OpenAIは米国時間12月5日、AIチャットボット「ChatGPT」の新プラン「ChatGPT Pro」を発表した。料金は月額200ドル(約3万円)。同社は「12 Days of OpenAI」と題するライブ配信で、このプランでは最も強力な「o1」モデルに無制限にアクセスできると述べた。
ChatGPT Proにはo1のほか、「o1-mini」「GPT-4o」および高度な音声モードへのアクセスも含まれる。新しい「o1 pro」モードでは、より高度な計算能力を活用して難しい問題に回答できる。
o1 proは、「o1-preview」モデルに満足せずChatGPTにより正確な結果を求めるパワーユーザー向けだという。このようなユーザーは、研究者やエンジニア、プログラマーであることが多い。ライブ配信中、OpenAIの最高経営責任者(CEO)であるSam Altman氏は、特にプログラマーはより正確かつ強力なモデルを求めていると強調した。
ライブ配信によると、「こんにちは」などの基本的な会話でさえ、o1-previewの回答が遅すぎると不満を訴えるユーザーもいたという。新しいo1は、簡単な質問には素早く回答し、難しい問いかけには必要に応じて時間をかけることができる。
OpenAIの研究科学者であるMax Schwarzer氏は、「私たちはこのモデルについてかなり詳細な人間による検証を実行した。その結果、o1-previewより34%ほど重大な誤りが少なく、50%ほど高速に思考することが分かった」とライブ配信で語った。
テクノロジー業界は、2024年だけで2000億ドル(約30兆円)をAIに費やす見通しだ。AIをめぐる期待の高まりは、NVIDIA、Microsoft、Meta、Googleの株価を押し上げた。もちろん、AIへの投資がどう利益を生むのかという疑問は残る。サブスクリプションは収益を上げる1つの方法かもしれないが、これらのモデルを稼働させるコストを補うには、膨大な数の加入者が必要となるだろう。
しかし、OpenAIは世界で最も高度なモデルを開発することで、AIの覇権争いをリードすることを目指している。一部のアナリストの見解では、AI市場は勝者総取りの競争状態になる可能性があるからだ。そうであれば、Microsoftと提携し、「Apple Intelligence」を支えるOpenAIは、スタートアップ企業として有利な立場にあると言えるだろう。
OpenAIの発表は、平日にあと11日間続く。
OpenAIのライブ配信この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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