カナダのIDFusion Softwareは現地時間8月3日、「Bodega」の提供を開始した。ユーザーのデスクトップにMac向け「App Store」を開設するプログラムだ。
Bodegaは、Appleが「iPhone」向けに「App Store」でしていることを、Mac向けに行う。すなわち、Mac用アプリケーションを購入しダウンロードする場所をユーザーに提供するわけだが、ストア開設当初のアプリケーション数は150種類で、IDFusionによると今後早急に数を増やしていく計画だという。
Bodegaのユーザーインターフェースを設計したPhil Letourneau氏は、CNETの取材に対し、IDFusionはAppleがiPhone向けApp Storeで犯した失敗から学ぼうとしていると語った。
たとえばAppleは、一部アプリケーションを突如App Storeから排除し、開発者やメディアから激しい非難を浴びている。つい先日も、App Storeで「Google Voice」アプリケーションを認めないとしたAppleの決定に対し、米連邦通信委員会(FCC)が調査に乗り出したと報じられた。
Bodegaでは、アプリケーションの販売を希望する開発者との間にそうしたトラブルは起きていないと、Letourneau氏は話す。
「われわれとしては可能な限り多くのアプリケーションを集めたい。コンピュータを危険にさらすものは別として、ほとんどすべてのものに門戸を開いている」
Letourneau氏によると、Bodegaではアプリケーションの承認プロセスをテストしており、申請から2日以内に承認されBodegaの店頭に並ぶという。
Bodegaの利用は開発者もユーザーも無料で、AppleのApp Storeと違いIDFusionが売り上げの一部を受け取ることはない。今のところ、Bodegaは広告ベースで提供される予定だが、将来は他の方法で収益を上げることも検討中だという。
AppleがBodegaを閉鎖に追い込み、自社でMac向けのApp Storeを立ち上げるようなことはないのだろうか。その心配はないとLetourneau氏は見ている。同氏によると、Appleには何カ月か前にBodegaを見せており、その後も進捗状況を伝えているため、AppleはBodegaのことを知っているという。
「もしApple がMac向けのストアを立ち上げたいと考えていたなら、すでにそうしているはずだ」とLetourneau氏は語った。
この件についてAppleからのコメントは得られなかった。
Bodegaは、開発者が自分のアプリケーションを目立たせるための機能や、顧客がアプリケーションを見つけるのに役立つ機能をいくつか備える。たとえば、顧客は評価の高さやダウンロード数の多さでアプリケーションを閲覧でき、開発者はアプリケーションの紹介ページからレビュー記事へリンクを張ることができる。
Bodegaではアプリケーションの更新チェックも行うため、購入者はBodegaから最新バージョンをダウンロードできる。IDfusionによると、購入したアプリケーションはライセンスキーと領収書がBodegaに保存されるため、再インストールや記録の確認が非常に簡単に行えるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
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