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~いま、あなたの危機意識が試される?~ 量販店取材:USBメモリもウイルス対策が必須の時代に USBデバイスに潜むウイルス感染のリスクを回避! 「まさか」の前にできること

その1

USBウイルスの悲劇
その2

簡単に扱えないと意味がない
その3

求められるUSBウイルス対策

USBメモリでセキュリティ意識が試される!?

 誰でも手軽に使うことができる上に大容量のデータを保存することができるUSBメモリは、ビジネスの現場でも幅広く利用されている。しかしその一方で、USBメモリがウイルス感染の媒体となって被害を拡大させているケースも多数報告されている。そのような被害を防ぐ手段として推奨されているのがウイルス対策機能を持ったUSBメモリ製品である。これらのUSBメモリは、それ自体がウイルスの検出や隔離機能を持っているため、手軽に使えるという利便性を損なうことなくウイルス感染のリスクを取り除くことができるのだ。

 そこで今回は、販売店におけるウイルス対策機能付きUSBメモリの取扱い状況や、どういったユーザの間で普及しているのかなどを調べるため、ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba店の売り場担当の方に話を聞いてきた。

マルチメディアAkiba店の店頭では、USBメモリコーナーのかなり目立つ場所にセキュリティUSBメモリの特設コーナーが設けられており、その必要性が大きな掲示で説明されていた。すでにかなりの売れ筋商品になっているということだろうか。
マルチメディアAkiba店の店頭では、USBメモリコーナーのかなり目立つ場所にセキュリティUSBメモリの特設コーナーが設けられており、その必要性が大きな掲示で説明されていた。すでにかなりの売れ筋商品になっているということだろうか。

 売り場担当の木村亮太氏(PCアクセサリー専門チーム プロダクトスペシャリスト)に聞いたところ、セキュリティUSBメモリを購入するお客様は、店頭で普通のUSBメモリと見比べて選ぶというよりは、あらかじめ購入したい製品をある程度調べた上で来店するケースが多いとのこと。とはいえ、「セキュリティUSBについてはニーズは確実にあるので大々的に取り扱っていますが、USBメモリ全体からの割合で考えればまだまだ認知度は高いとは言えません」というお話だった。

 では、実際にどのようなユーザがそのようなセキュリティ機能付きのUSBメモリを求めているのだろうか。木村氏は次のように説明してくれた。

木村亮太氏(PCアクセサリー専門チーム プロダクトスペシャリスト)
木村亮太氏(PCアクセサリー専門チーム プロダクトスペシャリスト)

 「やはり法人のお客様が多いです。自社のPCや顧客データを守るということはもちろんですが、それに加えて、関連する他の会社などにリスクを与えることを心配されているケースもよく見受けられます。特に不特定多数の方とのデータの受け渡しを行うような現場では、周囲への影響も考慮してセキュリティ対策機能へのニーズが高いように思われます」

 その他に、過去にウイルス被害に遭ったことがあるユーザは、ウイルス対策機能付きのUSBメモリに対する興味も強いという話だった。ウイルス被害の怖さをよく知っているユーザや、USBメモリによるウイルス拡散の危険度が高い現場で働くスタッフなど、セキュリティ意識の高いユーザの間では、徐々にではあるがセキュリティUSBメモリの利用が広がりつつあるようだ。

本当は怖いUSBメモリ

 一方で、ウイルス対策機能付きUSBメモリの購入が見送られる理由としてはどのようなものがあるだろうか。ヨドバシカメラでは、USBメモリがウイルス感染の媒体になりうることを紹介した上で、より確実な防御方法としてセキュリティUSBメモリの利用を勧めることもあるという。それに対して「PCにウイルス対策ソフトを入れているから必要ない」という返答も少なくないと木村氏は語る。

