国立国会図書館は2月6日、2月20日から遠隔複写サービスの複写物をPDFでダウンロードできるようにすると発表した。利用者は来館せずに同図書館の所蔵資料の複写物をPDFファイルで受け取れるようになる。
この新サービスは、2021年の著作権法改正により、利用者の調査研究目的に限り、図書館資料の一部をオンラインで送信できるようになったことを受けて実現したものだ。
なお、PDFによる遠隔複写サービスを利用できるのは、国立国会図書館の個人登録利用者(本登録)に限られる。また、著作権法の定めにより、複写可能な範囲は原則として著作物の一部分に制限される。さらに楽譜、地図、写真集、画集、発行後1年以内の雑誌等は対象外となる。
複写料金は、複写物の作成に要する費用(作成費用)と著作権者への補償金に相当する額の合計だ。作成費用は資料の種類と複写方法によって異なり、例えばスキャナで読み取る紙資料(図書、雑誌等)は1コマあたり83.6円(税込)、国立国会図書館デジタルコレクション収録資料は62.7円(税込)だ。
同サービスの開始により、一般利用者は国立国会図書館の所蔵資料にアクセスしやすくなる。SNSでは「非常に助かります」など、歓迎する投稿が相次いだ。
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