最終更新時刻:2010年12月18日(土) 8時00分

ネットと家電をつなぐチャレンジ「Life-X」--その課題と可能性を探る

Life-xの未来をCNETのパネラーがアドバイス

第2題

ライフログやライフストリーミングの魅力は?

写真や動画、ブログなどを使って自分の生活を記録していく「ライフログ」や、もっと手軽にライフログでコミュニケーションしようとする「ライフストリーミング」について、その魅力や概念をどのように捉えていますか。また、そのうえで、ライフログ・シェアリングサービスのLife-Xを実際に使ってみてどのように感じましたか。

八谷和彦
ANSWER
八谷和彦さん
メディアアーティスト

■ライフログ的なものは、もうお腹いっぱいかなぁ

昔、Happy/bitとかsad/bitみたいなことを考えていた時期がありまして、要するに人の気持ちを動かすのにどのくらい小さなビット数で可能か、またそのために最適なメディアはなにか、みたいなことをぼーっと考えておりました。で、それはどう考えてもテキストであり、その中でももっとも日本人が気軽に書けるのは日記だろう、と思ってメガ日記というのをやっていた時期があります。最初にやっていたのが1995年ごろだから、いまから13年くらい前かな。ピ〜ガ〜鳴る、外付けモデムが14.4kb/sとかになって、おお、早い、とか思っていた時代のお話。

今は通信速度も当時に比べて劇的に向上し、ひとつの感動を何ビットで実現、みたいなそんなせこいことは考えずによくなっているはずなのですが、でもだからと言って人の動画を沢山みたいとか思わなかったり、今度はあまりに多くの情報があふれていて、もう日記もblogもレビューも読み飽きた、とか思ったり。常日頃日記読むのは親しい友達の分だけでいいや、とか。だから実は「ライフログ的なものは、もうお腹いっぱいかなぁ」というのが正直なところで。

■当初はLife-Xには別に期待もなかったりしたのでした

現状の僕はTwitterは長らく放置、はてなダイアリーの更新すら停滞中、mixiだけは逆によく見てたり、とそんな感じで・・・実は昨日まで4日間ほど実家に帰省していたのですが、あえてPCやネット接続環境は全て絶っていったのでした。そうすると、1日の体感時間がいつもより長くて「ああ、オレはこんなにも時間をネットに使っていたのだなぁ」とかも実感しました。

そんなわけで当初はLife-Xには別に期待もなかったりしたのでした。しかし…(以下、次回

2008/10/17
石黒謙吾
ANSWER
石黒謙吾さんゲストパネラー
著述家、分類王

PCには結構大きなモニタを使っているんですが、デスクトップ画面の3分の2ぐらいまで、フォルダやファイルのアイコンが並んでるんです。何がそんなにあるのかというと、進めている本のフォルダ、細かい思いつきメモ、ダジャレストックファイルとかなんですけど(笑)。そういう、日々の中でメモするものっていっぱいあるんですけど、管理がしにくい。Life-Xはこのデスクトップいっぱいのア...

2008/10/17
コグレマサト
ANSWER
コグレマサトさん
ブロガー、コンサルタント

「ライフログ」というお題を頂いて、まず自分が想像するのはTwitterです。mixiの日記も「ライフログ」と言えるかもしれません。ライフのログなので、単純に考えれば写真ですらも「ライフログ」になりますよね。例えば、ぼくはTwitterでは約900人をフォローしていて、全体を俯瞰するには破綻している状態だと思っています。ただ、ときどきログインして、誰かと簡単なやり取りを交わ...

2008/10/17
徳力基彦
ANSWER
徳力基彦さん
ブロガー

個人的には、利用者は「そのサービスで何ができるのか」を軸にサービスを利用すると思っていますので、サービス自体が、ライフログやライフストリーミングをうたうものというのは、流行しづらいのではないかと思っています。ただ、例えば前回書いたようなLife-Xを通じたデジタルカメラとデジタルフォトフレームにおける写真の連動だとか、頻繁に自分の位置情報を記録してあとから振返るこ...

2008/10/17
?
ANSWER
松村太郎さん
慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)

もしも情報に対してより積極的に関わりたいと考えている人、あるいは知的生産に関わりたいと思っている人は、ライフログに対して真地面に取り組んだ方がよいと思う。その理由は、自分の経験との対話と、他の人との経験の連結を、目の前で可視化できるからだ。人間は非常にたくさんの情報に触れている。温かい日差し、花の色、その香り、ランチのハンバーグの味、鞄の革の手触り。街をただ歩いているだけで…

2008/10/29
山根康宏
ANSWER
山根康宏さん
携帯電話研究家

今や誰もが携帯電話を持つ時代となり、街中で写真や動画を撮影したり、日常的な思い付きをBlogにアップすることなどはあたりまえのことになっている。このように誰もが情報発信できる時代になったものの、その情報をまとめて管理するサービスはこれまで無かったのではないだろうか。もちろん、たとえばSNSサービスを利用すれば自分や友人たちの発信した情報を共有することができる。しかしど...