 しかしながら、実際にはPC側でウイルス対策を施していたとしてもUSBメモリの安全まで確保できるとは限らない。多くの場合、USBメモリはハードディスクと違い、必要に応じてPC側に挿入されるため、PC側のウイルス対策ソフトによるスケジュールスキャンの対象には入っていない。そもそも、他のPCに接続してファイルの交換をしているとウイルスが混入しやすいデバイスなのだ。このため、自分が使っているUSBメモリがウイルスに感染しているということに気付かず、ウイルス感染の拡大に加担してしまうケースが後を断たない。たとえばIPAが公開している「2010年度 国内における情報セキュリティ事象被害状況調査」によれば、ウイルスの感染や発見があった際の侵入経路として「USBメモリ等の外部記憶媒体」を全体の55.4%が挙げ、トップになったという。この調査では2位はインターネット接続(48.1%)、3位は電子メール(44.7%)だった。また「USBメモリ等の外部記憶媒体」との回答は、前年の集計値と比べても48.0%から55.4%へと増加しており、「会社としてUSBメモリの管理を行っていても、外部記憶媒体を介したウイルスへの対策の徹底は難しい現状」が背景にあると分析している。

 それでは、具体的にUSBメモリによってどのようなウイルス被害が生じることがあるのだろうか。ここでは、製造業の現場、医療の現場それぞれで発生したウイルス被害の事例を紹介しよう。

USBデバイス経由のウイルス感染に混乱する製造業の実態

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実例からの教訓--医療現場をおびやかすUSBデバイスによるコンピュータ・ウイルス感染とは

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 オフラインの環境や、端末インストール型やネットワーク監視型のウイルス対策ソフトが導入されている環境でも、USBメモリによるウイルスの感染を完全に防ぐことはできない。しかし現実には、ウイルス対策に対する意識が決して低くないような現場でも、USBメモリについては盲点になっているケースが決して少なくないのである。

ウイルス対策機能付きUSBメモリでPCを守る

 このような背景から、USBメモリに対するウイルス対策の充実は急務となっているが、そのためにUSBメモリそのものの利便性を損なってしまうようでは意味がない。その点、ウイルス対策機能付きのセキュリティUSBメモリであれば、ソフトウェアのインストールや特別な設定などを必要としないで、通常のUSBメモリと同様に買ってすぐに使うことができるというメリットがある。

 USBメモリに搭載されるセキュリティ機能としては、ウイルス対策機能の他に、パスワードロック機能や暗号化機能などがあり、多くの製品はこれらの機能をセットとして提供している。暗号化については動作が高速なハードウェア方式の他に、比較的価格の安いソフトウェア方式を採用した製品も用意されている。セキュリティUSBメモリは、通常のUSBメモリに比べればどうしても高価格になってしまう。そのため、まずは手軽に利用したいというケースでは比較的安価なソフトウェア暗号化方式の製品の人気が高いと木村氏は指摘する。この辺りは実際に使用する現場の状況に合わせて選択する必要があるだろう。

 冒頭でも紹介したように、ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba店ではセキュリティUSBメモリのコーナーが設けられており、豊富なラインナップによって用途に応じた製品を選ぶことができるようになっていた。木村氏によれば、売り場の担当者も、お客様と同じ状況を試すことによって使い方や使用に適した環境などに関する知識を身につけており、適切な製品を提案できるように準備しているとのこと。また、今後はカテゴリー分けなどによる分かりやすい展示にも取り組んでいきたいとの話だった。


ウイルス対策機能を搭載したUSBメモリは、複数メーカーから多様な製品が提供されており、用途に応じて容量も自在に選べる

この陳列棚が、まるごとセキュリティ機能を付加したUSBメモリだ。ウイルス対策を搭載せず、暗号化のみのような安価な製品も並んでいるので、利用目的に応じて慎重に選別したい

 ウイルス被害の怖さは、自分のPC環境や個人情報などが危険に晒されるというだけでなく、感染の仲介者となって周囲にまで影響を与えてしまう可能性が高いという点である。特にUSBメモリについては、身近な相手同士で、気付かないうちに被害が拡大していく傾向が強い。少しでも不安を感じる方は、まず店頭で実際に製品を手に取ってみることをお勧めしたい。自身の環境に対して適切なセキュリティ機能を持った製品が見つかるはずだ。

提供:トレンドマイクロ株式会社
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2012年9月19日