ドローンやアクションカメラで知られるDJIは8月1日、初の360度カメラ「Osmo 360」を6万7100円で発売した。1インチクラスのセンサーを2つ搭載し、8K/50fpsでの360度撮影や1億2000万画素の静止画撮影が可能と、スペックは非常に強力だ。
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360度カメラ市場は現在、それほど競争が激しいとは言えない。最大手はInsta360で、Kandaoが続き、GoProは「Max」を展開しているものの、モデルが古くなりつつある。その点、スペックだけ見ると本機は非常に魅力的だ。
DJI Osmo 360(Amazon) ・1インチクラスの360度撮像センサー
・8K/50fpsの360度動画撮影
・5K/60fpsの通常(16:9)動画撮影
・1億2000万画素の静止画撮影
・内蔵ストレージ:105GB
Osmo 360の最大の特徴は、「1インチクラス」の大型センサーを360度カメラに搭載した点だ。1インチセンサーを使った360度カメラ自体はすでに存在するが、DJIはここに新たな工夫を加えている。
その工夫とは、一般的な長方形センサーではなく、正方形のイメージセンサーを採用した点だ。レンズが結ぶ像は円形のため、長方形センサーの端に生じる無駄なピクセルが減り、コストやサイズ、消費電力の削減が期待できるという。センサーの解像度は4K×4Kで、DJI独自の設計だ。
ただし、実際のチップサイズは1インチよりわずかに小さい1/1.1インチ。とはいえ、360度カメラとしては最大級のサイズだ。画素サイズは2.4μmで、これは360度カメラの中でトップクラスの性能を誇るInsta360 X5(1/1.28インチ・2.44μm)とほぼ同じレベルだ。
Osmo 360のセンサーはダイナミックレンジも13.5 Stopsと広い。これはInsta360 X5と同等のスペックで、HDRや低照度撮影にも強いことが期待される。さらに、レンズの明るさはF1.9と、Insta360 X5のF2.0より若干明るいため、暗い環境での性能向上が見込めそうだ。DJIの「Osmo Action 5 Pro」も低照度撮影に定評があるため、そのノウハウが活かされている可能性も高い。
動画性能も際立っている。最大8Kの解像度で50fpsというフレームレートを実現し、競合のInsta360 X5(8K/30fps)よりも動きの滑らかな映像撮影が可能だ。さらに4Kでは100fpsまで対応し、よりスローモーション撮影の幅も広がる。
静止画撮影も圧巻の1億2000万画素。360度カメラとして画質評価の高いKandaoの「QooCam 3 Ultra」でさえ9600万画素なので、Osmo 360の画像解像度はさらに一段上の水準にある。
高解像度の360度カメラで課題となりやすい発熱問題についても対策されている。Osmo 360は8K/30fpsで最大100分間の連続撮影が可能だという。Insta360 X5よりも約7分長く撮影できる。また、バッテリー内蔵型の延長ロッド(自撮り棒)を使用すると、撮影時間を最大180分まで延ばせる。さらに急速充電にも対応し、12分で50%まで充電可能という。
内蔵ストレージは105GBを備えているが、外部メディアへの対応については言及されていない。高解像度の映像や静止画は容量を圧迫しやすいため、運用時には注意が必要だろう。
最後に重量だが、Osmo 360は183gと非常に軽量だ。Insta360 X5よりも軽く、KandaoのQooCam 3 Ultraと比較してもかなり軽量化されている。アクションカメラの代替として使うには大きなアドバンテージとなるはずだ。
日本での販売価格はスタンダードコンボが6万7100円、アドベンチャーコラボが9万1300円だ。
DJI Osmo 360(Amazonで価格をチェック)この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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