2008/10/17
第1題

写真や動画、ブログなど、日々の感動を記録したコンテンツを1カ所に集め、デジタル機器の垣根を越えて、家族や友人などと共有できるライフログ・シェアリングサービスが「Life-X」。現在、クローズドベータとして限定テスト公開されているが、いち早くこのサービスに触れたCNETパネラーに、第一印象を聞いてみた。

第3題

パソコンはもちろんのこと、携帯電話やテレビ、ゲーム機など、さまざまな機器から利用できるのもLife-Xの特徴の1つです。10月20日から写真をプレイステーション・ポータブル(PSP)とプレイステーション 3(PS3)で表示できる専用サイトもできました。今後、デジタルカメラやビデオカメラ、ポータブルオーディオプレーヤーなどをはじめとして、ネット接続が可能になる機器はどんどん増えていく可能性があります。こうした中、ライフログ・シェアリングサービス「Life-X」のようなネットサービスと連携してほしいのはどんな機器で、どのように使いたいですか。また、さまざまな機器と連携する際に、魅力的なコンテンツは何だと考えますか。

第4題

日常生活の中では、たとえば家族旅行や出張に行って、その過程の時々を位置情報付きの写真や動画、メモとして携帯電話からLife-Xにアップロードして記録し、家族や社員と共感するといった使い方があるでしょう。「マップビュー」機能を利用すれば地図上の撮影した場所に写真が表示されるので、どこでどのような写真を撮ったかが一目瞭然です。さて、あなたならLife-Xを日常のどんなシーンで、どのように活用しますか。

第5題

野球やサッカーといったスポーツや、バンドや演劇といったサークル活動など、共通の趣味や活動の仲間たちで、それらに関連する写真や動画、ウェブサイトの情報(Webクリップ)、メモ(イベントの情報やうわさ話など)をどんどん集めて共有するというのも、Life-Xの楽しみ方の1つだと思います。また、「タイムラインビュー」や「リストビュー」の機能を使うと、その情報を作成した順や投稿した順など、時系列で見られます。このように、特定の仲間とLife-Xを使うとどのような楽しみ方があるでしょう。さらに、個人の趣味の楽しみ方がどのように広がるでしょうか。

第6題

Life-Xには「タイムラインビュー」や「リストビュー」「マップビュー」「アルバム一覧」など、他人と共有したコンテンツや自分だけの情報などを閲覧するいろいろな方法がありますが、ほかにどのようなコンテンツの見せ方があるでしょうか。また、Life-Xのコンセプト動画でも表現されていますが、ライフログサービスにおけるインターフェースの魅力や可能性についてどのように考えますか。

第7題

これまで6回にわたり、さまざまな意見をいただきましたが、ソニーは2008年度から3年間の中期経営計画の中で、具体的な施策の1つとして「液晶テレビやゲームなど主要製品の約9割にネットワーク機能を内蔵する」ということもうたっています。Life-Xは、これを具現する際の中核サービスとしての意気込みも感じられます。これらを踏まえたうえで、Life-Xの課題はどういったことがあるでしょうか。また、あなたはソニーに何を望みますか。

Life-X 紹介

■Life-X 公式サイト

ライフログ・シェアリングサービス「Life-X」の詳細についてはこちらをご覧ください。

■コンセプト動画
■タイムラインビューリニューアル
■Life-Xの最新情報

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パネラー プロフィール

コグレマサト
コグレマサトさん(ブロガー、コンサルタント)

IT、Mac、デジカメ、サッカー、アイドル、育児、芸能、映画、音楽、Wii、PC、ラジコンなど、様々な話題について書いているブログ・ネタフル管理人。浦和市出身。浦和レッズサポーター。アルファブロガー2004、2006に選ばれる。共著に「クチコミの技術」(日経BP)がある。

徳力基彦
徳力基彦さん(ブロガー)

NTTや、IT系コンサルティングファームを経て、アリエル・ネットワークに入社。情報共有ソフトウェアの企画や、ブログを活用したマーケティング活動に従事。2007年7月には、国内初のブログネットワーク企業アジャイルメディア・ネットワークの取締役に就任。「ワークスタイル・メモ」をはじめとして複数のブログを運営するなど個人でも幅広い活動を行っており、著書に「デジタル・ワークスタイル」、「アルファブロガー」等がある。

八谷和彦
八谷和彦さん(メディアアーティスト)

ポストペットというメールソフトを作ったり、メーヴェの実機を作ってみるプロジェクト「オープンスカイ」とかやってます。それと人形と飛行機とソフトウェアを作る小さな会社「ペットワークス」の代表も。

松村太郎
松村太郎さん(慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問))

慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。キャンパス内の口コミネットワークコミュニティサイトのプロジェクトに参加。2001年のブロードバンド元年には 「個人メディア」をテーマに、ストリーミング放送の研究・実践を行う。現在、小檜山賢二研究室でウェブログとケータイ社会学について研究。

