新登場の「REDMAGIC 10S Pro」は知る限り最強クラスのゲーミングスマホだ

Mike Sorrentino (CNET News) 翻訳校正: 編集部2025年06月06日 13時14分

 ゲーミングスマホ「REDMAGIC 10S Pro」が6月5日にグローバル発表された。これは2025年時点で最も強力なAndroidスマホかもしれない。2024年の「REDMAGIC 10 Pro」から大きく性能が向上している。

 新機種はメモリ12GB、ストレージ256GBの最小構成モデルが699ドル(約10万円)で、「Qualcomm Snapdragon 8 Elite」の「Leading Version」を搭載する。筆者がレビューしたのはメモリ16GB/ストレージ512GBで849ドル(約12万円)の中位モデルで、最上位はメモリ24GB/ストレージ1TBで999ドル(約14万円)となる。

 10S Proの真骨頂はそのパワーだ。負荷の高い3D Wild Life Extremeベンチマークを走らせると、これまで見た中でも最高水準のスコアを叩き出した。前年モデルの10 Proや、同じEliteプロセッサーの旧版を搭載するASUSの「ROG Phone 9 Pro」を大きく上回り、はるかに高価なサムスン「Galaxy S25 Ultra」さえも超えてみせた。

REDMAGIC 10S Proのベンチマークスコア(REDMAGIC 10 Pro、ASUS ROG Phone 9 Pro、サムスンGalaxy S25 Ultraとの比較)

ベンチマークの結果
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 計算処理寄りのGeekbench 6.0でも、REDMAGIC 10S ProはASUSやサムスンの端末に肩を並べるスコアを記録した。

 実際の使用でも、本機は高いフレームレートやグラフィック設定を要求するAndroidゲームを難なくこなす。筆者は高フレームレート対応の「Mortal Kombat Mobile」や「Dead Cells」をよくテストするが、どちらも素早く起動し、120〜144fpsで動作した。同様に、車が頻繁に衝突して飛び交う「アスファルト:Legends UNITE」でも、グラフィックを最大にしても安心して遊べた。プロセッサーへの依存度が低いテストとしては、「Xbox Cloud Gaming」で「Doom: The Dark Ages」をプレイしたところ、前面カメラがディスプレイの後ろに配置された、2688×1216ピクセルの1.5K解像度ディスプレイの恩恵が感じられた。

「Doom: The Dark Ages」をプレイ 「Doom: The Dark Ages」をプレイ
提供:Mike Sorrentino/CNET

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 6.85インチのディスプレイはREDMAGIC 10 Proとほぼ同じで、144Hzリフレッシュレートに対応し、ピーク輝度は2000ニトに達する。タッチサンプリングレートも同じ960Hzで、タップが要求されるゲームでの応答が速い。REDMAGICによれば、10S Proでは冷却システムも改良されたほか、7050mAhのバッテリーは80Wで充電できるという。

 REDMAGICのスマホにはゲーミングを最適化するソフトウェアも含まれており、ゲームごとの電力消費や縦横表示の固定、ショルダーボタン風センサーや仮想ジョイパッドを含むカスタムコントロールなどを調整できる。

 REDMAGICは10S Proではソフトウェアアップデートの体制も強化され、担当者によればメジャーソフトウェアアップデートとセキュリティサポートを3年間提供する。Googleやサムスンが提供する7年間のサポートには遠く及ばないが、10 Proのメジャーソフトウェアアップデート1回・セキュリティアップデート3年よりははるかに良い。

 とはいえ、強力なスペックこそが最大の売りと理解しているゲーマー層以外には、REDMAGICのスマホは勧めにくい。初期設定時には、箱から出してすぐに楽しむのを妨げるソフトウェアが多数デフォルトで有効になっている。例えば、撮る写真すべてをREDMAGICの広告にしてしまうカメラ透かしは自分でオフにしなければならず、Androidで一般的なGoogleのニュースフィードはREDMAGIC独自のフィードに置き換えられ、「Daily Wallpaper」のように削除できないアプリもある。

 このようなスマホではカメラも優先度が低く、ディスプレイの後ろにある1600万画素のセルフィーカメラは、ビデオ通話で自分の姿が少しぼやけて見える。

筆者のセルフィー 前面カメラで撮影した写真
提供:Mike Sorrentino/CNET

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 背面カメラは、5000万画素のメイン、5000万画素の超広角、特定のモードで画質を向上させるという200万画素カメラの構成で、レンズは本体から出っ張ってはいない。

筆者のセルフィー 同じ場所で背面カメラを使って撮影
提供:Mike Sorrentino/CNET

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 ASUSのROG Phone 9は1000ドルと高価で、性能面では10S Proに劣るようになったが、スマホ・カメラ・ゲーム機としてのバランスは良い。ソフトウェアはほぼ素のAndroidに近いが、REDMAGIC同様に多くのゲーミング最適化機能を備える。

 それでも、ヘビーなAndroidゲーマーで、とにかく最高のスペックをより安く手に入れたい、さらにREDMAGICがその実現のために割り切ったことを理解できるなら、次世代ゲーミングスマホが登場するまでは、10S Proは現状で最もグラフィック性能の高いスマホと言える。

この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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