アリゾナ州スコッツデール、2008年9月12日
放送分野で使われているRFパワー半導体の世界市場は、一般に考えられていたよりも遥かに大規模だと米国の調査会社ABIリサーチの調査レポート「放送アプリケーション向けRFパワー半導体」は報告する。市場の成長を後押ししているのは、現在急増中のテレビとラジオのデジタル放送である。また市場は今後10年間非常に好調だと予測される。
「これまで、市場は横ばい状態であまり活気がないと考えられていた」と調査取締役のLance Wilson氏は言う。「概して、RFパワー半導体ベンダの多くは市場に関心がなく、重視していなかった。結果的に、それは大きな間違いだった。今まで市場を包括的に調査したことがなかったが、一般的に考えられている規模の約2倍とかなり大規模であることがわかった。」
この大規模なRFパワー半導体市場は、飛躍的に成長しているデジタル放送のテレビとラジオ、特にテレビに牽引されている。なかには下降し始めているアナログTVサービスもあるが、放送向けRFパワー半導体の全体的な需要は今後10年間非常に高くなるだろう。地域的に見ると、様々な国で行われているデジタルテレビへの段階的な移行が成長要因となっている。
当初市場が正確に査定されていなかった理由のひとつに、大半の半導体が電子コンポーネント配信販売チャネルで販売され、部品の行き先を把握することが現在よりも困難だったことが挙げられる。このチャネルは、現在市場を予測する材料となっている。
予想に反して市場は好調だが、既存や新規のベンダにどのようなビジネスチャンスがあるだろうか。「これまでは地位の確立した既存ベンダが有利だった」とWilson氏は言う。「だが、実績と価格目標が適切であれば、新規市場参入者にもチャンスはある。」
ABIリサーチの調査レポート「放送アプリケーション向けRFパワー半導体」は、 音声と映像の地上波放送サービスの主要なサブセグメントを調査し、既存や新しいアプリケーションの送信機に使用されているRFパワー半導体デバイスにデジタル放送サービスの発展がどのうような影響を及ぼすかについて掘り下げている。
この調査レポートは、他の調査レポート、「ABI Insights」、アナリストへの質問時間を含む「RFパワーデバイス年間リサーチサービス」の一環である。
◆調査レポート
放送アプリケーション向けRFパワー半導体:FM、HDR/DAB、VHFアナログTV、UHFアナログTV、DTV放送におけるRFパワー半導体の需要分析
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