Teslaの「Cybertruck」(サイバートラック)ほど賛否が激しく分かれる車両はあまりない。運転者や歩行者は、この光沢のある鋭角的なトラックが大好きか大嫌いかのどちらかだ。Teslaの最高経営責任者(CEO)で、一時トランプ政権に加わっていたElon Musk氏への反発から、車両が破壊されたりペイント弾で撃たれたりした例も多い。
そこでCybertruckを嫌う人向けのニュースがある。米空軍は、2台のCybertruckを含む計33台の車両をニューメキシコ州ホワイトサンズ・ミサイル実験場に搬入し、爆撃試験を行う予定だ。
TWZが最初に発見した文書によれば、米空軍はCybertruckの独自の構造と特性を踏まえ、車両を標的とする訓練および試験でその耐久性を検証しようとしていることが分かった。
Cybertruckが発表されて以来、Teslaは同車が損傷しにくいと宣伝してきた。Musk氏はこれが「防弾」仕様だとして、世界の終末にも耐えると語った。2019年の発表イベントでは残念なことに、Cybertruckの窓に鉄製の球を投げるようMusk氏がスタッフに促し、それでも割れないと豪語したものの、実際には割れてしまった。
その後の試験で、Cybertruckはこれよりも良好な結果を示した。2024年、Teslaはトミーガン、拳銃、ショットガンによる銃撃に耐える様子を映した動画をYouTubeに投稿した。
Cybertruckは独自のステンレス合金の堅牢な外装を持つため、敵対勢力が車両を利用する可能性があるとの見方もある。米空軍の文書には、同車が「大きな衝撃を受けても通常想定されるほどの損傷を負わない」と記されている。
こうした懸念を裏付ける事例もある。2024年、ロシア連邦チェチェン共和国のRamzan Kadyrov首長が、機関銃を搭載したCybertruckの映像を公開し、これを前線に送ったと語った。
今回予定されている軍の試験は、こうした実戦環境を模した実弾爆撃になる見通しだ。米空軍がCybertruckに対してどの兵器を使用するかは明らかでないが、損傷を与えられるさまざまな兵器を投入するのかもしれない。
試験対象にはピックアップトラックやSUV、セダンも含まれる。しかしモデルとメーカーが具体的に指定されたのはCybertruckだけだった。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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