携帯電話向けソフトウェアベンダ各社は、携帯電話に位置追跡機能を搭載することでBlogに新しいひねりを加えようとしている。
だがこれまでのところ、ロケーションベースの携帯端末向けソーシャルネットワーク「LoMoSos(Location-based Mobile Social networks)」は利用料金が高く、通信キャリアの採用も遅れているようだ。
最初のLoMoSos製品の1つに、カリフォルニア州エメリービルに拠点を持つソフトウェアベンダWaveMarketの製品がある。WaveMarketは、ユーザーが、他の数百万人という携帯電話ユーザーが閲覧できるインタラクティブな道路地図に、写真やテキストメッセージとともに自分の位置情報をアップロードする方法を考案した。
LoMoSosのルーツは、ユーザーがあるトピックスについて考えたことを誰にでも読めるように公開するウェブサイトBlogにある。Blogは一般的に地図技術を含まないし、PCユーザーに作成・閲覧されることがほとんどだ。
「われわれはBlogにロケーション情報を追加した。これまで誰も思いつかなかったことだ」とWaveMarketの広報担当は語る。
主たる収益源である通話料金が競争により劇的に下がっていることから、携帯電話サービスプロバイダ各社は、これを埋めるものとしてこのようなデータサービスに高い期待を寄せている。LoMoSosが「Moblog」、つまりモバイルBlogという概念に基づいて考案されており、このことが携帯電話キャリアからより一層魅力的なものと思われる理由になっている。Moblogは基本的には、豊富なデジタルの写真を特徴とするオンラインの写真日記、Blogである。
これまでのところWaveMarketの製品を用いてLoMoSosサービスを提供しているキャリアは、カナダのBell Mobilityだけだ。今年5月にBell Mobilityは、地域の目的地の地図や道順、連絡先といった情報を表示する「MapMe」を限定サービスとして提供開始している。
韓国のSK Telecomは、WaveMarketsの「WaveAlert」を用いて、サービス加入者が友人のいる場所や目的地に近づいたらショートメッセージを送るサービスを提供することを計画している。
おそらく、事業者での採用が遅れている理由の1つは、ユーザーのコストだろう。Bell Mobilityのウェブサイトによると、「MapMe」の料金は、使い捨てのソフトウェアをダウンロードすると5ドルかかる。その後、ユーザーが「MapMe」に対し、位置情報や目的地までの道順、他の機能のリクエストなどを行えば、その都度25セントが課金される。ダウンロードされたデータに対して、1セッションにつき6ドルの追加料金が必要となる場合もある。同社は月額5ドルで一定時間通信できるサービスをバンドルするなどして、ユーザーの負担を軽減しようとしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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