山根康宏
山根康宏さん(携帯電話研究家)

一企業の海外駐在員時代に海外の携帯電話に興味を持ち2003年に独立。香港を拠点とし中国・アジアからヨーロッパまで海外事情を日々取材・研究している。海外関連記事や書籍などを多数執筆するほか、海外進出を考える企業向けにコンサルティングを行っている。また自身は海外携帯電話を500台以上所有するコレクターでもある。個人サイトはこちら

ゲストパネラー プロフィール

朴正義
朴正義さん(株式会社バスキュール代表取締役、クリエイティブディレクター)

株式会社バスキュール代表取締役/クリエイティブディレクター。1967年東京都生まれ。一男一女の父親。言葉や世代を超えて、多くの人々に喜んでもらえるインタラクティブ・コンテンツを生み出すことを目標に、ワーカホリックな毎日を過ごしている。「AXE」(ユニリーバ)、「ポケットモンスター」、オリンパス、MSN Japanなどのウェブサイト制作を通じて、カンヌをはじめとする国際的な広告賞を多数受賞。趣味はポケモンの育成とネットをいかした新しい会社像を妄想すること。

石黒謙吾
石黒謙吾さん(著述家、分類王

映画化もされた「盲導犬クイールの一生」はじめ、「ダジャレ ヌーヴォー」、短編集「犬がいたから」、「ベルギービール大全」、「CQ判定 常識力テスト」、「ナベツネだもの」、「バカには絶対解けないナゾナゾ」(白崎博史と共著)など著書多数。さまざまな図表を駆使し森羅万象を役に立たない構造オチ方向に(!?)チャート化する“分類王”としての代表作に「図解でユカイ」が。編集者としても「ザ・マン盆栽」(パラダイス山元)、「ナガオカケンメイの考え」(ナガオカケンメイ)、「やさぐれぱんだ」(山賊)など幅広いジャンルで多くの作品が。現在、来年刊行の「分類王のチャート思考術」(日経BP)を執筆する日々。

小山薫堂
小山薫堂さん(放送作家、N35inc株式会社オレンジ・アンド・パートナーズ代表)

「料理の鉄人」「トシガイ」をはじめ、斬新な番組を数多く企画。現在は「宇宙でイチバン逢いたい人」などに携わる一方でラジオのパーソナリティ、ライフスタイル誌でのエッセイ連載、日光金谷ホテルのアドバイザーを務めるなど多岐にわたり活躍。初の映画脚本作品「おくりびと」が第32回モントリオール世界映画祭にてグランプリを受賞、海外でも多方面から評価された。東北芸術工科大学内に2009年新設される「企画構想学科」の学科長に就任予定。

パラダイス山元
パラダイス山元さん(マンボミュージシャン、マン盆栽家元、公認サンタクロース)

元カーデザイナー、東京パノラママンボボーイズを率いるミュージシャンでありながらグリーンランド国際サンタクロース協会認定の公認サンタクロース、入浴剤ソムリエ、会員制餃子店「蔓餃苑」の店主、マン盆栽家元…と好奇心と脂肪が固まってできた21世紀型ハイブリッド金髪豚野郎。趣味は、鉄から空へ完全シフト。年間300回以上飛行機に搭乗するというエアライン上級会員オタク。

寄藤文平
寄藤文平(アートディレクター)

有限会社文平銀座主宰。広告アートディレクションとブックデザインを中心に活動。主な仕事に、JT「大人たばこ養成講座」、メトロ文化財団「家でやろう。」グリコ乳業「白黒つけないカフェオーレ」など。イラストレーターとして雑誌の連載や、著作も行う。著書に「数字のモノサシ」、「死にカタログ」(寄藤文平著)大和書房、「ウンココロ」(寄藤文平・藤田紘一朗著)実業之日本社などがある。

Life-X 関連企画

Life-xで、できること

様々なコンテンツを一元管理する

様々なコンテンツを一元管理する

写真、メモ、Webクリップなどの日常で記録(“ライフログ”)したコンテンツを、Life-X上に保存しておけます。
また、さまざまなWebサービスと連携し、Life-X以外のサービスに保存されているコンテンツもLife-X上にまとめて表示し管理できます。

友人や家族と気軽に共有する

友人や家族と気軽に共有する

家族や友人など、「フレンド登録」した特定の相手と、お互いのコンテンツを共有しコメントを交換してコミュニケーションを楽しめます。共有する相手は、コンテンツごとに自由に設定できます。

集めたコンテンツを楽しく閲覧

集めたコンテンツを楽しく閲覧

「タイムラインビュー」や「マップビュー」などを使い、時間軸や、位置情報に沿って集めたコンテンツを閲覧することができます。

様々なハードウェアで楽しむ

様々なハードウェアで楽しむ

パソコンはもちろん携帯電話からもLife-Xで管理するすべてのコンテンツを表示できるほか、写真やメモのアップロード、フレンドとのコメント交換やアルバム作成などが可能です。