日産、次世代「プロパイロット」を27年量産車に--生成AI技術とLiDARで「最先端の衝突回避」実現

 日産自動車は10日、次世代運転支援システム「ProPILOT」を2027年度から市販車に搭載すると発表した。新システムは、英国のAI企業Wayveが開発した「Wayve AI Driver」と、日産独自の「Ground Truth Perception」を組み合わせたもので、衝突回避性能を飛躍的に高め、運転支援の新たな基準を確立する狙いだ。

次世代ProPILOTの試験車両 次世代ProPILOTの試験車両
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 英国企業が開発したWayve AI Driverは、生成AIを活用した基盤モデル上で構築されており、人間と同様に複雑な交通状況を理解し、適切な判断を行う。実走行データから迅速に学習し、未知の道路環境や車種にも柔軟に対応できるため、普及が進むと期待される。

 日産独自のGround Truth Perceptionは次世代LiDAR、カメラ、レーダーを統合し、周囲の状況を高精度に三次元把握するセンシング技術だ。新型LiDARは検知距離や範囲、分解能が大幅に向上しており、飛来物や前方の急停止車両など、瞬時に変化する危険を的確に捉える。カメラは道路構造、標識、車両の種類を識別し、レーダーは周囲の移動物体の速度と距離を把握する。これらのセンサー情報を日産独自のアルゴリズムがリアルタイムで統合処理し、緊急回避操作を自動で実行する仕組みとなっている。

飛来物を避ける様子 飛来物を避ける様子
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 日産は2022年4月に同技術を搭載した試作車で自動回避デモを公開し、2023年6月には交差点での衝突回避技術も披露した。将来的な自動運転時代を見据え、Wayve AI Driverの生成AIの基盤モデルを組み合わせた高度な緊急回避支援の実用化を進めることで、交通事故のさらなる低減と、安心できるモビリティの提供を目指すとしている。

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