1990年代初頭から約20年間、パーソナルコンピュータは世界のIC収入の約3分の1以上を占め、IC産業の牽引役であった。2000-2010年において、出荷数の年間成長率と世界の収益が減速しても、PCシステムが半導体消費において最も大きなセグメントであるという状況は変わらないだろう。世界中でノートパソコンが成長しており、デスクトップパソコンを追い上げていて、2010年には出荷数で上回るだろう(表1)と、米国調査会社ICインサイツ社の調査レポート「ICマーケットドライバー2008年:IC市場における新興/主要エンドユーズアプリケーション調査ーIC Market Drivers 2008」は予測している。ノートパソコンの出荷数は、2000年から2010年までの10年間で年平均成長率(CAGR)18%で、デスクトップパソコンは4%で成長すると予測している。
2007年、PCシステムの総コストのうち、約30%をIC部品が占める。PCシステムの価格の下落が半導体のASP(平均価格)の下落よりも急速であることが一因となって、2011年にはこの割合は上昇するだろう。コンピュータ内蔵カメラの部品であるCMOSイメージセンサ、アナログデジタルコンバータ、画像信号プロセッサや、ソリッドステートディスクの普及や、NANDフラッシュメモリ半導体によるハードディスクキャッシュシステムによっても、パソコンに搭載されるICは増加するだろう。
デスクトップパソコン、ノートパソコン、x86ベースのPCサーバなどのパーソナルコンピュータ製品は、依然として世界市場で最大の半導体消費製品である。2007年のIC総市場は2203億ドルで、その33%がPC関連のデバイスである。既存や新しいICシステムのアプリケーションが大きく成長したとしても、2011年まではPCセグメントがIC市場の32%を下回ることはないだろうと予測している。プロフェッショナルワークステーションや、メインフレーム、スーパーコンピュータなどのその他のコンピュータシステムも計算に入れると、コンピュータ関連ICへの支出金額は約47%を占める。
[調査レポート]
ICマーケットドライバー2008年:IC市場における新興/主要エンドユーズアプリケーション調査
IC Market Drivers 2008
A Study of Emerging and Major End-Use Applications Fueling Demand for Integrated Circuits
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