インターコネクト技術の現状と未来 1: F1 もうひとつのレース~ スーパーコンピューティング 【サーヴァンツインタナショナル(株)】

- 100分の1秒を争うF1の世界を裏で支えるスーパーコンピュータ。様々なエリアの大規模シミュレーションなどに欠かせない、巨大化するクラスタリング・システムのインターコネクト技術について、サーヴァンツの穂積エンジニアがわかりやすく解説する、シリーズ第一回 -

2008年 Formula 1 公式戦は、11月2日、ブラジルGPで終了しました。ルイス・ハミルトンとフェリペ・マッサが総合ドライバポイントを争い、最終コーナーでハミルトンが5位に上がって1ポイント差で総合優勝を果たしました。F1グランプリは毎年のように規定が変わり、タイヤは日本のメーカー一社のみが対応しています。エンジンも最大19,000回転に制限され、差別化要因は減少する一方です。真のドライバーの実力が試される時代がやってきたのでしょうか。そして、このような状況で各チームはどのように競争しているのでしょうか。

レースを見ていると、Acer、AMD、Cadence、Elysium、MSC Software、EMC、Intel、Lenovo、NetAppなどのITベンダのスポンサーロゴが目につきます。一見、直接関係が無いように見えるかもしれませんが、実はこのようなIT技術がF1の技術を支えているのです。シャーシやボディ、タイヤの空力シミュレーションには、最新のIT技術が深く関係しており、その重要度は増加しつつあります。100分の1秒を争うF1の世界では、車体・タイヤの空力特性をいかに正確に捉えるかと言うことが勝敗を決めるといっても過言では無いようです。天候、気温、コース状況、路面状況など、数多い条件の中で、ベストな組み合わせのシミュレーションを行うために高性能コンピュータが必要になるからです。

大規模シミュレーションの実行には、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)のテクノロジーが使われています。HPCは、簡単な振動試験の検証から、地球や太陽系誕生のシナリオ解析などの大規模なシミュレーションまで、広範なエリアで使用されています。従来HPCにはベクタープロセッサを搭載したスーパーコンピュータを使用するケースが多かったのですが、Intel Architecture マルチコアプロセッサのコスト性能比の向上に伴い、現在はPCサーバ等を数十台から数千台、超並列インターコネクト技術を使ったクラスタ接続で連結し、一つの大きな並列処理コンピュータを形成するのが主流となってきています。

全世界のHPCのプラットフォームの性能ベンチマークの上位500位の情報を集めた、TOP500 Super Computer Listの最新版(2008年11月)によると、米エネルギー省 国家各安全保障局が使用しているロスアラモス国立研究所の“Roadrunner”が、1PFLOPSの性能でトップを飾っています。そのシステムは、6000平方フィート(約557m2)の部屋の288個のラックに納められ、10000を越すインターコネクションで相互接続されています。インターコネクトアーキテクチャでは、1位がギガビット・イーサネットで281件、2位がInfiniband、142件で、合計84.4%の装着率。トップ25では、14件がInfiniband、11件が独自アーキテクチャ。つまり、大規模クラスタリングシステムにおいてはInfinibandが使用されるケースが多いのです。(最新版TOP500 Super Computer Listより)
  
大規模システムでは、各ノードを繋ぐインターコネクトの数は莫大になり、距離も長くなります。接続にはメタルケーブルを使うケースが多いのですが、システムの大規模化/高性能化が進むにつれ、重量が大きく取り回しの難しいメタルケーブルの問題点が顕著になってきます。軽量で圧倒的な接続距離を実現するオプティカル・ケーブル(光ケーブル)は、このような課題を解決する革新的なインターコネクト技術として、大規模クラスタリングシステムや企業のデータセンターで急速に普及してきています。次回はメタルケーブルの限界を打破するアクティブ・ケーブルとオプティカル・インターコネクトについて御紹介します。

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穂積 理学

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