4月14日、マイクロソフトとあずさ監査法人はスマートフォンの企業導入に関するセミナー「スマートフォンの実践的活用と情報セキュリティ管理セミナー」を共催。マイクロソフトは自社が提供しているWindows Phoneを中心に解説し、あずさ監査法人はスマートフォンの一般的な企業利用におけるセキュリティ上のポイントについて解説した。

企業に役立つ外部専門家のアドバイス

　これまでWindows Mobile搭載端末に関するセミナーは数多く行われてきたが、その大半はマイクロソフトが単独で開催するか、搭載端末をリリースするメーカーやキャリア、利用ソリューションを販売するSIerとの共催だった。しかし、企業の多くはすでに特定のキャリアやSIerとつきあいがあり、セミナーを開催した企業と参加企業が必ずしもマッチするとは限らないという問題がある。また、さまざまなセミナーに参加する企業担当者の多くが、多少なりとも「手前味噌」の可能性を感じているはずだ。

　企業が求める、生産性の向上、顧客満足度の向上、安全性の確保としてどのようなことを考える必要があるのか、またそのような企業の要求にたいして、どのようなメリットやデメリットがあるのか等の情報は、通常の単一のセミナーから得ることは難しい。本セミナーでは、マイクロソフト社が自社製品であるWindows phoneの特徴や導入事例を説明するとともに、あずさ監査法人からは、一般的なスマートフォンに求められる安全性や管理上の留意点、ならびに対応策の考え方等が解説されている。

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情報セキュリティ適正化に基づくスマートフォンの導入

　今回のセミナーでは、特に企業が業務端末としてスマートフォンを導入した場合に、情報セキュリティ管理はどうなるのかという点に光をあて、あずさ監査法人、及びマイクロソフトがそれぞれの視点から、実践的な利用で着目すべきポイントについて解説した。

　スマートフォンは機能面で業務利用しやすいことに注目が集まりがちだが、実際の導入ではセキュリティを重視する必要がある。特にコンプライアンスに厳しい目が注がれる今、新たにスマートフォンを業務利用しようと考えるならば、企業として気をつけるべきポイントはどこなのかを把握しなければならない。

　今セミナーでは、一般的なスマートフォン利用において情報セキュリティのポイントがどこになるのかについて、あずさ監査法人が第三者の目で解説し、実際にどういった機能で対応するのかをマイクロソフトが解説した。

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既存資産流用でコストメリットの高いWindows phone（マイクロソフト社による講演）

　セキュリティ面と同時に企業が気になる、業務の効率化やコストメリットという点でもWindows phoneには特筆すべきポイントがある。特に搭載ブラウザがIE6ベースであり、Windows XP時代に作られたWebを利用した業務システムの大半がそのまま可動するのが大きな特徴だ。また、アプリケーションに関しても過去にWindows CE向けに構築されたものがそのまま可動することも多く、PC向けに構築されたものも流用しやすい。既存のものを上手く活用することで、モバイルでの業務という新たなツールを手に入れながらも、システム部門の負担は最小限に抑えることが可能だ。

　また、最新のWindows Mobile6.5.3では静電容量式のタッチパネルに対応し、スタートボタンが上部から下部に移動されるなど、大型ディスプレイ採用機種を、指先で直感的に使いやすい工夫が施されている。次期バージョンとなるWindows Mobile7のリリース後も現行OSが併売されることは決定しており、企業にとっては業務端末導入を考えるのにまさに最適な時期と言える。まずは、Windows phoneの概要を伊藤氏が説明し、冒頭の講演が終了した。

PC向けに作られたWebアプリケーションを、スマートフォンから直接利用できるのがWindows phoneの大きなメリット