最終更新時刻:2010年12月18日(土) 8時00分

録画機能とネット機能、テレビ選びの新機軸について老舗を直撃! 〜増田和夫が録画テレビの老舗、日立Wooo開発チームに聞く〜

Woooシリーズのホームネットワーク機能

サーバー配信時には、再生リストの配信コンテンツに「配」(配信)アイコンがつき、情報表示でもサーバー配信中であることが確認できます。配信時でもテレビ操作や録画再生などは通常どおりできます。

増田:次にWoooシリーズのDLNAホームネットワーク機能についてお聞かせください。最近ではDLNA対応のテレビが多くなってきましたが、他のテレビは受け側のクライアントという位置づけで、テレビを送り側のサーバーにする、という発想がないですね。サーバー機能は録画テレビであれば必須と思えるのですが、現状でクライアントだけでなくサーバーにもなれるテレビはWoooシリーズだけですね。こうしたユニークな発想はどのようにして生まれたのでしょう。

野添氏:6年前から録画テレビを手がけてきましたから、ホームネットワークに対応するならクライアント機能だけでなく、録画したコンテンツを配信できるサーバー機能を搭載するのが当然、と当初から考えていました。そうした自然な流れでクライアントとサーバーの両機能に対応しました。

増田:ホームネットワークへの接続は簡単ですか?

株式会社日立製作所
日立コンシューマエレクトロニクス研究所 ブロードバンドシステム研究センタ ブロードバンドアプライアンス研究部
野添賢彦氏

野添氏:ブロードバンドルーターがある家庭であれば、LANケーブルでルーターに繋ぐだけでDLNA対応の「AVネットワーク」機能が使えるようになります。また、WOL(Wake On LAN)にも対応していて、離れたPC等から、サーバーになるWoooのネットワーク機能を立ち上げることができます。

増田:テレビがサーバーになれると、どんなメリットがあるのでしょう?

野添氏:Woooを中心にして家庭内で「AVネットワーク」を楽しめます。「AVネットワーク」では、リビングのWoooで録画したタイトルを、プライベートルームにあるDLNA対応Woooで見たり、DLNA対応のPCで視聴して楽しめます。録画タイトルだけでなく、「アクトビラ ビデオ・フル/ダウンロード」のコンテンツも配信することが可能です。

サーバーであるWooo(中央)の録画タイトルなどのコンテンツを、クライアントであるWooo(右)や、クライアントPC(左)へ配信できます。逆にWooo(中央)がクライアントになって受信することも可能。
「AVネットワーク」のクライアント操作画面。この例では、リビングなどに置いてあるWooo 2台とPCをサーバーとして認識している。左にサーバー一覧、と右にコンテンツ一覧が表示され、「見る」画面と同じ作法で、左から右へタブを選択してコンテンツを選べる。
DLNA対応したサイバーリンク社のPC用クライアントソフトウェア「SoftDMA」をインストールしたPCでも、別室のWoooをサーバーとして認識している。
「アクトビラ」からダウンロードした映画などのセルやレンタルのコンテンツも配信できる。
サーバーのPCに保存した写真(JPEG)を、クライアントのWoooでスライドショーして楽しむこともできる。サーバーのPCにある動画(MPEG2、MPEG4 AVC/H.264)と音楽(MP3)もWoooで再生できる。

増田:DLNA対応でこだわった部分とは?

野添氏:サーバー対応にあたって、安定して高画質なハイビジョン配信を保証するため、サーバーとクライアント間は1対1の配信に限っています。マルチタスクにもこだわって、配信中の別番組の再生や予約録画を可能にしました。このため配信サーバーであることを意識せずにWoooを楽しめます。

増田:これは他のテレビでも事情は同じなのですが、PCでダウンロードした動画や音楽には多くのフォーマットがあって、テレビ側ですべてのPCコンテンツの再生をサポートしきれないので、PCをサーバーにしても配信できるコンテンツは限られますね。逆にテレビをサーバーにして録画番組をクライアント側のPCやWoooに配信したほうが実用的でしょう。テレビで唯一これができるWoooの「AVネットワーク」はとても”使える”機能だと思います。お話をお聞きすると、録画機能とネットワーク機能ともに完成度が高くて、誰もが実際に使って便利な録画テレビだと実感しました。こうしたWoooシリーズの今後の展開についてお聞かせください。

古井氏:今後も「見たいコンテンツを、見たいときに、見たいところで楽しめるテレビ」というコンセプトをさらに進化させたいと思います。そのために、携帯電話、PC、新しい機器との連携をもっと図りたい。DLNAなどの新機能を家電的に誰でも簡単に活用できるようにしていきたい。これからも先頭に立って、テレビを新しく楽しくしていきたいと考えています。

提供:日立コンシューマエレクトロニクス株式会社
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