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2011年中堅・中小企業における「生産管理」の利用実態とユーザ評価

ノークリサーチは2011年の国内中堅・中小市場における「生産管理」の利用実態とユーザ評価に関する調査を実施し、その分析結果を発表した。

<中堅・中小製造業の海外展開を踏まえつつ、製品の柔軟性を向上させる施策が重要>
■中堅・中小製造業における製造拠点の海外移転が今後のシェアに影響する可能性あり
■独自開発からパッケージへの移行が進むが、ASP/SaaS形態は依然として極めて少ない
■価格/機能のパッケージ評価は独自開発を上回る、今後は設定変更による柔軟性が焦点

PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2011年10月18日

2011年中堅・中小企業における「生産管理」の利用実態とユーザ評価

調査設計/分析/執筆: 岩上由高


ノークリサーチ(本社〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705:代表:伊嶋謙ニTEL:03-5244-6691URL:http//www.norkresearch.co.jp)は2011年の国内中堅・中小市場における「生産管理」の利用実態とユーザ評価に関する調査を実施し、その分析結果を発表した。本リリースは「2011年版中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」の「生産管理」カテゴリに関する速報である。


<中堅・中小製造業の海外展開を踏まえつつ、製品の柔軟性を向上させる施策が重要>
■中堅・中小製造業における製造拠点の海外移転が今後のシェアに影響する可能性あり
■独自開発からパッケージへの移行が進むが、ASP/SaaS形態は依然として極めて少ない
■価格/機能のパッケージ評価は独自開発を上回る、今後は設定変更による柔軟性が焦点

調査対象: 日本全国の年商500億円未満の中堅・中小企業(有効回答件数1400件)に属し、以下いずれかの権限を持つ社員
「情報システムの導入や運用/管理の作業を担当している」
「情報システムに関する製品/サービスの選定または決裁の権限を有している」
調査実施時期: 2011年8月
※調査対象の詳しい情報については右記URLを参照
リンク


■中堅・中小製造業における製造拠点の海外移転が今後のシェアに影響する可能性あり

以下グラフは年商500億円未満の国内中堅・中小企業全体における導入済みの「生産管理」製品/サービスの導入社数シェアを示したものである。
※調査対象となった製品/サービスの一覧は末頁の「調査対象製品/サービス一覧」を参照
2010年のシェア上位は「GLOVIA smart製造(GLOVIA-Cも含む)」「SCAW生産管理システム」「EXPLANNER/Jシリーズ」の順であったが、2011年は「GLOVIA smart製造(GLOVIA-Cも含む)」「EXPLANNER/Jシリーズ」「OBIC7生産管理システム」「OBIC7生産管理システム」の順となった。
シェア順位が変動したように見えるが、生産管理は「その他のパッケージ製品またはサービス」や「独自開発システム」の全体に占める割合が高く、元々各ベンダの製品/サービスのシェア差が少ない点が背景にある。
今後のシェアに影響を与える要因としては、製造拠点の海外展開(中国や東南アジアなど)が挙げられる。「国内と同じ生産管理システムを導入するかどうか?」によって、中堅・中小企業における今後の製品/サービスのシェアが変動する可能性がある。※この点は「2011年版中堅・中小企業の海外展開におけるIT活用の現状と展望レポート」(2011年11月発刊予定)で詳細に取り扱う。


■独自開発からパッケージへの移行が進むが、ASP/SaaS形態は依然として極めて少ない

以下のグラフは「生産管理」製品/サービスの運用形態および端末形態について、導入済みと新規導入予定を比較したものである。
新規導入予定の製品/サービスの運用形態を導入済みの運用形態と比較すると、「パッケージを自社で購入し、社内人員にて運用」「パッケージを自社で購入し、運用をアウトソース」がそれぞれ約10ポイント増加している。(ただし、サンプル数が少ない点に注意が必要)一方、「自社向けに独自開発し、社内人員にて運用」「自社向けに独自開発し、運用をアウトソース」が大きく減少している。このことから、今後の新規導入においてはパッケージ主体の傾向が強まるものと予想される。「ASP/SaaS形態のサービスとして利用」は導入済みでは1.5%、新規導入予定では0.0%となっている。個別要件の多い生産管理システムはASP/SaaSには適合しづらく、パッケージをベースとした形態が多くを占める状態が今後も続くものと考えられる。ただし、IaaS形態でカスタマイズ部分も含めた生産管理システム全体を移設することでITインフラ管理/運用の維持コストを削減するというアプローチはASP/SaaS形態とは分けて捉えておく必要がある。
導入済みと新規導入予定の端末環境を比較すると、スマートフォン利用が増加する傾向が見られる。タブレット端末およびバーコードリーダなどの特殊用途向け端末については今後に向けて大きな変化は見られない。PC以外の新たな端末活用の可能性という観点については、製造ラインの状況を管理担当者がスマートフォンでチェックするといった補助的な役割に留まるものと推測される。


