「確かにこれまでのウイルス感染の8割はメール経由でしたが、Webを見るだけで感染する例が増えています。不特定多数を狙った愉快犯が減り、ターゲットを絞って犯罪目的のために作成されたマルウェアが増加するなか、プロバイダー経由のメールが今後も安全かはわかりません。ですからセキュリティソフトはお使いのパソコンできちんと対策する必要はあるのです。
ただしプロバイダーが提供するものでも、クライアントに入れるタイプのウイルスチェックなら有効ではないかと思います。」(横井氏)
「インターネットを通して外部とやりとりする以上、常にウイルス感染のリスクを伴っていることを忘れてはいけないと思います。USBメモリーや無線LAN経由での感染例が多いことを考えても、たとえモバイル利用がメインであっても、やはりセキュリティソフトは入れるべきだと思います。
その点、カスペルスキーは前述のようにリソースの配分機能が付いています。また、スキャンにはバッテリーもかなり使うのですが、モバイルでオンデマンドスキャンを止める電源管理機能も付いています。モバイルにこそカスペルスキーを使ってほしいと思います。」(横井氏)
「OSに書き込みをしたりシステムに悪さをしたりしないように、検知されたウイルスは特定のフォルダに隔離されますが、セキュリティソフトからでは削除できないようにしているウイルスがあります。その場合はウイルスが隔離されているフォルダを開いて手動で削除してください。
カスペルスキーの場合は検知されたウイルスが一覧となって出ますので、ここから最終的に削除してください。Kaspersky 2009からは明らかにウイルスであると判断した場合には自動的に削除できるようにもなっていますが、ウイルスか特定できない場合はユーザーの判断に任せています。
なお、検知されたウイルスについて知りたければ、カスペルスキーの『ウイルスウォッチ』というサイトを見ていただければ、そのウイルスについて調べることもできます。」(加納氏)
「まずはセキュリティソフトを常に最新のものにしてまめにスキャンをかけ、添付ファイルを不用意に開けたりしないことで、ウイルスに感染しないようにしてください。また、重要なデータは専門ソフトを使ってバックアップを取る必要があります。もしウイルスに感染した場合はセキュリティソフトを使って駆除し、最悪の事態を避けてください。
パソコンを買ったときに付いているセキュリティソフトが切れて、そのままになっているユーザーの方々も非常に多いようです。正直、たとえフリーソフトでも入れないよりはずっといいので、とにかくウイルス対策ソフトを必ず導入してパソコンを使っていただきたいと思います。
ただ、ウイルス被害に遭ってしまった場合、混乱することも多いものです。解決できない問題が起きたときに、必要なサポートが得られるセキュリティーベンダーのウイルス対策ソフトをおすすめします。
たとえば、カスペルスキーのサポートは1年間何度でも問い合わせOKです。365日、自社でサポートしていますし、十分なノウハウがありますので、どんな状況にも対応できるようにしています。たとえば、パソコンがストップしてしまったときなら『緊急モバイルサービス』というサービスを提供していますので、事前に登録していただければサポートや障害情報などを携帯電話から参照できます。
30日間無料で使える試用版 もありますし、よければぜひKaspersky Internet Security 2009を使ってみていただきたいですね。」(横井氏)
ジャストシステムから発売されたセキュリティソフト「カスペルスキー インターネット セキュリティ 2009」は、2年前に発売された同6.0、昨年発売された同7.0に続く製品で、ジャストシステムから販売されるようになって3作目となる製品だ。今回は特に高速化、性能強化が図られており、新たなウイルスへの迅速な対応や、急増するフィッシングサイト対策も行われている。
ウイルスの脅威については認識したものの、では具体的にどう対策を行えばいいのか? 普段のウイルス対策で間違えがちなポイントをピックアップして解説してみたい。実際にユーザーが行える最も効果的なウイルス対策はウイルス対策ソフトの導入だ。ここではセキュリティーベンダーであるジャストシステムの「Kaspersky Internet Security 2009」担当者に話を聞いた。