イーロン・マスク氏率いるxAIは、新たな大規模言語モデル「Grok 3」を発表した。すでにX Premium+加入者向けにベータ版の提供を開始している。
Grok 3は、前世代のGrok 2に比べ、10倍の計算リソースを用いて事前学習を完了させた。
Grok 3ファミリーは、応答速度を重視した「Grok 3 mini」と、高度な推論プロセスを経る「Grok 3 Reasoning」やそのミニバージョンで構成される。
数学、科学、プログラミングといった複雑なタスクに対応できるようになり、これらを測るベンチマークではOpenAIの「GPT-4o」やDeepSeekの「V3」などの競合を凌駕するスコアを叩き出した。
特に、推論が可能なGrok 3 Reasoningモデルは、OpenAIの「o1」や「o3 mini」の競合となる。ZDNETによればxAIはライブ配信中に「03-mini(high)」と比較しても遜色ないパフォーマンスを示していると語った。
Grok 3 Reasoningでは、ユーザーが「Think」や「Big Brain」といったオプションを選択することで、より緻密な考察を経た回答を提示する。
加えて、Grok 3の推論能力を活かした新機能「DeepSearch」は、インターネットやX(旧Twitter)の情報をリアルタイムに検索し、思考プロセスを可視化しながら最終的な回答を導き出す。ユーザーは、まるで検索エンジンを利用しているかのように、必要な情報を効率よく得られる。
また、月額200ドルの「SuperGrok」という課金サービスも投入する。同サービスではGrok3の新機能への早期アクセスなどが可能になる。
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