「まるでマッサージみたいに振動しているような感じ」──。これは、米CNETのLisa Eadicicco記者がCES 2025で新型のナイキのシューズを履いたときに出た言葉だ。このシューズは、Hypericeとの共同開発によるもので、疲労回復用ハイトップスニーカーだ。疲れた足を癒やし、負担を和らげるためにデザインされている。
この革新的なシューズは、ラスベガスで初めて実物を確認できた。足やふくらはぎの疲労回復に使われる温熱パッドや圧縮ソックスの機能を取り入れ、それを持ち運び可能にした点が特徴だ。これまでソファでヒートパッドを使ったり、加熱機能のない圧縮ソックスを履いていたところ、この靴なら歩きながら足やふくらはぎに熱と圧縮を与えられる。
さらに、ボタンを操作することで、圧縮の強さや筋肉に届く熱の量を調節できる。圧縮と熱のそれぞれに3段階の設定が用意されている。
「確かに中が暖かいのが分かる」とEadicicco記者は、ラスベガスのデモルームを歩きながらコメントした。このシューズは足首や足をマッサージし、圧縮する。テスト中、特に足首周りで熱を感じることができた。
このナイキ × Hypericeのシューズは、昨夏のパリオリンピックで初公開されたが、今回ようやく試す機会を得た。これは、電子機器がリカバリーをサポートする新しいトレンドを象徴するものであり、単なる健康データのモニタリングを超え、積極的な回復を支援する技術を目指している。
このシューズはバッテリーで駆動し、ウォームアップや運動後の回復に使用できる設計だ。ナイキによれば、「2つの空気室(デュアルエア・ブレダー)が加熱装置と一体化したシステム」で、足やふくらはぎに圧縮と加熱を同時に行い、効果的な疲労回復を実現する仕組みだ。
長期間の試用ではないため、このシューズがウォームアップや疲労回復に効果的かはまだ分からない。しかし、初めて使った段階では、その機能性が十分に実感できるものだった。
このシューズはベルクロストラップを採用し、履き心地は柔らかく快適だ。ただし、現在は個別のサイズではなく、例えば「メンズ10~12」といった範囲で提供されている。ナイキは同シューズの商品化を進めているが、発売時期や価格についてはまだ明らかにされていない。
さらに、ナイキはこの取り組みの一環として、圧縮と温熱機能を備えたベストの開発も進めている。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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