■価格/機能のパッケージ評価は独自開発を上回る、今後は設定変更による柔軟性が焦点

本調査では
「導入/サポートの価格は妥当か」
「機能が足りているか」
「動作が軽快かどうか」
「自社の要件に合致しているか」
「初めてのユーザもすぐに操作を習得できるか」
「慣れたユーザにとって操作が煩わしくないか」
「他システムとの連携手段が整っているか」
「不具合や誤動作はないか」
「プログラミングによる機能の追加/変更(カスタマイズ)がしやすいか」
「設定変更などプログラミングを伴わない形での機能の追加/変更がしやすいか」
といった数多くの項目について五段階評価で製品/サービス別にユーザ企業による評価を行っている。
以下から次頁にかけてのグラフはそのうちの「導入/サポートの価格は妥当か」「機能が足りているか」「設定変更などプログラミングを伴わない形での機能の追加/変更がしやすいか」に関するシェア上位の製品/サービスの評価結果である。※評価ポイントの算出方法は次頁末尾を参照
「導入/サポートの価格」については各ベンダの製品/サービスが概して「独自開発システム」を上回っており、ユーザ企業がパッケージ活用のコスト面での有効性を享受できている状態といえる。これは新規導入の運用形態においてパッケージ形態の採用意向が高いという結果とも符合している。
「機能の充足度」についても「GUI-PACK/生産管理」のように旧来のオフコンをベースとしたシステムで多く採用され、現在では現状維持としての位置付けが強い製品を除き、多くの製品/サービスの評価は比較的良好といえる。
東日本大震災や円高の影響を受け、製造業にとっての根幹でもある生産管理システムに関してもコスト削減の要請が強まる可能性がある。その際に重要になるのが、カスタマイズを伴わない「設定による機能の追加/変更」という観点での評価である。「機能の充足度」と比べて製品/サービスによる評価に差が見られ、今後はこうした点がシェアの増減に関連してくる可能性がある。

【評価ポイント算出方法】
五段階評価結果を「大変不満:-5ポイント」「多少不満:-3ポイント」「どちらでもない:0ポイント」「まあまあ満足:3ポイント」「大変満足:5ポイント」と重み付けし、ある評価項目「項目a」について、「A社の「大変不満」という回答件数= H1」「A社の「多少不満」という回答件数= H2」「A社の「どちらでもない」という回答件数= H3」「A社の「まあまあ満足」という回答件数= H4」「A社の「大変満足」という回答件数= H1」と定義した場合に、以下の計算式によって算出している。
A社の項目aに関する評価ポイント
= ( H1×(-5) + H2×(-3) + H3×0 + H4×3 + H5×5) ÷ A社の項目aに関する回答件数合計(各製品/サービスの利用件数自体が少ない場合には、その点に留意が必要である)


■調査対象製品/サービス一覧

今回の調査対象として導入シェアや評価における選択肢として挙げた製品/サービスは以下の通りである。
GLOVIA smart 製造(GLOVIA-Cも含む)/ 富士通
EXPLANNER/Jシリーズ/NEC
SCAW生産管理システム/NTTデータビズインテグラル, NTTデータビジネスシステムズ(NTTデータシステムズ)
OBIC7生産管理システム/オービック
MCFrame /東洋ビジネスエンジニアリング
TENSUITE for Fabrication /日立情報システムズ(現:日立システムズ)
R-PiCS リードレックス
CSMoRE Global /メイソンシステム
MAPS /システム技研
Quick SEIBAN/KAKOU/BLEND /OSK(大塚商会)
CoRE-Chain /OSK(大塚商会)
遉(さすが)/OSK(大塚商会)
生産革新Fu-jin/Raijin/Blendjin/ OSK(大塚商会)
Factory-ONE電脳工場/エクス
TPiCS /ティーピクス研究所
TECHS /テクノア
NewRRR /フューチャーアーキテクト
rBOM /大興電子通信
GUI-PACK/生産管理(iSeries Siteを含む) /日本IBM
NC生産くん, GrowOne Compシリーズ/ニッセイコム
UNIMEX /日本ユニテック
ERPを構成する機能モジュールの一つとして利用
上記以外のパッケージ製品またはサービス
独自開発システム(オープンソースをベースとしたもの)
独自開発システム(ベースとなるものがない完全なスクラッチ開発)

本調査では生産管理の定義を「製造業における部品表や製造工程の管理などを主に担うアプリケーション」と定義している。
ERP製品/サービスの中にはベンダ側がERPと称していても、ユーザ企業側では生産管理およびその周辺機能のみ利用し、自社ではERPを導入していないと認識していることも少なくない。逆に生産管理を中心とした簡易な連携機能を備えたものをERPと捉えている場合もある。
本調査では「ユーザ企業が生産管理およびERPと認識している製品/サービスは何か?」を把握することも調査の一環と捉え、「何を生産管理およびERPとするか?」の判断自体をユーザ企業に任せるという手法を取っている。
「MCFrame」のようにユーザ企業によって「ERP」と「生産管理」に認識が分かれる可能性のある製品/サービスについてはERPと生産管理の両方のカテゴリに選択肢を設けている。それぞれのカテゴリ内でどれだけシェアがあるか?を見ることで年商や業種に応じたユーザ企業側のカテゴリ認識の違いを確認することができる。

本リリースの元となっている「2011年版中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」の詳細は下記URLを参照
リンク

当調査データに関するお問い合わせ
株式会社ノークリサーチ担当:岩上由高
東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705
TEL 03-5244-6691 FAX 03-5244-6692
inform@norkresearch.co.jp
www.norkresearch.co.jp

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