ジャパンディスプレイは2月12日、2026年3月を目途に茂原工場(千葉県茂原市)でのパネル生産を終了すると発表した。同工場はAIデータセンター化による収益確保を目指すという。
同工場のパネル生産設備(主に車載向け)は石川県能美郡の石川工場に移設する。石川工場は、茂原工場と比較して固定費が約4分の1と小さいことが大きな利点だという。
茂原工場で生産している有機ELディスプレイは自社生産を断念する。なお、同社が開発している次世代有機ELディスプレイの「eLEAP」については、外部ファウンドリーへの委託生産によるファブレス形式によって事業を継続する。
茂原工場はパネル生産の閉鎖後、AIデータセンターへの転用を主眼に、ニーズのある多数の企業と工場資産売却の交渉を進める。
なお、茂原工場では1月31日時点で1323人の従業員が働いている。同工場の人員は「協業先と実行計画についての協議および業界再編に向けた取り組みを進めている最中」としている。
JDIは今回の決定について「厳しい過当競争が続くディスプレイ産業への依存による慢性的な赤字体質から脱却するためには、これまで以上に大きな戦略的転換が必要」と説明した。
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