodafoneギリシャが一部保有するLLUとネットワークオペレータのHellas Online(HOL)を持ち、固定線加入数の約18%、ブロードバンド加入者数の25%、モバイル加入者数の50%を占め、この3つのセグメントを合わせてほぼ40%のシェアをもつことになると換言できる。また、OTEとVodafone/Wind Hellas/HOLの合計は、ほぼ95%を占めることになる」とテレジオグラフィー社のアナリストTom Shepherd氏は語る。


テレジオグラフィー社の年間購読サービス「グローバルコムデータベースサービス」は、無線、有線、ブロードバンドに関するデータベースであり、継続的に更新している。



【調査レポート】
グローバルコムデータベースサービス(年間購読)
GlobalComms Database
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