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簡単に扱えないと意味がない--宮原徹氏と語る、SMBに適したセキュリティ製品

その1

USBウィルスの悲劇
その2

簡単に扱えないと意味がない
その3

求められるUSBウイルス対策

 その手軽さから、ビジネス用途でも幅広く浸透しているUSBメモリ。だがUSB端子に差し込むごとに「本当にウィルス感染は大丈夫ですか?」と聞かれて、その度に「問題ない」と断言できる人は、一体どれだけいるだろうか。

 使用の際のリスクは実際に指摘されており、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)の2010年度の調査によれば、「コンピュータウィルスなどが感染、発見された際の経路」のトップとして、回答者の55.4%が「USBメモリなどの外部記憶媒体」を挙げている。2番目が「インターネット接続(48.1%)」、3番目は「電子メールによる感染(44.7%)」だ。しかもUSB系の感染は2009年度との比較でも7ポイントの上昇と、脅威が拡大傾向であることもわかった。

 USBやウェブ、メールなど、ビジネス/プライベート問わず頻繁に利用する媒体や通信手段にウイルス感染のリスクが潜んでいる。だからといって、これらに厳密なセキュリティ運用を課すとどうなるか?ままあるのが、見返りに利便性がなくなるトレードオフの発生だ。だからこそ、SMB(中小企業)には簡単で効果的なセキュリティ対策が求められる。

 では具体的に、そのような簡単・安全かつ導入や運用の負担も少ないというSMB向けのセキュリティ製品とは、どうあるべきなのだろうか。今回、自身が企業経営者でもあり、SMBの現場をよく知るITエキスパートでもある日本仮想技術 代表取締役社長 宮原徹氏に、SMBに必要なセキュリティ製品についてお話を伺った。

 聞き手はトレンドマイクロ グローバルマーケティング統括本部 事業開発部 担当部長代行 瀬戸弘和氏。

インデックス

※「2010年度 国内における情報セキュリティ事象被害状況調査」による

ユーザのITリテラシに頼るセキュリティは危険、現時的な解となる製品が必要

日本仮想技術 宮原徹氏
日本仮想技術 宮原徹氏

瀬戸:前回、オフライン環境におけるウイルス感染の例を紹介したのですが、実際、オフライン/オンライン問わずUSBメモリによるウイルス感染例は減少する気配を見せません。なぜかというとやはり便利だからなんですね。セキュリティベンダの人間としては非常に頭が痛いところです。

宮原:私が某外資系ベンダに務めていた新人のころはUSBメモリの代わりにフロッピーディスクがよくウイルスを運んでいました(笑)。米国本社から、デモで使うように送られてきたフロッピーにウイルスが入り込んでいて、デモ用マシンがすべてやられてしまい、泣く泣く再セットアップ…なんてこともありました。

ただ、最近のウイルスの傾向を見ていて思うのは、昔よりも侵入されたことに気づきにくくなっている点です。使っているうちにだんだんと「なんだか遅くなってきているな」「挙動がおかしいかも」と感じるようになって、気づいたらもう手の施しようがない事態に、という話もよく聞きますね。

トレンドマイクロ 瀬戸弘和氏
トレンドマイクロ 瀬戸弘和氏

瀬戸:USBメモリでデータのやり取りを頻繁に行うような現場ではとくにそういった傾向が強いです。いつ、どうやって入り込んだのかまるで特定できないというケースも非常に多い。

宮原:たしかにUSBメモリによる感染は気づきにくいと言えます。私もよくお客様のところで「いまのデモのファイルをください」と言われたりするのですが、メールで添付するにはデータサイズが大きすぎるので、その場でUSBメモリでお渡しする場合もあります。そういうときは「セキュアな状態で受け取ってくれるのだろうか」「USBメモリが戻ってきたときにウイルス感染していたらどうしよう」とか、正直、多少不安になります。でも、ラクなんですよね、やっぱり。

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