コスト削減・生産性向上・セキュリティを満たすWindows Phone

マイクロソフト モバイルコミュニケーション本部 本部長の越川慎司氏からは、スマートフォンの中でもWindows Phoneを業務で活かす機能と、企業導入の実情について紹介された。

Windows Phoneが企業導入に向いている理由として挙げられたのは、コスト削減、生産性の向上、強固なセキュリティという企業が求める3項目を満たせることだ。Windows向けの開発経験や既存アプリケーションの転用がしやすいことでもコストが削減できるが、最もわかりやすいのは業務端末としての採用だという。

マイクロソフト モバイルコミュニケーション本部 本部長 越川慎司氏

「佐川急便様ではドライバーが4台持っていた業務端末を2台に集約、端末価格も業務専用端末よりは安価ですが、回線コストも大幅に圧縮できたと聞いています。」と越川氏は語った。

外出先でもPCと同じようにドキュメントを確認し、業務を進めさせてくれる「Office Mobile 2010」は、SharePoint 2010との連携機能も持っている。また、オンラインサービス「Microsoft My Phone」を利用すれば、端末内のデータがバックアップできるだけでなく、端末紛失時に「探す・ロックする・データを消去する」という処理が行える他、別端末へのデータ復元も行える。便利かつ安心な機能が実演を含めて紹介された。

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効果的な導入と適切なセキュリティ対策

あずさ監査法人 ビジネス・アドバイザリー事業部 シニアマネジャーの村上誠氏からは、スマートフォンの効果的な導入やセキュリティ対策のポイントについて解説された。

スマートフォンの導入においては、経営上の課題の解決や今後の業務拡大などのために、どのようにスマートフォンを活用していくのかを十分に検討し、導入目的を明確化することが、効果的な導入や適切なセキュリティ対策を行う上で最も重要であることを指摘した。特に、セキュリティ対策については、スマートフォンが、メールや予定表の閲覧から様々なアプリケーションの利用等まで、幅広く活用できる可能性を持っていることから、導入目的を達成するために必要な情報資産や情報システム、およびそれに伴う情報セキュリティリスクを明確にしたうえで、リスクに見合った適切なセキュリティ対策を検討する必要があることを強調した。

あずさ監査法人 ビジネス・アドバイザリー事業部 シニアマネジャー 村上誠氏

「導入にあたっては、便利そうだから、話題になっているからというだけではなく、必ず導入目的を明確にすべきです」と強く繰り返した村上氏は、導入目的を検討するためのポイントや具体的なセキュリティ対策の例なども交えて解説した。

また、円滑な導入のための留意点として、利用部門、各拠点、SIベンダ等の多くの関係者の要望や利害関係を調整し、明確化された導入目的に向けたプロジェクト体制を構築することが必要であること等が指摘された。村上氏は、導入のアプローチ例として、あずさ監査法人のような外部の専門家の知見とSIベンダやシステム部門の技術やノウハウを上手く組み合わせた導入体制などについて実例をまじえて紹介した。

スマートフォンの最近の動向や企業の抱える疑問

今回もスマートフォンの最近の動向や導入を検討している企業の関心事などについて、今までの導入支援経験や過去のセミナーでの参加企業からの質問等を参照しながらの対談や、本セミナー参加企業の実情を聞き取りつつのディスカッションなども実施した。

セミナー全体を通してのメッセージとして、理想を語るだけではなく、実際にどうするべきなのかを具体例を挙げて語られたセミナーに、参加者は熱心に聞き入っていた。また、より具体的な導入検討における各種の疑問や課題などについて協力を求める先として、「1回限りではあるが、マイクロソフトとあずさ監査法人が無料相談を提供するサービスもある」ことも紹介された。

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