高級感あふれるデザインと高解像度サウンドでヘッドホンを所有する喜びを持つ
解像度が高く、量感のある圧倒的な
低音ホールやライブハウスの臨場感をリアルに再現
新モデルを並べて「トップマウント構造」
の違いを徹底チェック!
では、いよいよ待ちに待った試聴時間の開始!
まずは、コリーヌ・ベイリー・レイ『あの日の海』。イギリス出身の女性シンガー・ソング・ライターのグラミー主要3部門にノミネートされた前作から約2年降りの新譜から、ジミヘンの「リトルウィング」のカバーを聴いた。
男性コーラス2本、女性コーラス1本。ハモンドオルガン1台、キーボード1台、アコギ1本。そこにエレキベースにドラムというシンプルな構成の曲だ。
曲の始めから高解像度サウンドでビックリ! 曲の頭では、ハモンドオルガンのコードとボーカルのコーラス2本が重なっているのだが、これがキレイに分離されている。
アコギ1本で、曲は展開していくが、アコギの胴鳴りまで聞こえてくる。中低音はかなり強めだが、ダラ〜と伸びることはなく、張りがあってドラムも実在感がある。ベースとドラムの低音が非常に前に出てくる感じだ。これならば、低音重視派の人も低音が足りないとはまったく思わないだろう。遮音性の面では、曲がかかると外界の音は完全に消えてしまう。たとえばこの原稿を書くキータッチの音もまったく聞こえない。ボリュームはかなり下げているのに、この実力。遮音性の高さは本当に素晴らしい。
続いてロックテイストの曲。ケミカルブラザーズの新譜『Swoon』を試聴。ドっドっっと打ち込みのビートが続くサウンドだが、この曲でもやはり解像感が高く、音楽の構成がよく分かる。ボーカルを何本も重ねて、多重コーラスをかけながら、左右にパンをかける感じがよくわかる。コーラスの入れ方がここまではっきりわかるヘッドホンは珍しい。低音はしっかり出ていながらも、ベースのリバーブの広がり方まで聴かせてくれる。低音が出るヘッドホンでは、低音部がブーミーになってしまい、濁って解像感がなくなることが多いのだが『FXC71』では、あくまで解像度を維持しながら、力強く低音を張り出してくるのだ。
こういった低音の豊かなヘッドホンだと、オーケストラを聴くとスケール感が出て気持ちがよいと予想。クライバーの定番名演ウィーンフィル運命5番を聴く。
やっぱり最高! 第1楽章のダイナミックでドラマチックなスケールが非常によくでている。中低音が伸びやかにオーケストラ全体を支えることで、大迫力の運命が再現されるのだ。なかなかオケものを魅力的に聴かせてくれる、ヘッドホンは存在するものではない。普段は、ヘッドホンで交響曲を聴いてもボリュームを上げる気にはならないのだが、このヘッドホン音量を上げたくなる。豊かな中低域の支えがあることで、ハーモニーがとてもうまく解け合うので、音量を上げてもうるさく感じないのだ。さらに、遮音性高く、コンサートホールにいるかのような没入感が得られるため、ついついボリュームを上げて、もっと音楽の世界に浸りたくなるのだ。
一般的に高解像度で聴けるヘッドホンは、いろんな音が聴こえるけれでも、味わいがない、というモニター的な音になりがちだ。だが、このヘッドホンは高解像度だけど、音楽を心地よくかつドラマチックに聴くというオーディオの楽しさが味わえるのだ。
最後に、ジャズで小編成の生楽器も確認しよう。ビル・エバンスの『Waltz for Debby』。あまりにも有名なピアノトリオの名演だが、没後30年ということで今年は話題になりそうなのであえて取り上げてみた。
この曲でも豊かな響きの低音は健在。曲の出だしから、スコット・ラファロのウッドベスがぐいぐい迫ってくる。まるで、ラファロの目の前の席に座っているかのような迫力。ウッドベースの弦のふるえ、さらに、指が源をはじいた後のスラップ音などまで目に見えるように聴こえてくる。あまりにも生々しいライブ感で、思わず鳥肌がたつ。ビルエバンスの美しく整った旋律と繊細なタッチもそのまま伝えてくれる。
製品スペック紹介
再生周波数帯域:8Hz〜25,000Hz
質量:6.2g(コード含まず)
コード:1.2m(Y型)、φ3.5mm 24金メッキステレオミニプラグ付
付属品:シリコンイヤーピースS、M、L 各2個、 コードキーパークリップ、キャリングポーチ
再生周波数帯域:10Hz〜24,000Hz
質量:4.4g(コード含まず)
コード:1.2m(Y型)、φ3.5mm 24金メッキステレオミニプラグ付
付属品:シリコンイヤーピースS、M、L 各2個、 コードキーパークリップ、キャリングポーチ
著者プロフィール
ホリー・ポッター
テレビやレコーダー、ヘッドホンやオーディオ機器など、AV全般に精通したライター。オーディオ専門誌の編集から独立、フリーライターに。どれだけ楽しく使えるかという視点で商品を開設。難しい技術を猿でもわかるように、が信条。編集プロダクション、ディー・ファンク代表取締役。
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部