お使いのブラウザは最新版ではありません。最新のブラウザでご覧ください。

Google の広告と DoubleClick を一緒に使う意味とは

DoubleClick のプラットフォームはまとめて導入すれば効果大
--Google のディスプレイ広告製品が提供するメリット

 前回は Google が描くディスプレイ広告戦略を紹介した。今回は Google がどうやってそのビジョンを実現に導くか、その主要製品の概要と役割について解説する。

 拡大が続くオンライン広告市場だが、問題点があるとすれば、それは広告主が払う広告費とメディアが受け取る広告収益に大きな差があることだ。Google でディスプレイ広告プラットフォームを統括しているスチュアート スピテリ氏は、「米国のオンライン広告業界では、広告主が払う広告費のうち一定額が、広告主とメディアの間にいる事業者に吸収されてしまう」と述べる。

 オンライン広告はさまざまな種類のクリエイティブ、配信方法、ターゲティングを組み合わせることができる反面、そういった技術を使うたびに費用がかかってしまうという弱点がある。こうした中間の技術にかかるコストを圧縮できれば、それは広告主にとってもメディアにとってもハッピーなことだ。広告主が払う広告費は下がり、メディアが受け取る広告収益は上がる可能性がある。

 それを実現するには、なるべく中間の技術を一本化する必要がある。そこで導入したいのが Google のディスプレイ広告プラットフォームだ。このプラットフォームには広告主向けの広告配信サービス「 DoubleClick for Advertisers 」( DFA )から、メディア向けのアドサーバー「 DoubleClick for Publishers 」( DFP )まで、広告配信に関わるすべてのプロセスをカバーする製品がそろっている。

 これらを共通のアカウントで利用することで、中間コストが下がり、広告主とメディアの双方の ROI が向上する。Google の広告プラットフォームの製品群について、実際の広告配信のプロセスに従って説明する。

Google のディスプレイ広告プラットフォーム

 広告を出稿する上でまず考えるのは、「 Plan / Execute 」だ。広告出稿の計画を立てて、それを実行するのに必要なメディアを選定する。この段階では「 DoubleClick Ad Planner 」と「 DoubleClick for Advertisers 」( DFA )を利用する。

 DoubleClick Ad Planner は広告主がメディアプランを作るときに、どのようなサイトが、どのようなターゲティング機能やクリエイティブ配信機能を持っているかを整理して、配信計画を立てるための製品だ。

 DFA は広告の第三者配信を可能にする製品である。広告主がメディア側に広告を出稿するたびに、メールなどでクリエイティブを送る作業は非効率だ。こうした作業コストも積もれば大きなものになる。 DFA を使ってダッシュボードにログインすると、どのサイトにどのクリエイティブを入稿するかを直接操作できる。メディア側に配布するのは広告表示用のタグのみだ。

 次の段階は「 Buy 」。広告枠の購買だ。ここでは「 Invite Media 」と「 Google Display Network 」( GDN )を利用する。Invite Media は2010年に Google が買収した技術で、デマンドサイドプラットフォーム( DSP )と呼ばれる。広告主が効率的に広告枠を買い付けるための、在庫管理ツールとして機能する。ある広告枠がどのタイミングにいくらで買えるかといったデータを管理できる。

 GDN はディスプレイ広告の配信先となるアドネットワーク。Google が持つ YouTube などのメディアのほか、外部のパートナーサイトなど広範囲に広告を配信できるのが特徴だ。過去に自社のウェブサイトにアクセスしたことのあるユーザーだけに広告を表示させるリマーケティング機能なども備えている。

 広告効果を最大化するためには、「 Optimize Creative 」というフェイズが欠かせない。Google が2009年に買収した多変量解析技術「 Teracent 」を用いると、Flash 広告や動画広告の修正も容易に行える。これまで広告クリエイティブの最適化といえば、色やフォント、メッセージの内容などを少し変えるのが一般的だったが、Teracent はリッチメディアをダイナミックに最適化できるのが特徴だ。

 最後のプロセス「 Measure 」には再び DFA を用いる。DFA はさまざまな種類のクリエイティブ、幅広いウェブサイト、あらゆるデータをすべて測定できる。DFA は広告の配信をしやすくするだけではなく、より透明性のあるレポートが得られるというメリットも提供する。


スチュアート・スピテリ氏
グーグル株式会社
アジア太平洋地域担当 Director of Platforms
アカマイ・テクノロジーズ社(NASDAQ: AKAM) アジアパシフィック統括ディレクターとして インターネットの高速化およびグローバルのビジネス戦略の立案を導き、 1,700 社以上のクライアントとの契約を締結した実績を持つ。
同社の収益の向上やコスト削減など、オンラインビジネスのパフォーマンスを最大限に引き出すことに貢献した。
また 米国24/7メディア、香港チャイナドットコム(NASDAQ: CHINA) の合弁会社24/7メディアアジアのCOO歴任のほか、アジアパシフィックの多国籍企業におけるエグゼクティブで構成されるThe Economist Group のリーダーも務めた経歴を持つ。
メルボルン大学 ビジネス学士号、南京師範大学 中国語准学士号 取得。

田中 晃 氏
日本地域担当 Head of Media Platforms
2004年 DoubleClick に日本統括責任者として入社し、2006年6月には ダブルクリック株式会社の社外取締役を兼任。 2009年3月 Google にてディスプレイ戦略担当として入社。 2010年3月 DoubleClick 営業担当責任者として就任し現在に至る。
林 ジョセリン 氏
日本地域担当 Country Manager, Media & Platforms Solutions
1999年 DoubleClick 入社後、媒体社チームと広告主チームのサポートとコンサルティング部門責任者として担当。 その後、2008年 Google による DoubleClick買収完了後、北米コンサルティング部門責任者を経て、全米のセールス・エンジニア、コンサルティングとサポートを担当。 2011年1月、Google日本支社にて日本統括マネージャーに就任し現在に至る。

キャンペーン
読者投票

広告主様、マーケティング担当者様へ質問です。
現状のインターネットのマーケティング活動で今後検討したい点は?

(投票受付期間:2011年05月31日 〜 2011年06月24日)
提供:グーグル株式会社
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部