アマゾンジャパン(Amazon.co.jp)は7月24日、同社初となるカラー電子ペーパーディスプレイを搭載した電子書籍リーダー「Kindle Colorsoft」を日本で発売する。価格は3万9980円(税込)から。米国では2024年10月に発売されていた製品で、これまでモノクロ表示のみだったKindleシリーズに、ついにカラー表示モデルが加わった。
Kindle Colorsoft(Amazonで価格をチェック)新製品は3モデル展開で、スタンダードモデルの「Kindle Colorsoft」(16GB、3万9980円)、ストレージ倍増でワイヤレス充電と明るさ自動調整機能を搭載した「Kindle Colorsoft シグニチャーエディション」(32GB、4万4980円)、子供向けの「Kindle Colorsoft キッズモデル」(16GB、4万2980円)をラインナップする。
Kindle Colorsoftは7インチのカラー電子ペーパーディスプレイを搭載。従来のKindleユーザーから要望が多かったカラー表示に対応したことで、漫画の見開きや扉絵、作中のカラーページをそのまま楽しめるようになった。
E-Ink社製の電子ペーパーを採用しており、読みやすいカラー体験を実現するカラーフィルター層の追加により、液晶タブレットのような鮮やかな発色ではなく、やや淡い色合いになるのが特徴だ。これは現在のカラー電子ペーパー技術の特性であり、製品名の「Colorsoft」もこの柔らかな色表現を表している。Kindle Paperwhiteとも質感や明るさが異なって見え、ページ切り替えの速度もわずかに遅くなっている。解像度は白黒時300ppi、カラー時150ppiとなる。
カラー表示は「標準」と「ビビッド」の2種類から選択可能。標準モードでは淡い色合いでグラデーションを細かく表現し、ビビッドモードではより鮮やかな発色を実現する。バッテリー消費は両モードで変わらず、最大8週間の長時間駆動を維持している。
防水性能はIPX8等級に対応。お風呂での読書も可能だ。重量は219gで、カラーフィルター層の追加により従来のKindle Paperwhiteよりやや重くなったが、長時間の読書でも疲れにくい設計を継承している。充電時間は9W USB電源アダプタ使用で2.5時間以内にフル充電が可能だ。
カラー化により、ライブラリでの本の検索性が大幅に向上した。これまで白黒で区別しづらかった表紙がカラーで表示されることで、目的の本を素早く見つけられる。
ハイライト機能も4色(黄、青、ピンク、オレンジ)から選択できるようになった。重要な箇所を黄色、引用したい部分を青といった具合に、用途に応じて色分けできる。
Kindle Colorsoft キッズモデルは、カラフルなキッズカバーが付属し、2年間の限定保証を提供。さらにAmazon Kids+が1年間無料で利用でき、2000冊以上の子供向け書籍が読み放題となる。
ペアレントダッシュボード機能により、保護者は子供の読書履歴を確認したり、年齢に応じたコンテンツフィルターを設定したりできる。学習漫画などのフルカラーコンテンツも楽しめるため、子供の読書習慣づくりに適している。
なお、通常モデルの保証期間は1年間で、オプションで2年間に延長することも可能だ。
日本でのKindleビジネスは好調に推移している。2025年の累積販売台数は2020年比で4.8倍に成長。販売台数の61%を新規購入者が占めており、既存ユーザーの買い替えだけでなく、新たな顧客層の開拓も進んでいる。
アマゾンジャパン合同会社 Amazonデバイス事業本部 Kindle・Fireタブレット・アクセサリー事業部 事業部長の宮澤一聡氏は、ユーザー調査の結果として「省スペース性」(24%)、「携帯性」(49%)、「バッテリー持続性」(31%)、「視認性」(53%)がKindleを選ぶ理由として挙げられたと説明。特に日本市場では漫画が最も読まれるジャンルであり、スマートフォンでの読書と比較して「吹き出しの文字が読みやすい」という声が多いという。
Amazonの調査によると、日本人が1日に受け取る通知は平均40件。20代では41%が通知によるストレスを感じており、特に読書中の通知を28%がストレスと回答している。専用端末であるKindleは通知機能がないため、読書に没入できる環境を提供する。
Kindle Colorsoftの登場により、これまでのKindleの利点はそのままに、ついにカラーで読書を楽しめるようになった。お風呂でカラー漫画を読んだり、子供と一緒に色鮮やかな絵本を楽しんだり、読書の楽しみ方をさらに広げる1台となりそうだ。
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